マーケティング効果を数値化して測定するROIとは?計算式と活用法を解説

#マーケティング

share

x Facebook このエントリーをはてなブックマークに追加

マーケティング効果を数値化して測定するROIとは?計算式と活用法を解説

現代のビジネスにおいて、マーケティングの重要性はますます高まっています。しかし時代と共にマーケティングの手法は複雑になり、その分コストもかかるようになりました。どんなに売り上げが伸びても、マーケティングにコストがかかりすぎていると利益は減ってしまいます。そこで重要となるのが、費用対効果です。今回はマーケティングの費用対効果を計算するROIという概念や活用方法、改善策などをご紹介します。

目次

    マーケティングのROI(費用対効果)とは?

    ROIとは「Return On Investment」の略で、日本語にすると「費用対効果」です。
    投資した費用に対してどのくらいの利益を得ることができたのかを指し示すもので、ビジネスにおいて非常に重要な要素です。ROIそのものはビジネスの世界で昔から使われてきた概念ですが、改めてマーケティングにおけるROIが注目されつつあります。

    昨今ではマーケティングツールの多様化や顧客の検討期間の長期化、そしてマーケティングフローの複雑化などによって、多くのコストがかかるようになりました。その上、どのくらいの効果が出ているのかわかりにくくなっています。
    しかし企業の目的はあくまで利益を上げることですので、どんなにマーケティング施策を行ったとしても、十分な効果・利益を出す必要があります。そのため、マーケティングにおけるROIがより注目されるようになっています。

    ROIの計算方法

    ROIは一般的に「利益÷投資額×100」という数式で計算されます。しかし、マーケティングにおけるROIでは対象が単純な利益ではなく効果となるケースもあります。そのため「利益・効果÷マーケティング投資額×100」という式になります。

    たとえばマーケティングへの投資額が200万円で、粗利1,000円の商品が5,000個販売できたとします。
    一旦販売管理費といったコストを無視すると、この場合の利益は500万円-200万円で300万円です。すると300万円(利益)÷200万円(マーケティング投資額)×100となりROIは150ということになります。
    この数値が高いほどに、費用に対する効果が高いと言えます。

    ROIを求める2つの目的

    マーケティングのROIが求められるようになった背景については先ほどご紹介した通りです。続いては、ROIを求める2つの目的をご紹介します。

    ROIを計測する目的1

    マーケティングにはさまざまな規模のものがあります。大きな効果を得るために多額のコストをかけて大規模な施策を行うことがある一方で、コストを抑えながらある程度の効果を求める小規模な施策もあります。

    マーケティングの規模が異なると、単純に得られた効果や利益などでは比較することができません。一方ROIであれば、施策の規模が異なっていても、その効果を数値として比較することができます。

    複数のマーケティング施策を行うケースでは、それぞれのROIを計測しておけばより効果の高い施策を選ぶことができます。

    ROIを計測する目的2

    マーケティングの手法は複雑化し、次々と新しい施策も登場しています。実際に定期的に新しいマーケティング施策を導入しているという企業も少なくありません。

    しかし、施策によっては成功しているのかがわからないケースもあります。そこでROIを計測することによって、かけた費用に対して十分な効果が出ているのかがわかります。つまり、施策が成功しているのか否かの大きな判断材料になるのです。

    これもマーケティングのROIを計測する目的でありメリットでもあります。

    ROIを最大化する方法

    ROIの数値が高ければ、その分だけマーケティングは成功していると考えることができます。そのためマーケティングを行う上では、可能な限りROIの数値を高くすることを目指すのが重要です。
    ここでは、ROIを最大化する方法をご紹介します。

    利益を上げる方法

    同じコストをかけた場合、利益が上がればその分だけROIも高くなります。そこで、まずは利益を上げる方法について考えます。

    売り上げを伸ばす

    利益を増やすためには、単純に売り上げを伸ばすのが一番の近道です。
    短期的に売り上げを伸ばすために効果的なマーケティング施策を行えば、すぐにROIの数値を改善することができます。

    ただし売り上げを伸ばすためにコストをかけすぎてしまったり、利益率が下がったりすると結果として利益が伸び悩み、場合によっては減少してしまう可能性もあります。そのため、単純な売り上げ数・金額のみでなく利益率のバランスを考えることも大切です。

    原価コストを減らす

    同じ売り上げであっても原価や販売、マーケティングにかかるコストを減らすことで、利益を増やせます。

    原価に関しては仕入れ先の選定を見直すことや、使用する素材を変更することによって削減できる可能性があります。販売管理などについても、可能な限りムダをカットすることでコスト削減ができるでしょう。

    原価やコストの削減は確実に利益を高めることに繋がりますので、常に意識するべきです。

    投資コストを減らす方法

    マーケティングへの投資コストを下げることでも、ROIの数値の向上が可能です。続いては投資コストを減らす方法をご紹介します。

    広告を最適化する

    マーケティングへの投資コストの中でも、広告が大きな割合を占めているという企業は多いでしょう。ウェブ広告もさまざまな媒体でアプローチをかけることができるようになったため、コストも高くなってしまいがちです。
    もちろん広告は一定の効果を期待できるマーケティング手法ですので、単純に減らしてしまうとその分売り上げが落ちてしまう恐れがあります。

    そこで単純に減らすのではなく、広告を最適化します。
    広告にもさまざまな形がありますが、その効果を分析してより効果の高いものに力を注ぎ、効果の低いものにかけるコストを減らします。こうして広告を最適化すると当然コストを抑えることができますし、同時に効果を高めることにも繋がります。

    広告の効果は常に変動し続けていますので、リアルタイムで効果を測定して継続的に最適化していくことも重要です。

    広告ターゲティングを最適化する

    前述の広告の最適化に関連していますが、広告のターゲットを見直すことも重要です。
    どんなに多くの広告を打ったとしても、ターゲットに見てもらえなければ高い効果は見込めません。
    逆に広告の数そのものは多くなくても、確実に狙ったターゲットに届けることができれば低コストでも高い効果を見込めます。

    もちろんその分だけ広告の効果を細かく測定する必要がありますが、うまく最適化できればマーケティングへの投資コストを削減できるのみでなく、さらに効果を高めることも可能です。

    まとめ

    かつてのマーケティングはシンプルで、それほどコストがかかるものではありませんでした。そのため、マーケティングのROI(費用対効果)についてはそれほど重要視されることがなかったようです。
    しかしマーケティングが複雑化してより多くのコストや手間がかかるようになったことで、ROIを測定することが求められるようになっています。
    ROIを測定した上でその数値を高めていくことを意識できれば、よりマーケティングによる効果を高めることができるでしょう。

    商談獲得特化型ツール
    配配メールBridge

    商談獲得に特化した「配配メールBridge」は、初心者でも簡単に新規顧客開拓を始められるMAプランです。

    シンプルな設定画面と専門知識不要の操作で、誰でもすぐに使い始められます。さらに、専任担当による無償の導入活用支援や、充実のアフターフォローで、安心してご導入いただけます。

    導入企業様の成功事例や改善要望を活かし、常にアップデートしていくことで、お客様の成果最大化に貢献いたします。

    この記事の執筆者

    山盛 有希子執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
    執筆者のXへのリンク
    山盛 有希子

    自動車部品メーカーで広報として3年間従事し、2020年6月にラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し、メルマガ運用やメルラボの企画・コンテンツ作成を担当。

    社内外向けにセミナーや勉強会を行い、メールマーケティングのナレッジを提供している。