リストマーケティングとは?基本の進め方と成果を出すためのポイントを解説
リストマーケティングは、見込み客に効率よくアプローチするための手法です。メールを活用したマーケティング施策が中心となり、多くの企業が取り入れています。
この記事では、リストマーケティングの基本的な仕組みやメリット・デメリット、進め方について解説します。また、マーケティングオートメーション(MA)ツールを使ってリスト管理やアプローチを自動化する方法も紹介します。
目次
リストマーケティングの基礎知識
リストマーケティングとは、企業が自社の製品やサービスに興味を持つ「見込み客」のリストを活用して、効果的にアプローチを行う手法です。ここでいう「リスト」には、過去に問い合わせをした見込み客や、イベントで名刺交換をした見込み客、メルマガ会員などが含まれます。これらのリストを使い、ターゲットに適した情報や提案を直接送ることで、効率的に成果を上げることが期待できます。
リストマーケティングの基本は、リード(見込み客)の情報を集め、それを整理・分析して適切なタイミングでアプローチすることです。リストに基づいたアプローチは、ターゲットがすでに興味を持っている可能性が高いため、広告や飛び込み営業に比べて高い成果を上げやすいのが特徴です。
さらに、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用すれば、リストの管理やアプローチを自動化し、効率をさらに高めることができます。自社のリストを定期的に更新し、最新の情報をもとにリード育成を進めることが成功のカギとなります。
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リストマーケティングのメリット
リストマーケティングには、いくつかの大きなメリットがあります。ここでは、特に企業にとって重要な3つのポイントについて説明します。
低コストでの運用が可能
リストマーケティングは、比較的低コストで始めることができます。既に保有している見込み客リストを活用するため、広告費や営業コストを大幅に削減することが可能です。また、リストに対するアプローチ方法としては、メール配信やMAツールの活用など、コスト効率の高い手法が主流です。これにより、限られた予算でも成果を上げやすいのが特徴です。
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複数の見込み客に一斉アプローチができる
リストマーケティングでは、同時に多くの見込み客にアプローチすることができます。例えば、メルマガのような一斉配信メールを利用すれば、数百人から数千人のリードに対して同時にメッセージを送ることが可能です。また、問い合わせ発生日などの条件を指定して自動的に見込み客へメールを送る「ステップメール」を活用すれば、見込み客ごとの検討タイミングに合ったフォローを自動化できます。このような、一斉配信メールやステップメールなどを活用したアプローチによって、短期間で多くのリードと接点を持つことができ、これまでマーケティングに割り当てていたリソースをさらに重要な業務に回すことが可能になり、フォロー漏れ等の機会損失も防ぐことができます。
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自動化ツールとの相性が良い
リストマーケティングは、マーケティングオートメーション(MA)ツールと非常に相性が良い手法です。リストの属性情報や行動情報をもとにしたターゲティングやメールの自動配信、スコアリングなど、MAツールの機能を活用すれば、手間をかけずにリード育成を進めることができます。また、リードの行動をリアルタイムで追跡し、購買意欲が高まったタイミングで適切なフォローを行うことも可能です。
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リストマーケティングのデメリットと対策
リストマーケティングは多くのメリットを持つ手法ですが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、代表的なデメリットと、それに対する対策について解説します。
リストが減少するリスク
リストマーケティングを続けていくうちに、リストの見込み客が減ってしまうリスクがあります。これは、長期間にわたりアプローチし続けることで、リードが興味を失ったり、連絡が取れなくなったり、今後の連絡を拒否されることがあるためです。対策としては、定期的にリードをメンテナンスし、興味を失ったリードは引き上げのための別のリストとして分けること、そして新たな見込み客を常にリストに追加していくことが重要です。法人営業の場合、簡単な目安としてまずは5,000件程度のリストを確保し、減らないように意識するとよいでしょう。MAツールの1つである配配メールBridgeでは、企業検索サービス「BIZMAPS」と連携しており、自社のターゲットを絞り込み確度の高い企業情報をダウンロードした上でリストマーケティングを仕掛けることができます。リスト数にお困りの方はぜひ検討してみてください。
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リストのメンテナンスに手間がかかる
リストを常に最新の状態に保つためには、メンテナンスが必要です。例えば、見込み客のメールアドレスのドメイン部分が変更されたり、退職して無効になったりすることで、リストの情報が古くなることがあります。これにより、メール配信がエラーになりやすくなったり、退職者に向けてメールを送り続ける企業の印象が悪化する可能性があります。これを防ぐために、エラーアドレスを除くなどの定期的なリストのクリーニングや情報の更新が不可欠です。MAツールを使えば、この作業を自動化することも可能です。
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見込み客との関係が悪化するリスク
リストマーケティングでは、見込み客に対して頻繁にアプローチを行うことになりますが、これが逆に関係悪化の原因になることがあります。特に、しつこい営業を思わせるようなフォローアップは、見込み客の信頼喪失や印象低下の原因となり得ます。対策としては、見込み客の購買ステージから想像される、ニーズをふまえた適切なアプローチを心掛けることです。得にMAツールや一部の法人データベースのリストから得られる見込み客の行動情報を活用し、見込み客が検討していそうなタイミングでフォローができれば、むしろ感謝されることもあるでしょう。
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情報漏洩のリスク
リストには、見込み客の個人情報が含まれるため、その管理には慎重さが求められます。情報漏洩というと大小さまざまな規模のものがありますが、もし発生した際には見込み客の信頼を失うだけでなく、法的な問題にも発展する可能性があります。対策としては、リストの管理を徹底し、アクセス権限を制限することや、リスト保管のセキュリティ対策を強化することが必要です。これらはMAツールを利用してデータの一元管理を行うことで、リスト管理の安全性を高めることができます。
リストマーケティングの進め方
上で紹介したリストマーケティングのメリットを活かせる具体的な進め方と、各ステップにおけるポイントを紹介します。
リストを集め、ツールで管理する
まず、リストマーケティングの基本は「リストを集めること」です。見込み客の情報を収集するために、ウェブサイトの問い合わせフォーム、資料ダウンロード、セミナーやイベントの参加申込、展示会での名刺交換など、さまざまな方法が活用されます。法人営業の場合は企業データベースからの法人リストダウンロードも検討することで、リストを増やしながら営業活動を続けるのが容易になります。
加えて、マーケティングオートメーション(MA)ツールなどのツールでリストを管理すれば、ウェブサイト訪問者の行動履歴や、メール開封状況などもあわせて管理することが可能になり、ツールそのものや機能にアクセス制限をかけることでセキュリティ面も強化されます。
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見込み客を育成する(リードナーチャリング)
次に、集めたリストに対して購入意欲が高まっていると思われるタイミングでフォローアップを行い、見込み客を育成し、必要に応じて商談などを設定していく段階があります。ここで重要なことは、見込み客に有益な情報やコンテンツを提供し、検討再開時に忘れられないようにすることです。メールの開封が無くても、受信ボックスに届いてさえいれば、メールの件名や差出人名から企業名やサービス名称を見る機会があるため、定期的な配信を続けるだけでも効果があります。メール配信する場合は「楽須太郎/配配メールBridge」のように差出人名にサービス名や企業名を設定しておきましょう。
さらに、有益な情報を発信し続け見込み客からの信頼を獲得できれば、検討再開時に第一想起されることも期待できるため、提供するコンテンツ次第では大きな成果に繋がります。これには、定期的なメール配信およびブログ等の更新、お役立ち資料のご案内、さらにはセミナーの開催などが効果的です。新規コンテンツの準備が難しい場合には「ご検討再開の際には最新の資料をお送りするのでご返信ください」といった内容だけでも定期的に配信することで「忘れられない」目的は達成できます。
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購買意欲の高いリードに効果的にアプローチする
リストの中でも、購買意欲が高いリードに対しては、タイミングを逃さずアプローチすることが重要です。MAツールを使うと、見込み客の検討再開時のウェブサイトへの来訪といった行動データをもとに営業に通知を出すなどして、購入意欲が高まっている見込み客が誰か知ることができます。さらに、フォローのためのステップメールを自動配信するなどもできるため、もし営業が個別対応の時間がとれなくても、ある程度のフォローができ、機会損失を防ぐことができます。
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リストの定期的な見直しと最適化
リストマーケティングでは、リストを使いっぱなしにせず、定期的な整理と最適化が必要です。リストに含まれる情報が古くなったり、アプローチが効果的でなくなったりすることがあるため、定期的にリストを更新し、不要なリードを削除することが大切です。また、MAツールを活用すれば、リストの自動更新やメンテナンスが簡単に行えるため、効率的に最新のリストを維持できます。
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リストマーケティングを成功させるためのポイント
リストマーケティングを成功させるには、次の3つのポイントに留意してください。
質の高い見込み客の集め方
リストマーケティングの成功は、質の高い見込み客リストを構築することにかかっています。数だけでなく、見込み客の購買意欲や興味が高いリードを集めることが重要です。そのためには、ウェブサイトの問い合わせフォームや資料ダウンロードページで、リードが提供する情報をもとにターゲットを絞り込む工夫が必要です。MAツールを活用すれば、リードの行動データをもとに有望な見込み客を自動的にリストに追加することが可能です。
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メルマガ配信やMAツールを活用した自動化
リストマーケティングでは、リードへのアプローチを自動化することが効果的です。メルマガ配信やフォローアップメールの自動送信を設定すれば、定期的に見込み客にコンタクトを取ることができ、リード育成のプロセスがスムーズに進みます。MAツールを使うことで、リードの行動に応じたパーソナライズされたメッセージを送信でき、より高い成果を期待できます。
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最新のリスト管理方法とツール
リストを常に最新の状態に保つことも、リストマーケティングの成功に欠かせません。古いリードが混在しているリストでは、効果的なマーケティングを行うことが難しくなります。そのため、定期的にリストのクリーニングを行い、不要なリードを削除し、最新の情報に基づいたリストを維持することが大切です。MAツールを活用すれば、リストの自動更新やフィルタリング機能により、効率よくリスト管理を行うことができます。
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MAツールを使ったリストマーケティングで成果を最大化する方法
リストマーケティングの効果を最大化するために、マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用は欠かせません。MAツールを導入することで、リード管理やアプローチの効率化が図れ、リストマーケティングをさらに強力な施策へと進化させることが可能です。ここでは、MAツールを活用した具体的なメリットと活用方法を紹介します。
リスト管理の自動化
MAツールを使用すると、リストの管理を自動化することができます。例えば、リードの情報をリアルタイムで収集し、見込み客のウェブサイト上での行動履歴やメールの開封・クリック情報から推測される興味に基づいてリストを自動で更新できます。これにより、手動でのデータ入力やリストの整理といった手間を省き、効率的に最新のリストを維持することが可能です。
見込み客の育成とアプローチの効率化
MAツールを活用すれば、見込み客の行動に応じて適切なタイミングで自動的にメール配信およびコンテンツ提供が行えます。これにより、リードナーチャリング(見込み客育成)が効率化され、購買意欲の高まったリードをすばやく検出し、アプローチできます。また、見込み客のウェブサイトの特定ページへの来訪など、購買意欲の高まったリードが発生した際に営業部門に対して通知を出すなどすれば、温度感の高いタイミングでのフォローにより電話・個別メールでの接触や商談獲得が容易になります。
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営業活動との連携強化
MAツールは、営業チームとの連携を強化するツールとしても優れています。リストや見込み客の行動データを営業チームと共有することで、営業部門とマーケティング部門の情報共有がスムーズに行えます。これにより、営業チームは購買意欲が高いリードに対して効率的にフォローアップを行うことができ、成約率の向上が期待できます。
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まとめ
リストマーケティングは、見込み客に対して効率的にアプローチできる強力な手法です。リストの管理や適切なアプローチを行うことで、営業活動の効果を最大限に引き出すことができます。特に、MAツールを活用することで、リストの管理や見込み客の育成、購買意欲の高いリードの選別を自動化し、より効率的なマーケティング活動が実現します。
リストの減少やメンテナンスの負担など、リストマーケティングにはいくつかの課題もありますが、適切なツールを使えばこれらの問題は解決可能です。MAツールを導入することで、リストマーケティングを最適化し、営業チームとの連携を強化して、より高い成果を得ることが期待できます。
リストマーケティングをさらに強化したい方や、MAツールを活用して自社のマーケティング活動を最適化したい方は、ぜひ「配配メールBridge」にご相談ください。