テレアポは時代遅れ?電話営業を効果的にアップデートする方法
テレアポは時代遅れの営業方法といわれる理由は、かかる稼働に対して得られる成果が見合ってないことによることが多いです。しかし、今の時代に合わせて施策をアップデートさせることで、テレアポの成果を高めることができます。今回は、テレアポが時代遅れとされる理由やアップデート方法、アポ取得率を高めた事例を紹介します。
目次
テレアポは古い?電話営業が時代遅れとされる理由
時代が変化する中で営業方法も大きく変わりつつあります。いつしかテレアポは時代遅れの営業方法といわれることも増えてきているようです。
テレアポが時代遅れとされる理由としては、次のものが挙げられます。
- インターネットが発達したから
- 稼働対効果が低い方法だから
- 精神的な負担が大きいから
- 事前準備が必要だから
それぞれの理由について見ていきましょう。
インターネットが発達したから
インターネットが発達し、メールやSNSなどで連絡をとることも増えました。スマートフォンを持っていても、電話機能はほとんど利用せずに、メールやSNSなどのインターネットを介した手段で連絡を取る方も多いのではないでしょうか。
そのような中、従来と同じように電話で連絡を取るテレアポは、前時代的な営業方法とみなされることがあります。
稼働対効果が低い方法だから
メールなら一斉送信が可能です。相手のメールアドレスさえ分かっていれば、何度も同じ文章を書いたり話したりしなくても、1通のメールで見込み客全員に対してアプローチできます。
また、SNSやブログ、ホームページなら不特定多数の人へのアプローチも可能です。画像やテキストで投稿さえしておけば、いつか誰かが見るかもしれません。
しかし、テレアポでは1件ずつに電話をかけなくてはいけません。電話をかけたとしても相手が出ないこともあるため、不特定多数どころか1人に対してもアプローチできないことがあります。
また、相手が電話に出たとしても、必ずしもスムーズに約束を取り付けられるわけではありません。途中で切られることや、期待するような反応を示してくれないこともあります。そのため、ほかのアプローチ方法と比べると、稼働に対する効果が低い方法とみなされることがあります。
テレアポの平均成功率については、次の記事で詳しく解説しています。成功率アップのコツも紹介しています。ぜひご覧ください。
テレアポの成功率を上げるコツは?平均成功率や気をつけるべき点を解説
精神的な負担が大きいから
テレアポは断られることも多く、営業担当者にとっては負担が大きい営業方法です。電話をかける回数が増え、同じ手順を繰り返すことに虚しさを感じることもあります。
きつい言葉で断られるケースもあり、精神的な負担が大きいといえるでしょう。また、きつい言葉ではなくても、何度も断られ続けるのはダメージが大きいものです。
メールやSNSなどの営業方法なら、相手がどのような反応をしているのか見えません。そのため、直接きつい言葉を耳にすることもなく、断られても精神的なダメージは少ないといえます。
営業電話が通じ辛くなっているから
昨今、電話以外のコミュニケーションツールが主流になってきていることから、出所のわからないところからの着電には対応しないという人も少なくありません。
そのため、以前のように知らない番号からの着電でも、「緊急の要件かもしれない・・・」「取引先からの電話かもしれない・・・」といった、知らない番号からの着電にも出る意識は薄れていっている可能性が考えられます。しかし、テレアポを主流に業績を伸ばしている企業や営業マンは多く、まだまだ現役の営業手法と言えるでしょう。
ターゲットを深く分析し、通電しやすい時間帯などを導き出すといったようなテレアポの工夫をすることができれば、生産性も向上し、他の営業手法も取り入れるための時間が作れることにも繋がるかもしれません。
事前準備が必要だから
テレアポは、事前準備が必要です。営業トークや商品・サービスの勧め方などを、前もって準備しておく必要があります。
うまく話せない場合は、スタッフ同士で練習することも必要になるでしょう。このように、テレアポ以外にも時間がかかるため、非効率だと感じるかもしれません。
テレアポのトーク技術を高めるコツについては、次の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
テレアポを成功させるコツとは?事前準備やトークの極意を解説
テレアポはなぜなくならない?今でも有効な理由
テレアポは時代遅れと思われる要素がありますが、実際のところ、現代でも有効な営業方法として活用されています。主な理由としては、次のものが挙げられます。
- 直接相手にアプローチできるから
- インターネットが苦手な層にアプローチできるから
- 相手の反応がその場でわかるから
- 飛び込み営業による無駄な訪問を減らせるから
それぞれの理由について解説します。
直接相手にアプローチできるから
テレアポなら、相手の声を聞いて直接やり取りできます。メールでも相手との直接的なやり取りは可能ですが、そもそもメールを送っても読まれない場合もあります。
また、1対1のアプローチができることもテレアポの特徴です。SNSやブログなどでのアプローチでは、相手が見えないばかりか、不特定多数となってしまうため、個人の事情に配慮した営業はできません。
インターネットが苦手な層にアプローチできるから
インターネットは日々発達していますが、誰もがインターネットを使いこなしているわけではありません。メールのようにテキストや画像だけのアプローチを苦手と感じる方や、電話のほうが便利だと感じている方もいるため、すべての営業方法をインターネット経由に切り替えてしまうのは危険です。
また、営業メールやいたずらメールが多く、ほとんどのメールを開かずにそのまま消去する方もいます。ダイレクトメールが多く、開封しないままゴミ箱に入れる方もいるでしょう。メールや郵便でコンタクトを取りにくい方にアプローチするためにも、テレアポを使った営業は必要です。
相手の反応がその場でわかるから
相手の反応がその場でわかるのも、テレアポの特徴です。直接顧客と会話ができるので、顧客の反応をもとにアプローチ方法を切り替えることができます。
メールや郵便では、熟読してゴミ箱に捨てたのか、開封せずにゴミ箱に捨てたのか、大切に残しているのかなどの詳しい反応はわかりません。相手の反応を即座に知りたいときにも、テレアポが有効です。
飛び込み営業による稼働やコストを減らせるから
飛び込み営業は、相手に直接会って話せる営業方法です。しかし、断られることも多く、稼働対効果が低い方法といえます。
極端な話テレアポは、かかるコストが人件費と電話料金ですが、飛び込み営業は、人件費と交通費(社用車代・電車代・バス代 etc…)であり、電話料金と交通費を比較すると、交通費の方が高額となる場合がほとんどでしょう。加えて、時間あたりでアプローチできる人数は大きく差がでるため、コストパフォーマンスを考慮してテレアポを選択する企業は少なくありません。
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テレアポは将来性のある営業方法?
テレアポには時代遅れな部分もありますが、直接アプローチできることや相手の反応が即座にわかるなどのメリットも多く、今の時代にも有効な方法です。また、訪問営業の効率性を高められるなど、ほかの営業手法と組み合わせることで効率的な営業手法にもなります。
実際のところ、インターネットが発展する前と比べると電話をする機会は減ったとはいえ、まったくなくなったわけではありません。急いでいるときや相手の反応を確認したいときなどは、電話を選ぶことも多いです。
今後も、電話というツールがなくなることはありません。テレアポを使った営業は、将来的にも有効といえるでしょう。
ただし、時代に合うようにテレアポの使い方をアップデートすることが大切です。アップデートの具体的な方法については、次の章で紹介します。
今の時代に合わせてテレアポをアップデートする方法
テレアポを今の時代に合わせてアップデートする方法としては、次のものが挙げられます。
- リストを購入して情報をまとめる
- ウェブマーケティングと併用する
- インサイト営業と併用する
それぞれの方法について解説します。
メールマーケティングを併用する
電話と同様に発客に利用できる一般的なツールとしてメールが挙げられます。
電話の繋がりにくい時間帯は、メールでのアプローチを実施し、繋がりやすい時間帯はテレアポを行うハイブリッドな営業手法を取り入れることで効率と生産性の向上が見込まれます。
そして、電話が通じないターゲットでも、メールであれば反応が得られることも少なくありません。メールで電話約束を獲得しにいく方法も非常に効果的です。
【事例1】状況確認メールの配信
商談が停滞した顧客に対して、月に1回状況確認メールを配信し、成約につなげたケースがあります。電話で状況確認するのとは異なり、まとめて配信できるため、手間や時間をあまりかけずに相手にアプローチできるのもメリットです。
実際に、状況確認電話を状況確認メールに切り替えたことで、稼働時間が10分の1になり、短期間で成果を出すことができました。効率性を重視しつつ、顧客との関係性を維持するためにも、メール営業を活用しましょう。
かけた稼働 | 期間 | アポ数 | 受注数 | |
---|---|---|---|---|
BEFORE | およそ45時間 (543件のリストに電話) |
6か月 | 4件 | 3件 |
AFTER | およそ3時間 (メール配信と通信対応) |
3か月 | 4件 | 2件 |
【事例2】来訪通知架電
指定のウェブページを顧客が閲覧したときに通知が届く機能を活かして、メール営業とテレアポを連動させる方法もあります。
指定したページに顧客が来訪したタイミングでテレアポを実施したところ、通常のテレアポと比較して接触率が2倍、アポ取得率は6倍に増えたという例があります。ウェブサイトを閲覧している顧客は何らかのニーズを持っている顧客なので、そのタイミングを逃さず見ていたページに合わせたアプローチをしたのが成功の要因といえるでしょう。
BEFORE | |
---|---|
接触率 | 29.8% |
アポ率 | 1.3% |
商談後受注率 | 24.0% |
AFTER | |
---|---|
接触率 | 65.5% |
アポ率 | 6.4% |
商談後受注率 | 60.0% |
同時に多くのターゲットにメールでアプローチをしたいという場合は、メールの一括配信ツールを導入することをおすすめします。
配配メールbridgeは、メールの一括配信機能を始めとした数多くの営業支援機能を搭載した営業(マーケティング)支援ツールです。テレアポ×メールで効率の良い営業活動が実現できるでしょう。
ウェブマーケティングを併用する
ウェブマーケティングとの併用もおすすめです。たとえば、自社商品やサービスを紹介するウェブサイトが検索エンジンで上位に表示されれば、こちらから積極的にアプローチしなくても、見込み客側からアプローチしてもらえるようになります。
ウェブサイトに見込み客が検索しそうなキーワードをちりばめたり、見込み客に役立つ情報を豊富に掲載したりすることで、検索順位が上がり、見込み客の目に触れやすくなります。
また、ウェブ広告などもおすすめです。広告費はかかりますが、ターゲットに合わせて検索結果画面などに表示してもらえるため、即効性の期待できる方法です。
インサイト営業と併用する
インサイト営業との併用も検討してみましょう。インサイト営業とは、相手の潜在的な課題に気付き、アプローチする方法です。
たとえば、今は自社が販売する商品・サービスを必要としていない方でも、将来的に必要になることがあるかもしれません。自社の商品・サービスがなぜ必要か、どのような課題を解決するものなのかを丁寧に説明することで、販売につなげられることがあります。
また、リードナーチャリングも大切です。リードナーチャリングとは、見込み客(リード)の購買意欲を高め、購買につなげるマーケティング手法です。
たとえば、自社のECサイトに訪問したけれども購入しなかった見込み客に対して、定期的にメルマガを配信したり閲覧しているパソコンなどの画面にクーポンを表示させたりすることで、購買意欲を高めます。テレアポと比べると間接的な営業方法ですが、組み合わせることで、より多くのターゲットにアプローチでき、営業効率を高められるでしょう。
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まとめ
テレアポは、将来的にも有効な営業方法です。顧客に直接アプローチできるだけでなく、その場で反応がわかるなどのメリットもあります。
しかし、従来式のテレアポでは、顧客獲得や案件成立は難しくなるかもしれません。紹介した方法も参考に、テレアポを今の時代に合わせてアップデートしていきましょう。