法人の飛び込み営業を成功させるポイントは?場面ごとのコツを紹介

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法人の飛び込み営業を成功させるポイントは?場面ごとのコツを紹介

法人の飛び込み営業は、テレアポと並び代表的な営業手法のひとつです。これまで多くの企業で行われてきており、現在も、飛び込み営業で成約を獲得している企業は少なくありません。
今回は法人の飛び込み営業のメリット・デメリットや、訪問前・訪問中・訪問後に分けて成功のコツを紹介します。

目次

    飛び込み営業とは?

    法人の飛び込み営業とは、事前にアポイントを取らずに初めての企業に訪問し、商談を取り付ける手法です。

    テレアポと並ぶ代表的な営業手法であり、多くの企業で活用されています。

    ここでは、飛び込み営業のメリット・デメリットをみていきましょう。

    飛び込み営業のメリット

    飛び込み営業で担当者と話ができれば、ニーズをすぐにヒアリングできます。運が良ければその場で商談して成約に至るケースもあります。テレアポよりも迅速で効率的な営業が可能です。

    断られた場合でも、なぜ不要なのか、本音を聞き出せることもあるでしょう。断られることが多い飛び込み営業ですが、その分も多くの意見を集めることができます。そこで得た情報は、次の営業に活かせます。

    飛び込み営業を多く経験することで、ストレスに強くなることもメリットです。営業の仕事は断られることを前提に忍耐力をもってアプローチできる精神力が求められ、ある程度のストレス耐性がなければなりません。

    飛び込み営業は、即座に断られたり迷惑な顔をされたりすることも多いものですが、回数を重ねることでそのような状況にも慣れ、気持ちを切り替えられるようになります。

    飛び込み営業のデメリット

    飛び込み営業は、断られるケースの方が圧倒的に多いという点がデメリットです。突然訪れた知らない企業の営業に対しては、警戒感を抱くのが一般的といえるでしょう。特に忙しいときに仕事を中断して対応するような場合、迷惑と思われることも少なくありません。

    労力をかけている割に成果が出ず、その日の成約獲得件数はゼロということも珍しくないでしょう。

    飛び込み営業は移動に時間がかかる点もデメリットです。オフィス街を歩いて移動しなければならず、体力を必要とします。

    法人の飛び込み営業のコツ

    法人の飛び込み営業を成功させるには、営業前・訪問時・訪問後のそれぞれにコツがあります。

    各シチュエーションごとのコツについて、詳しくみていきましょう。

    営業前の準備

    飛び込み営業とはいっても、何も準備せずにいきなり訪問するわけではありません。アポイントメントはとりませんが、企業情報を集めたり話題を用意したりなどの事前準備は必要です。

    また、効率良く回るためには訪問ルートの確認も欠かせません。

    営業前の準備について解説します。

    訪問ルートを決める

    飛び込み営業では、限られた時間のなかで少しでも多くの企業を効率良く回ることが必要です。そのため、事前に訪問ルートを決めておかなければなりません。ルートを決めずに行き当たりばったりで訪問していると、件数をこなせず体力ばかりを消耗してしまうということにもなりかねません。

    地図で企業の場所をチェックして訪問する順番を決めるなど、詳細な訪問ルートを決めておく必要があります。

    企業の情報を集める

    飛び込み先企業の情報を集めておくことも必須事項です。企業のホームページから事業内容など基本情報を調べ、企業が抱える課題やニーズを予測しておきましょう。課題に役立つデータや情報に関する資料も持参するようにします。課題やニーズを提案につなげることで、うまく商談を進められる可能性もあるでしょう。

    FacebookなどのSNSを開設している企業もあるため、そちらもチェックしてください、最新の情報がわかり、話題にできる場合があります。

    企業が属する業界や競合他社についても確認しておきましょう。訪問先企業の業界における位置付けや競合他社の活躍などを把握しておけば、会話に深みが加わります。

    企業情報がインターネットではあまり確認できないケースもあります。そのような場合でも業界の動向や、その業界でトップの企業についてチェックし、訪問先の企業がどのような位置にあるのかを確認しておきましょう。

    話題を用意する

    商談につなげる話題も用意しておきましょう。いきなり商品の説明から切り出すのでは、いかにも営業という印象を与えてしまいます。訪問先企業の属する業界に関する話題など、スムーズに商品の提案へと結びつけるためのトークスクリプトを準備しておいてください。

    また、飛び込み営業で話を聞いてもらうためには、第一印象勝負が大切です。どれだけ素晴らしい話術をもっていても、第一印象が良くなければ耳を傾けてもらえません。髪型や服装などの身だしなみに気をつけ、ビジネスマナーや表情、雰囲気など、見た目のあらゆる点に注意が必要です。

    訪問時

    飛び込み先に訪問する際は、訪問の時間帯に気をつけ、落ち着いて話すことがポイントです。商品を過剰に売りつけようとせず、まずは信頼関係を築くことに注力しなければなりません。

    ここでは、飛び込み営業の訪問時のコツを紹介します。

    訪問時間に注意する

    飛び込み営業をする際、訪問先企業が忙しい時間帯は避けてください。一般的に、始業してすぐの時間帯は仕事の準備やメールの確認といった作業で忙しく、終業に近い時間帯も業務のまとめや帰り支度などで忙しくなりやすいでしょう。

    比較的飛び込み営業に適しているのは、始業1時間後から11時半頃まで、もしくは昼休憩後の13時から16時ごろまでの時間帯です。業種によっても忙しくなる時間帯は異なるため、よく確認してから訪問するようにしましょう。

    関連記事はこちら訪問営業(飛び込み営業)に適した時間帯とは?知っておくべき法律も説明

    落ち着いて話す

    飛び込み営業が慣れないうちは、要件を早く伝えようと慌てて早口になりがちです。そのようなことのないよう、落ち着いてゆっくり話すことが大切です。まずは礼儀正しい挨拶をして丁寧に要件を伝え、資料や商品も丁寧に扱いましょう。

    飛び込み営業で訪問すると、警戒されたり、迷惑な表情をされたりすることも少なくありません。そのような表情や態度に反応し、顔色を見るような言動にならないよう注意してください。自信なさげな態度は、良い印象を与えません。

    信頼関係を築く

    飛び込み営業は相手に警戒されることが多いため、まずは信頼関係を築くことが大切です。話を聞いてくれる姿勢があっても、いきなり商品について切り出されては警戒心を強めてしまうでしょう。

    信頼関係を築くためには、どの業種でも使いやすい時事ネタなどの雑談から始めるのが効果的です。誰でも興味を持ちやすい話題を選び、会話にできるよう準備しておきましょう。

    過剰に売り込もうとせず、まずは顔を覚えてもらって名刺交換ができれば良いという気持ちで対応すれば、次につなげることができます。

    そのためにも、次回のアポイントメントをとることが重要です。初回には提案だけをして次回の訪問時に返事を聞くという段取りにすれば、自然な流れで次のアポイントメントがとれます。

    「また用があれば連絡する」といった曖昧な約束はそれっきりになってしまう可能性が高いため、具体的な訪問日時を決めるようにしましょう。

    訪問先では決裁権を持つ人を知ることも必要です。対応してくれた社員が話を聞いてくれても、決裁権を持った人が成約に消極的では営業の意味がなくなります。そのため、会話の中で決裁権を持つ人は誰なのかを探り、その人にアプローチできるように話を進めていきましょう。

    訪問後

    飛び込み営業を成功させるには、訪問後の対応も重要です。お礼の連絡をすることと、振り返り・改善を行うという2点が欠かせません。

    訪問後に行うポイントを解説します。

    お礼の連絡をする

    次回のアポイントメントを取った相手には、訪問後に必ずお礼のメールをしてください。お礼のメールを送るのは、営業として基本的なマナーです。訪問した当日中に送るのが基本であり、遅くても翌日の朝には送ります。メールをすることで、より良い印象を与えます。

    メールではアポイントメントなしの訪問を詫び、忙しいなか時間を割いて対応してくれたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。

    相手方は業務で多くのメールを受け取っています。そのため、お礼のメールが埋もれてしまわないよう、件名にはお礼メールであることを簡潔にわかりやすく記載しましょう。

    以下は件名の一例です。

    「【ご面談の御礼】株式会社〇〇の△△です。」

    お礼メールには定型文で済まさないことも大切です。定型文のメールは誰に対しても同じメールを送っているという印象を与えやすいでしょう。

    営業の際に話したことや、今後の希望などを書くことで、真摯な気持ちが伝わります。

    お礼メールの詳細については、以下の記事で詳細を説明していますので、参考にしてください。
    訪問営業の商談後に送るお礼メールのポイントは?例文もあわせて紹介

    振り返りと改善を行う

    営業活動の振り返りと改善も必ず行いましょう。話の進め方や相手の反応などを振り返り、良かった点や反省点を洗い出します。反省点があれば改善策を考え、次回の営業に活かしましょう。

    振り返りはモチベーションの向上にも役立ちます。うまくいかない理由がわからなければやる気も低下しますが、振り返りによって改善すべき点がわかれば、次に向けてモチベーションも高まるでしょう。

    飛び込み営業に代わる営業方法

    飛び込み営業は迅速な商談につながるなどのメリットがありますが、断られることも多く、決して効率的とはいえません、飛び込み営業と併用するか代替するアプローチを考えることも必要になるでしょう。

    ここでは、飛び込み営業に代わる営業方法を5つ紹介します。

    テレアポ

    テレアポは、電話を使って見込み客に営業をかけ、訪問や商談などのアポイントを獲得する手法です。顧客リストが用意し、順番に電話をかけてアポイントメントをとります。

    テレアポは訪問先へ移動する時間を省けるため、1日にアプローチできる件数が多い点がメリットです。社内で業務が完結するため、手間やコストも削減できます。

    顧客リストやトークマニュアルを準備すれば、人員を増やしてアポイントメントの獲得率を高めることもできるでしょう。

    関連記事はこちらテレアポを成功させるコツとは?事前準備やトークの極意を解説

    メール営業

    メール営業は、見込み客にメールでアプローチする営業手法です。商品・サービスの特徴やアピールポイントなどを記載したメールを送信し、自社のホームページや商品のサイトへ誘導したり、資料請求や問い合わせを増やしたりすることを目的に行います。

    メールを送信するだけで完了でき、コストがかからず効率的です。相手の時間を拘束せずにテキストや資料を送れるため、営業効果を高めることができます。メール配信システムを活用することで一度に大量のメールを送信できるのもメリットです。

    ただし、メール営業ではメールを一方的に送るため、実際に相手が読んでくれるとは限りません。メール営業とわかった瞬間、開封せずにゴミ箱に移動されてしまう可能性もあります。成果につなげるためには、件名や本文の内容に工夫が必要です。

    件名は簡潔で用件が一目でわかり、興味を惹かれる内容を考えなければなりません。伝えたいことを明確にするため、メール本文で訴求するポイントは1つに絞ることも大切です。

    メールを読んだ相手が興味を惹かれたとき、具体的に取るべき行動を明示し、促す工夫も必要です。目的が資料請求であれば、請求方法を具体的に記載します。アポイントの取得が目的の場合は、具体的な候補日時を複数あげるなど、行動しやすいよう選択肢を用意することが大切です。

    関連記事はこちら【例文あり】商談が獲得できるアポメールの書き方とコツ

    展示会

    飛び込み営業の代わりとして、展示会の出展・参加も有効です。展示会には多くの人が訪れ、直接コミュニケーションをとることができます。経営者など取引の決定権をもつ人物が参加するケースも多く、名刺交換をしてつながりをもつことができるでしょう。

    展示会はテーマが決められ、そのテーマに関心のある人が集まります。そのため、話を商談につなげやすく、効率的にアポイントを獲得しやすいのもメリットです。

    展示会では、自社のブースで製品のデモンストレーションもできます。飛び込み営業の場合、製品に関する資料やパンフレットを持参し、説明する方法が一般的です。それだけでは製品の魅力を伝えることが難しいこともあるでしょう。これに対し、展示会では製品を直接見て触れてもらえるため、高い営業効果が期待できます。

    その場で自社製品に対する意見や感想を聞くこともでき、今後の営業に活かすことができるでしょう。

    関連記事はこちら【例文つき】展示会後のお礼メールで差をつける!成果につながる書き方とポイント

    Web広告

    インターネットが普及している現代では、個人だけでなく企業もインターネットでの情報検索や情報収集を行っています。そのため、法人営業もインターネットを利用した手法が主流になりつつある状況です。

    飛び込み営業など企業が特定の見込み客に直接的にアプローチするプッシュ型の手法に代わって、インターネットを使い、不特定多数の見込み客にアプローチして顧客からの接触を待つプル型の営業活動も積極的に行われています。

    その代表的なものがWeb広告です。web広告はWeb上のメディアやSNS、メールなどに掲載する広告のことで、そこから自社サイトへと集客します。メールアドレス等を登録してもらうことでアプローチを行う手法です。

    Web広告は不特定多数の人にアプローチでき、ツールを利用することで効果を確認できる点が魅力です。すぐに成約に結び付けることは難しいものの、継続的なアプローチで多くの成約獲得を期待できます。

    オウンドメディアの運用

    オウンドメディアとは、自社で保有・運営するメディアのことです。主にインターネット上の自社サイトを指します。記事や動画などのコンテンツを制作・発信し、見込み客に購買行動を起こさせる手法です。

    オウンドメディアでユーザーの課題解決など役に立つコンテンツを投稿することで、将来成約の見込みがある顧客を集客することもできます。優良な見込み客から問い合わせや資料請求を受け、商談に進めることも期待できるでしょう。

    オウンドメディアの運用により自社の認知度を上げれば、まだ自社の商品・サービスを知らない潜在顧客を獲得することも可能です。

    ただし、オウンドメディアで成果を出すには時間がかかり、継続して情報を発信していくことが求められます。

    まとめ

    法人の飛び込み営業はその場で企業のニーズを確認でき、間が良ければすぐに成約できるのがメリットです。断られた場合にも、不要である理由を確認できます。

    しかし、飛び込み営業は成約をとれる場合よりも断られるケースが圧倒的に多く、話も聞いてもらえないことも少なくありません。体力と精神力の両方が求められます。

    飛び込み営業を成功させるには、事前準備と訪問時の心構え、訪問後のフォローが大切です。

    近年は、飛び込み営業に代わる営業手法も注目を集めています。営業の効率を高めて企業を成長させるには、より効率を高める手法の導入も必要になるでしょう。

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    この記事の執筆者

    大塚 陽生執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
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    大塚 陽生

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。

    メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。