見積書を送る時のメールの書き方|マナーや受注につなげるコツも紹介
ビジネスシーンにおいて、見積書をメールで送付する機会も多いでしょう。
見積書を送る際、押さえておきたいマナーやメールの書き方を解説します。受注につなげるためのコツも紹介しますので、ご参考ください。
目次
見積もりメールは受注への重要なステップ
見積書の提示は受注への最終局面であることも多く、成約につながる重要なステップのひとつです。本来なら作成した見積書は顧客のもとに持参して、詳細な説明を加えながら渡すのが望ましいでしょう。 とはいえ、顧客の拠点が遠方の場合もあり、スピーディーに商談を進めるためにメールを活用して見積書を送付する方法が一般的になっています。
顧客は見積もりメールの内容をもとに費用対効果を検討し、製品を購入するかどうかを判断します。そのため、正確かつ丁寧な見積書を作成し、できるだけ分かりやすい文面で送付することが重要です。
誤った内容を送付してしまうと正しい検討ができず、再作成が必要になって検討が長引いたり、相手からの信頼を失ったりしてしまう可能性があります。
受注を目前にして焦ることなく、慎重に確認した上で効果的な見積もりメールを送ることを意識しましょう。
見積もりメールを作成する際のポイント
見積もりメールの件名や本文を作成する上で、押さえておきたいポイントを紹介します。
内容がひと目で分かる件名にする
ビジネスメールを送る際は、ひと目で内容が分かる件名を設定するのが良いとされています。 日々の業務の中ですべてのメールを同じ重要度に位置付けて処理するのは大変なので、ビジネスパーソンは件名を見て重要かどうかを判断します。そのため、「見積書を送付いたします」「見積書送付の件」など、見積書だと判断できる件名をつけましょう。
返信を急ぐ場合は「【至急】」「【〇月〇日までにご確認ください】」などの文言を入れると重要度を上げられます。社内処理の関係で返信を急ぐのであれば、「弊社都合で恐縮ですが」「お忙しいところお手数ですが」などの表現を使い、お願いをしている立場として柔らかいニュアンスにすることが大切です。
本文は概要がわかりやすく丁寧な内容を心がける
見積書を送付するメールの本文に、最低限記載すべき項目は以下の通りです。
- 宛名と簡単な挨拶
- 見積書を添付して送るということ
- 見積書の有効期限
- 添付ファイルが開けなかった場合の対処法
- 見積書に関する質問の問い合わせ先
- 返信期限(あれば)
見積書は、あくまでも金額や内容を確認するための書類であり、契約を締結するものではありません。そのため、本文も丁寧な内容を心がけて、受注の可能性を引き上げるように努めることが大切です。
詳細な商品説明をしていない場合は、見積を依頼された内容とは別のプランを併記したり、おすすめのオプションを併せて紹介したりするのも有効です。
サービスや商品のアピールをする
見積書を送る段階で、すでにサービスや商品についての説明は一通り終わっていると思いますが、あらためて特徴や取引先が享受できるメリットなどを記載してアピールしておくと良いでしょう。
また、見積書の内容に合わせて、プランや価格帯の説明、オプションなどがあればなぜ必要なのかを記載しておくと、相手の理解も深まり、本格的に導入を検討いただける可能性が高まります。
見積もりメールを送信する際の注意点
見積もりメールを送信する際は、次の5つのポイントに注意してメールを作成しましょう。
編集できない形式で送る
メールに見積書のデータを添付する際は、データにロックをかけたり編集できない形式で保存したりして送付するようにしましょう。送付にはPDFデータがよく使われており、閲覧のみに限定できるので扱いやすいのが特徴です。
見積書は契約内容を左右する重要な書類であることから、容易に編集できる形式で送付すると書類の信頼性が損なわれてしまいます。ビジネスマナーとして、必ず編集不可の形式に設定するように意識しましょう。また、添付ファイルの名称も数字や記号のみではなく、ファイルの内容に関連した名称に変更するのが一般的です。
添付ファイルにパスワードを設定する
誤送信や第三者の不正アクセスによる情報漏えいを防ぐためにも、添付ファイルにはパスワードを設定しましょう。
パスワードを設定した添付ファイルを送るメールと、パスワードを通知するメールは別々に送信することも大切です。
送信後の確認メールも忘れずに
必ず確認してほしい内容のメールに返答がなかったときは、あらためて確認メールを送りましょう。
送信した相手がメールを見落としていたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたまま気がついていなかったりする可能性があります。また、万が一送信エラーなどで届いていなかった場合でも、確認メールを通してその事実が分かればすぐに再送するなどの対応が取れます。
関連記事はこちらビジネスの現場で恥をかかない「お礼メール」の例文まとめ!社外・上司などケース別解説
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メールを送る前に必ず見積書に誤りがないかをチェック
見積書の内容が誤っていると相手に手間をかけてしまうだけでなく、信頼の低下にもつながります。
見積もりメールを送る前に、内容が間違っていないかどうか入念に確認しましょう。変更不可のファイル形式で保存されているか、金額は適切か、記入事項に抜け漏れがないかなどを確かめます。誤字脱字チェックを欠かさず行うことも忘れないようにしましょう。
税込・税別によって金額が大きく変動するので、明記されているかどうかも確認しておきましょう。
宛先の社名や押印の有無、納期が適切であるかもチェックします。オプションの内容などの詳細条件は後からトラブルになりやすい部分なので、できるだけ詳細に分かりやすく記述することが重要です。
社内で担当外の人にチェックしてもらい、内容を理解できるかどうか助言してもらえると、より望ましいでしょう。
関連記事はこちらメールで添付ファイルを送る際は「添付いたします」が正解?例文とマナー
見積もりメールの例文
最後に、実際に使える見積もりメールの例文を3種類ご紹介します。
見積もりメールにはメールだけで完結させるケースと、見積書を書面で郵送してその旨をメールで知らせるケースの2通りがあるので、両方の例を解説します。
初めての取引:メールで見積書を送る際の例文
件名:見積書送付の件【株式会社〇〇】
株式会社△△
斎藤様
いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の鈴木です。
この度は弊社製品に関するお見積もりをご依頼いただき、心より感謝申し上げます。
PDFデータにてお見積書を添付いたしましたので、ご確認いただけますと幸いです。
また、製品カタログのPDFデータも併せてお送りいたしますので、
よろしければご検討の際にお役立てください。
ご不明点やデータの不備などがございましたら、お手数ですがご連絡ください。
【添付内容】
・お見積もり書(PDFファイル)1部
・製品カタログ(PDFファイル)12ページ
なお、お見積もりの有効期限は見積書内に記載のとおり、「〇年〇月〇日迄」となります。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
継続取引:メールで見積書を送付する際の例文
件名:お見積書送付の件
株式会社△△
斎藤様
いつもお世話になっております。〇〇株式会社の鈴木です。
お見積の件でご連絡いただき、ありがとうございます。
貴社のご依頼内容に合わせて作成したお見積書(PDFファイル)を添付にてお送りしますので、ご査収いただけますと幸いです。
今回発行した見積もりの有効期限は、〇〇年〇月〇日となっておりますので、ご多忙のところ恐れ入りますが、期日までにご連絡いただきますようお願いいたします。
ご不明点やデータの不備などがございましたら、お気兼ねなくご連絡ください。
ご確認くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします。
見積書を郵送したことをメールで連絡する際の例文
件名:お見積もり郵送の件
株式会社〇〇
斎藤様
平素は大変お世話になっております。
〇〇株式会社の鈴木です。
この度は弊社製品の〇〇についてお見積りをご依頼いただき、誠にありがとうございます。
本日、〇月〇日にお見積りを斎藤様宛に郵送させていただきましたので、ご査収くださいますと幸いです。
お打ち合わせの際にお伺いした内容から、今回ご案内させていただくプランの他にBプランとCプランもおすすめです。併せてお見積りを添付いたしましたので、よろしければご検討にお役立てください。
ご不明点やデータの不備などがございましたら、お手数ですがご連絡ください。
【添付内容】
・お見積もり書 1通
・製品紹介パンフレット
ご不明な点等ございましたら、お手数ですが下記の連絡先までご連絡ください。
担当:鈴木
電話番号:03-1234-5678
メールアドレス:xxx@xxxxxx.co.jp
見積もりメールから受注につなげるためのコツ
見積もりメールをただ送るだけではもったいないです。ここから、見積もりメールを送る時や送ったあとに行うことで受注確率が高まるコツを紹介します。
迅速な対応と丁寧な説明
見積もりメールを送った後、お客様から見積もりに関する質問や相談がくることもあるでしょう。
お客様から連絡があった際はできるだけ早く回答を行いましょう。
お客様は他社にも見積もり依頼をしている可能性があります。対応が遅れて、他社で契約されてしまうといったことが起きないよう、迅速な対応を心掛けましょう。
また、スピードを意識しすぎて、雑な説明にならないよう注意が必要です。質問に対して雑な回答が来ると、「ここと取引をして大丈夫かな?」と思われてしまうかもしれません。
価格交渉への柔軟なアプローチ
価格交渉をされた場合の選択肢をいくつか用意しておいて、柔軟に対応できるようにしておきましょう。
例えば、希望価格で提供する代わりにオプションをつける、もしくは取引先専用のカスタマイズプランを用意するなど、対応方法はさまざまです。
また、どうしても値引きが難しい場合は、ただ一言「できません」と伝えるのではなく、できない理由と価格設定の説明をして、相手に理解してもらえるよう対応しましょう。
どのような時でも丁寧な対応を心掛けることで、相手からの印象も良くなります。
見積もりメールを送ったあとの定期フォロー
見積もりメールを送ってから、相手の返信を待つだけではいけません。
その間に他社からアプローチがあって、そのまま契約というケースもあります。
送ってから数日たって連絡がない場合は、電話やメールで「不明点はありませんか?」といったフォローをすると良いでしょう。
また、検討が長引きそうな場合は、定期的に連絡を取って相手のお困りごとや検討を進めるにあたって必要なデータ・資料を提供して関係を構築しましょう。
まとめ
見積もりメールを送る際は、事前に内容を慎重に確認した上で、正確な見積書を添付することが大切です。万が一の事態に備えて、パスワードの設定などのセキュリティ対策も行いましょう。信頼性を高めるためにも万全の状態で送付し、相手に確認の手間をかけさせないことが重要といえます。
見積書の送付方法には直接メールで見積書のデータを送付する方法と郵送したことをメールで伝える方法の2種類ありますが、郵送の場合であっても見積もりメールを送る必要があるので、十分に注意して分かりやすい本文を作成しましょう。
関連記事はこちらビジネスメールの書き方とマナー【例文あり】
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