飛び込み営業とは?メリットや成功のための13のコツを解説

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飛び込み営業とは?メリットや成功のための13のコツを解説

飛び込み営業とは、アポイントなしで客先を訪問する営業手法です。高いコミュニケーション能力や臨機応変な対応が求められ、比較的難易度は高いといえるでしょう。飛び込み営業のメリットやデメリット、向いている人の特徴、成功させるコツなどをご紹介します。

目次

    飛び込み営業とは?メリットとデメリット

    飛び込み営業とは、アポなしで企業や顧客宅を訪問する営業スタイルです。これまで取引がない客先に訪問して商品やサービスを紹介する必要があるため、いちから信頼関係を築かなければいけないという難しさがあります。

    飛び込み営業とわかると話をすることすら拒まれてしまう可能性があるなど、タイミングによっては相手に迷惑がられてしまうケースもあるでしょう。しかし、成功すればまったく新しい顧客を獲得できるなどのメリットがあるのが事実です。

    飛び込み営業は、アポイントを取り付けた後の営業とはアプローチの方法も大きく異なり、難易度も高くなります。営業手法として実践するには、メリットとデメリットをしっかりと把握したうえで進めるようにしましょう。

    飛び込み営業のメリット

    飛び込み営業の主なメリットは、次の3つです。

    • 直接会ってコミュニケーションが取れるため関係を築きやすい
    • スピード感をもって営業活動を進められる
    • 相手の反応を細かく把握できる

    飛び込み営業は、直接会って会話をしながら商品やサービスを紹介するため、メールや電話での営業よりも信頼関係を築きやすいのが1つ目のメリットです。客先と良好な関係を築くことができれば、商品の購入やサービスの利用を検討してもらえる可能性も出てきます。

    また、飛び込み営業で商材に興味を持ってもらえれば、すぐに商談に切り替えての対応も可能です。事前のアプローチ先の検討や、見込み客ごとの購買意欲の調査などが一気に省略できる効果は大きいでしょう。

    メールや電話では伝わらない相手の反応も、実際に対面しているからこそ把握しやすくなります。表情や声のトーンなども、相手の検討具合を推測するカギとなります。

    飛び込み営業のデメリット

    一方で、飛び込み営業には以下のようなデメリットがあります。

    • 成功率が高いとはいえない
    • 効率が悪くなる可能性がある
    • 断られることによるダメージのケアが必要
    • 人件費や交通費がかかる

    飛び込み営業は事前の打合せなしに訪問する手法であるため、そもそも客先が不在であったり、門前払いされてしまったりする可能性は否めません。成功率が高くないぶん、訪問数を増やす必要があり効率が悪く感じられるケースもあるでしょう。

    多くの訪問先を回る営業担当者は、身体的な負担だけではなく断られることによる精神的な負担も蓄積してしまいます。1日の予定が飛び込み営業のみにならないように、既存顧客回りと並行して行うなどの工夫やケアが必須です。

    これらの問題点を解決し、効率よく訪問するためのコツは後の章でご紹介します。

    飛び込み営業に向いている人の特徴・マインドセット

    飛び込み営業はアポイントなしでの訪問となるため、高いコミュニケーションスキルや度胸が求められます。飛び込み営業に向いている人の主な特徴とマインドセットをまとめました。

    • 気持ちの切り替えがうまい
    • 向上心を持って取り組める
    • 新しい人との出会いを楽しめる
    • 頭の回転が速い

    飛び込み営業では、断られることを避けては通れません。訪問先で断られる度に深く落ち込んでしまっていては、次の相手にも充分に商品やサービスの良さをアピールできないでしょう。

    気持ちの切り替えができ、必要以上に落ち込まない人が飛び込み営業に向いています。結果を素直に受け止め、向上心を持って次の営業に活かすことができれば、経験を積むごとに飛び込み営業のスキルが高められます。

    また、毎度初対面の相手に対して営業をしなければならないのが、飛び込み営業の特徴です。新しい出会いを楽しみ、円滑なコミュニケーションを取れることはプラスに働くでしょう。

    短い時間で相手に商品やサービスの魅力を伝えるには、相手の反応を敏感にキャッチし、次の一手を考える臨機応変な対応が欠かせません。頭の回転が速く、柔軟な対応ができる人は飛び込み営業としても活躍できます。

    一方で、飛び込み営業は地道にやるべきことを押さえて続けていけば成果を上げられるのも事実です。向き不向きにこだわりすぎず、次にご紹介するコツを参考に挑戦してみましょう。

    【訪問前】飛び込み営業の成約率を上げるための6つのコツ

    飛び込み営業を成功させるために訪問前に実施しておきたい、成約率を上げる6つのコツをご紹介します。

    1. 効率よく訪問するための訪問先リストを作成する
    2. トークスクリプトを作成しておく
    3. 営業ロープレ
    4. 訪問先の情報を調べておく
    5. 営業トーク以外の会話のネタを用意しておく
    6. 清潔感のある身だしなみを心がける

    アポイントなしで訪問する飛び込み営業ですが、まったくのやみくもに訪問を続けてもなかなか成果は得られないでしょう。訪問前の5つのコツを押さえておけば、難易度の高い飛び込み営業を有利に進められるはずです。

    関連記事はこちら飛び込み営業のコツ!アポなし訪問営業を成功させるための準備も紹介

    1.効率よく訪問するための訪問先リストを作成する

    飛び込み営業は、数多くの客先を訪問する必要があります。事前に訪問しようとしている客先のリストを整理しておくことで、確実に効率よく営業活動を進められるでしょう。

    飛び込み営業の成功率は、残念ながら決して高くはありません。そのため、できるだけ多くの客先を訪問し、ノウハウを駆使して商材をアピールする必要があるのです。

    最短ルートで回れる交通手段や駐車場の位置などを確認しておけば、時間の無駄を減らすことにつながります。効率よく訪問先を回って営業をこなすことで、そのぶん成約件数も増やせる可能性があります。

    2.トークスクリプトを作成しておく

    いくらトーク力に自信がある場合でも、初対面の相手に対していきなり力を発揮できるとは限りません。事前にトークスクリプトを作成しておけば、相手の反応に合わせて落ち着いて会話をリードできるでしょう。

    トークスクリプトとは、大まかな会話の流れや想定される回答に沿った対応などを記載したものです。ある程度の会話の流れを把握しておくことで、相手の反応を予測しながらスムーズにコミュニケーションを取れます。

    3.営業ロープレ

    トークスクリプトの作成が終わったら、それを元に営業チーム内でロープレを行いましょう。ロープレとは、ロールプレイングの略で、営業側と顧客側に分かれた提案練習のことです。スクリプト通りにスムーズに話すというのは慣れていなければ中々うまくできません。

    飛び込み営業の場合は、まず話に興味を持ってもらえることが第1歩です。余裕をもって商材のおすすめができるように、トークスクリプトを利用したロールプレイングを行いましょう。

    ロープレを積み重ねて、何度もスクリプトを反復することでスムーズに会話できるようになっていきます。また、ロープレ後は受けた方からのフィードバックを貰うようにしましょう。

    4.訪問先の情報を調べておく

    訪問先の情報を事前に調べておくことで、相手に合った提案が可能になります。どのような課題を抱えており、何が求められているのかを把握できれば、ニーズに合った商材を紹介できます。

    調査しておきたい具体的なポイントは、以下のとおりです。

    • 企業の基本情報
    • 企業の強みと弱み
    • 想定される課題
    • 競合他社の動向
    • 市場のトレンド

    的外れな提案をしてしまうと、相手にされないどころか、不快感を与えてしまう可能性もあるでしょう。しっかりと調査を実施し、単なる商品紹介ではなく、訪問先のニーズに合わせた提案を心掛けるのがポイントです。

    5.営業トーク以外の会話のネタを用意しておく

    いきなり商材の詳しい説明を始めてしまうと、警戒心から話を聞いてもらえないケースもあるでしょう。軽い雑談で相手の警戒心を解いてから本題に移るようにすると、自社の商品やサービスにも興味を持ってもらいやすくなります。

    会話がスムーズに展開できれば、相手は「もう少し話を聞いてみようかな」と心を開いてくれるものです。気軽に触れられる天気やペット、趣味の話題など、相手の興味をひく会話のネタをいくつか用意しておきましょう。

    6.清潔感のある身だしなみを心がける

    飛び込み営業においては、訪問してきた営業担当者の第一印象が非常に重要です。常に清潔感のある身だしなみを心がけ、訪問前には最終チェックを怠らないようにしましょう。

    あまり良くない印象を持たれてしまうと、話を聞いてもらうチャンスさえ逃してしまう可能性があります。とくに夏は汗などで身だしなみが乱れやすい季節ですが、替えのシャツを用意しておくなど緊急事態に備えておきましょう。

    具体的な身だしなみのチェックポイントは、次のとおりです。

    • 髪の乱れ
    • ネクタイの位置
    • 髭の剃り残し
    • 化粧崩れ
    • 服の皺
    • 足元の汚れ

    日頃からチェック項目を決めて身だしなみを整えておけば、いざというシーンでトラブルを回避できるでしょう。

    【訪問時】飛び込み営業の成約率を上げるための6つのコツ

    飛び込み営業をする事前準備が完了したら、訪問時のコツについても確認しておきましょう。飛び込み営業の成約率を上げる6つのコツは、次のとおりです。

    1. 飛び込み営業に適した時間帯に訪問する
    2. 初回から売り込みを意識しすぎない
    3. ゆっくりと落ち着いて話す
    4. キーマンを探りアプローチする
    5. 礼儀正しく丁寧にふるまう
    6. その場で次回のアポイントを取る

    アポイントなしで行う飛び込み営業は、ほかの営業手法と比べて配慮すべき点が多いのも事実です。6つのコツを意識して、お互いに心地の良いコミュニケーションが取れるようにしましょう。

    1.飛び込み営業に適した時間帯に訪問する

    約束の時間が決められていないからといって、こちらの都合ばかりを優先して飛び込み営業をしてしまうのは危険です。訪問先が忙しい時間と被ってしまうと、ゆっくり話を聞いてもらうことは難しいでしょう。

    昼食の時間や夕方遅くなど、一般的に訪問に適していない時間を避け、ゆとりのあるスケジュールで営業を行います。飛び込み営業の場合は、次の時間帯を目安に訪問するようにしてみてください。

    • 個人宅の場合:午前10時半から午前11時半、午後1時から午後4時半
    • 企業の場合:午後10時から午前11時半、午後13時から午後15時

    相手に時間的な余裕がなければ、せっかくの商談チャンスを逃してしまう可能性があります。訪問先の動きを優先し、営業をかける時間を設定しましょう。

    関連記事はこちら訪問営業(飛び込み営業)に適した時間帯とは?知っておくべき法律も説明

    2.初回から売り込みを意識しすぎない

    売り込みを急いでしまうと、相手が警戒心から会話を中断しようとする可能性があります。飛び込み営業であっても、1回の訪問で成約まで完了する必要はありません。

    まずは相手との信頼関係を築くことを優先し、安心して商材の説明を聞いてもらえる雰囲気を作り出しましょう。会話のなかで抱えている課題が見えてくれば、より効果的な提案が可能になります。

    必要に応じて次回のアポイントを取り、少しずつ購買意欲を高めていけるような施策を実施しましょう。良好な関係が築けた後であれば、自社の商材にも興味を持ってもらいやすくなります。

    相手の緊張を解くには、玄関先の写真やオフィスの設備など、展開しやすい話題で会話を始めるのも効果的です。

    3.ゆっくりと落ち着いて話す

    飛び込み営業では相手の反応が予想できないため、慣れるまでは緊張して早口になってしまうケースも多いようです。しかし早口は聞き取りにくいだけではなく、自信のなさを強調したり相手に圧迫感を与えてしまったりします。

    落ち着いたトーンでの会話を意識し、場の雰囲気をコントロールできるようにしましょう。丁寧かつ堂々とした態度で接することができれば、商材についても充分な知識を持った頼れる人だとのイメージを与えられます。

    成約につなげるには、好意的な第一印象と心地のよいコミュニケーションが必須です。普段からゆっくりとわかりやすく話す癖を付けておくとよいでしょう。

    4.キーマンを探りアプローチする

    企業相手の飛び込み営業の場合は、キーマンの存在を意識しながら営業を進める必要があります。担当者が商材に興味を持って前向きに検討してくれそうであっても、最終的な判断を下す決裁者が反対しては成約につながりません。

    担当者との自然な会話のなかで、決裁権を持つ部署や人物に関する情報を得るようにしましょう。可能であれば改めてキーマンと接触できる機会を作ってもらうなど、積極的なアプローチが有効です。

    事前のリサーチでも、インターネットで部門や役職名を検索してキーマンの情報を得られる可能性があります。社内体制の違いにより、どの立場の人に決裁権が与えられているかを完全に推測することは難しいですが、商談を有利に進める1つの参考材料となるでしょう。

    5.礼儀正しく丁寧にふるまう

    アポイントなしに訪問する以上、相手の立場を思いやり礼儀正しく振舞うのが基本です。ろくに話を聞いてもらえず断られてしまった場合でも、対応してくれたことへの感謝の意を表しマナーを守った態度を心がけましょう。

    断られているのにもかかわらずいつまでも粘ってしまうと、自社に対するイメージ自体が悪くなってしまう可能性があります。ときには潔く諦め、お互いが気持ちよく会話を終えられるようにすることも大切です。

    相手は突然の訪問に時間を割いてくれているのだという事実を忘れず、丁寧な対応をすることで次のチャンスにつながるかもしれません。

    6.その場で次回のアポイントを取る

    ある程度の手ごたえがある場合は、その場で次回のアポイントを押さえるようにしましょう。飛び込み営業では、相手が初めて商品やサービスの存在を知るため、その日のうちに契約まで完了するケースはまれです。

    担当者との関係性を築きながら、少しずつ前向きに検討してもらえるように導きます。さらに詳しい商材の説明をするために日を改めて訪問することを伝え、都合のよい日時を聞き出しましょう。

    日程調整を伸ばしてしまうと、相手の気が変わり次回のアポイント取り付けが難しくなる可能性があります。お互いが顔を合わせている初回の訪問で、次の約束を確定させるのがコツです。

    【訪問後】飛び込み営業の成約率を上げるための3つのコツ

    最後に、飛び込み営業の訪問後に実施する成約率を上げる2つのコツをご紹介します。

    1. 断られた理由を分析し次へと活かす
    2. 電話やメールで感謝を伝える
    3. メールで定期的な連絡をする

    飛び込み営業では、訪問後の分析・改善やアフターフォローも欠かせません。すべての経験を無駄にすることがないように、訪問後すべきことを知っておきましょう。

    1.断られた理由を分析し次へと活かす

    飛び込み営業で断られてしまった場合でも、当時の状況や相手の反応、自身の行動などを分析するとそこから学びを得られます。相手が断った理由がわかれば、改善すべき点を発見し、アプローチ方法の変更を検討できるでしょう。

    断られたという事実を必要以上に気にする必要はありません。ニーズがマッチしている相手には確実に興味を持ってもらえるように、次へと活かそうとする姿勢が大切です。

    また、成約したケースでは会話の内容を振り返り、契約を後押ししたポイントを知っておくとよいでしょう。

    2.電話やメールで感謝を伝える

    飛び込み営業で話を聞いてもらえた場合は、その日のうちにお礼の電話やメールをすることが大切です。相手の貴重な時間を割いてもらったことに素直な感謝を示し、今後の関係構築につなげましょう。

    お礼の連絡は当日が基本となるため、忘れないようにします。あまりにも日が経ってしまうと、相手が不信感を抱いてしまう可能性があるため注意しましょう。

    3.メールで定期的な連絡をする

    飛び込み営業後のその日のうちにお礼の電話やメールをするだけではなく、定期に連絡を取ることで担当者と信頼関係を築きやすくなります。

    メールで接点を定期的にもつことで、お客さまはあなたのことを思い出します。「○○さんは元気にしているかな」と意識します。「ちょうどよかった、質問をしよう」と繋がる可能性があります。

    連絡をしてこない人に、わざわざ連絡をするのはちゅうちょするもの。担当者も「○○さんは覚えてないだろうなぁ」なんて思っているのです。そうなると、接触がなくなった営業マンではなく、自分で調べて新規に問い合わせたり、そのときちょうど出会った営業マンに依頼したりするのです。

    いつ必要とするかは分かりませんが、必要となったとき、近くに居れば選んでもらえる可能性は高まります。だから、定期的な接触は必要不可欠なのです。

    それを電話や訪問で行おうとすると限界があります。続けることができないかもしれません。

    ですが、メールであれば一斉送信も可能。たった月に1回のメール配信でも良いので実施した方が良いです。

    関連記事はこちらメールリードナーチャリングの効果的な6つの手法と成功事例

    まとめ

    飛び込み営業とは、アポイントなしで企業や個人宅を訪問する営業手法です。事前に相手の反応が予測できないため断られてしまうことも多いですが、成功すればこれまでに取引のなかった新規顧客を開拓できます。

    飛び込み営業には前向きでコミュニケーション能力の高い人が向いています。新しい人との出会いを楽しめるならば、飛び込み営業はやりがいのある仕事です。

    ご紹介した訪問前・訪問時・訪問後のコツをチェックして、飛び込み営業のスキルアップを図ってみてください。

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    この記事の執筆者

    大塚 陽生執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
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    大塚 陽生

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。

    メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。