潜在顧客と見込み客の違いを解説!見つけ方やアプローチ方法も紹介
新たな優良顧客を発掘して売上を増やすためには、潜在顧客を見つけて関係を深めることが大切です。
潜在顧客を見つけるためには、適切な分析や広告施策が重要になります。
そこで今回は、潜在顧客と見込み客との違いや見つけ方、アプローチ方法についてご紹介します。
目次
潜在顧客と見込み客の違いとは
まずは、両者の違いについて解説します。
潜在顧客
潜在顧客とは、「まだ自社が提供している商品やサービスを知らない」顧客を指しています。
「興味・関心がない」層とは異なり、「全く存在を知らない」層であるため、認知してもらえれば今後、顧客に変わる可能性があります。
「自分が抱えている問題を解決に導くためにはどのような商品が必要なのか」をすでに把握している顧客には自社の持つ商材の強みをアピールし、「自分がどのような課題を抱えているのか自覚していない」顧客には課題に気付かせるための施策が必要です。
見込み客
見込み客は潜在顧客と異なり、「すでに自分の課題を認識しており、自社の商材についても存在を認知している」状態の顧客のことです。
見込み客にも検討のステップがあり、「商品に関心を抱き始める初期段階」→「競合他社も含めて具体的に比較検討を進める中期段階」→「購入を決定する後期段階」の大きく3つに分かれます。見込み客が現在どの段階にあるかを把握し、ステップを進めるための施策を打ち出す必要があります。
潜在顧客を発掘するメリット
潜在顧客を発掘するメリットとして、次の3点が挙げられます。
顧客との関係を1から築ける
顧客との関係を1から築けることは、潜在顧客発掘のメリットのひとつです。
見込み客は、すでに自社のサービスや製品を関心があり、いずれ契約にいたる可能性のある顧客になります。自社との関係もある程度すでに構築されている顧客になります。
一方で、潜在顧客は自分の課題に気がついておらず、もちろん自社のサービスや製品も認識していません。そのため、商品やサービスを購入してもらうためにはまず、「自分の課題に気がつかせること」からスタートすることになります。課題に気が付いていない状況のため、課題に対する最適な手段についてもまだ検討している状態ではないので、もし課題に気が付いた場合、課題に対する手段は自社の商品やサービスであると早い段階で認知をしてもらえます。
長期的な売上を期待するのであれば、課題が顕在化している見込み客だけでなく、課題が顕在化していない潜在顧客との関係性も構築し、他社に先駆けての早期のタイミングで自社の商品やサービスを認知してもらうことが重要になってきます。
販路を拡大できる
潜在顧客の発掘は、販路の拡大にもつながります。
見込み客はすでに自社サービスや製品の興味関心がある顧客ですので、契約にいたる可能性が高い顧客です。だからといって、見込み客のみにアプローチをしていては、いつかは見込み客が枯渇し、新たな売上を立てることは難しくなるでしょう。
見込み客のみならず、まだニーズが顕在化していない潜在顧客にもアプローチし、新たな顧客との関係を構築していくことで継続的な売上を立てやすくなる成果が期待できます。
新たなリピーターを見つけられる
潜在顧客は、有望なリピーターに育つ可能性があります。潜在顧客は自社の課題に気づいていないため、いきなりサービスを売りこむといった自社本位の営業をするのではなく、相手の立場に寄り添って課題を気づかせ、解決策を提案するといったきめ細かい営業を行うことで、信頼を高めながら良好な関係を構築できます。
長期的に良好な関係を築くことで自社のファンになってもらえる可能性も高まります。自社のファンになってもらえれば、一度契約した後も優良なリピーターとして定着することが期待できます。
潜在顧客の見つけ方
将来性のある潜在顧客を発見するには、分析に基づいた適切なPRが必要です。ここでは、潜在顧客の見つけ方をご紹介します。
STP分析
STP分析とは、「Segmentation、Targeting、Positioning」の頭文字を取った言葉で、「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」を分析することを意味します。
既存顧客の属性や行動の傾向を分析して「自社の商品やサービスを求めている人にはどのような傾向があるのか」を導き出す作業は、的確なターゲットに商材をPRするうえで重要です。
例えば、BtoCのセグメンテーション分析なら「年齢、性別、居住地、職種、関心のあるジャンル、子供の有無」などによる分類が考えられるでしょう。BtoBであれば、「業種、業態、社員数、本社所在地」などが該当します。この分類結果をもとにどの層に訴求すると最大利益を得られるかを検討し、ターゲットを設定するのが「ターゲティング」にあたります。
さらに、競合他社と立ち位置を差別化して売り出すためにアピールポイントを設定するのが「ポジショニング」となります。
媒体でのPR
ターゲティングやポジショニングが済んだら、STP分析の結果に基づいて潜在顧客にリーチしやすい媒体でPRする必要があります。ターゲット層が視聴しやすい時間帯にテレビCMを出稿したり、利用者層が重なっている媒体にWeb広告を展開したりすると効果的にターゲットへアピールできます。
また、すでに潜在顧客の個人情報を取得しているのであれば、認知度や信頼度を高めるために、メルマガなどで読者に有益な情報を配信するなどの施策も有効です。
「自分(自社)にはこんな課題があったのか」「この会社なら自社の持つ課題を解決に導いてくれるかもしれない」と感じさせられれば、成約につながる可能性が高まります。
潜在顧客の重要性についてはこちらの記事もご覧ください。
関連記事はこちら見込み客の定義とは?見込み客を管理し効率的にアプローチ・育成する方法を解説
潜在顧客を発掘する方法
潜在顧客を発掘する方法にはさまざまなものがあります。具体的な例を見ていきましょう。
Web広告
Web上のさまざまな媒体を用いて認知度の向上や購入率のアップをはかる方法です。
具体的にはユーザーの検索結果に基づいて関連性の高い広告を表示するリスティング広告を活用したり、SNSを通じて宣伝したりする方法があります。
効果測定を繰り返して改善しながら運用するため成果が上がるまでには比較的時間を要しますが、潜在顧客の発掘には効果的です。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が所有している媒体のことを表します。
本来は公式サイトやブログ、パンフレット、メルマガなど多岐にわたりますが、一般的には「自社が情報を発信しているコラムサイトやブログ」を指すケースが多いでしょう。
Web広告とは異なりプラットフォームによる制約がないため、自社が意図した形で的確に商品やサービスの特色を伝えられることがポイントです。
展示会・セミナー
展示会やセミナーは積極的に情報収集している参加者が多いため、新たな出会いのチャンスになりやすいです。
特にBtoBでは、参加者は展示会で具体的な製品の比較検討を行うケースも多いので、スムーズに成約につながることも少なくありません。
イベント会社が主催する大規模な展示会は出展料がかかりますが、幅広い潜在顧客へのリーチが期待できます。もしくは、自社で無料セミナーを開催する方法もあります。
SNS
SNSで情報を発信して潜在顧客を獲得するのも手段のひとつです。
近年ではTwitterやInstagram、Facebookなどで企業がSNSアカウントを運用し、新規顧客の獲得を目指すことは珍しくありません。ユーザー側も情報収集のツールとしてSNSを積極的に利用する人が増えたため、潜在顧客が自分の課題を知るきっかけとして活用しやすくなっています。
潜在顧客へのアプローチ方法
ここでは、潜在顧客へのアプローチ方法をご紹介します。
インバウンド
顧客の行動に合わせてアプローチするインバウンドには、次のような施策があります。
オウンドメディア
オウンドメディアではWeb広告のようにあらかじめ出向先の媒体が持つ集客力を活用できるわけではないため、SEO対策などで流入を増やして潜在顧客の目に触れやすい環境を作ることが重要です。
SEO対策は検索エンジンで関連ワードを検索した際に上位表示を目指す方法で、充実したコンテンツを作成して検索エンジンの評価を上げる手法が取られます。
記事の本数やボリュームが充実していれば訪問したユーザーが複数の記事に目を通す可能性が高まり、自社の認知度向上にもつながります。SNSなどと連携もしやすいので、オウンドメディアを成長させられれば訴求力の大幅な向上が期待できます。
SNS
SNSは拡散性が高いツールなので、「どのような投稿ならユーザーに共感してもらえるか」という点を意識して訴求することが大切です。商品開発の裏話やお役立ち情報、キャンペーン施策など、さまざまな観点から施策を打ち出す必要があるでしょう。
双方向のコミュニケーションツールなので、潜在顧客の反応を拾いやすいのも特徴です。ユーザーの声に積極的に耳を傾けて改善することで、より効果の高い施策を打ち出せます。
セミナー
セミナーを主催する際は、申込みを受け付けてから開催後までの一連のフォローを手厚く行うことが大切です。参加費が無料の場合は気軽に登録できますが、当日の欠席が増えやすくなる傾向にあるため、出席率を高めるための施策が必要になります。
例えば参加者限定で役立つ資料のダウンロードが可能になるなど、「参加すると得だ」と感じてもらえる工夫を凝らすと良いでしょう。
リスティング広告
リスティング広告は、ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、密接に関係する広告を検索結果の上部に表示させるWeb広告です。ターゲットにリーチするためには、適切にキーワードを設定したり広告を運用したりする知識が必要になります。
自社にスキルを持った人材がいなければ、アウトソーシングによる運用も選択肢のひとつです。
アウトバウンド
一方、自社が積極的に情報を伝達することで潜在顧客へのリーチをねらうアウトバウンドには、次のような施策が考えられます。
展示会
BtoBの潜在顧客の発掘には、展示会の活用も有効です。開催前にオウンドメディアへ告知を掲載したり案内メールを送付したりして集客したうえで、当日訪問した相手には閉会後のフォローを行いましょう。
すぐに受注につながりそうであればフィールドセールスが商談に赴き、見込み客にとどまる場合は無理に商品をすすめずに、少しずつ関係性を深めるのが一般的です。
テレアポ
テレアポはヒアリングによって相手のニーズを明確にし、関係性を深めて自社の商品やサービスのアピールにつなげる手段です。次回以降のアプローチの戦略を左右する重要なデータを得るうえで有効な手法ではありますが、担当者のスキルが必要です。
自社のノウハウが十分でない場合はかえって信頼を損なってしまうこともあるので、注意深く進めましょう。
潜在顧客へのアプローチについてはこちらの記事もご覧ください。
見込み客を獲得する方法は?リードジェネレーションの概要と手法
関連記事はこちら不動産業界の追客とは?今すぐできる追客の方法と成功させるコツをご紹介
まとめ
今回は潜在顧客と見込み客との違いや見つけ方、アプローチ方法などをご紹介しました。まだ自社を把握していない潜在顧客は、将来的に有望な顧客になる可能性を秘めている存在です。上手くリーチするための施策を打ち出して、案件化するためのフォローを根気よく続けましょう。
インバウンドとアウトバウンドを状況に応じて使い分けることで、効果的なアプローチが可能になります。複数種類の施策を組み合わせて、積極的にPRを行いましょう。
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