すぐ実践できる集客方法10選!効果的な集客のコツも紹介
顧客を獲得するための集客方法として、オンラインであればWebサイトやメルマガ、オフラインであれば、展示会やチラシのポスティングなどさまざまなものがあります。
本記事ではすぐに実践できる集客方法と、コツをご紹介します。
目次
集客とは
集客とは提供するサービスや商品の魅力を発信し、興味のある見込み客に行動を引き起こさせるための施策です。商品やサービスの購入につなげるには、魅力をアピールして興味や関心を抱いてもらわなければなりません。つまり、集客を厳密に定義するなら「顧客を惹きつけること」と言い換えることもできます。集客で呼び込んだ顧客が次に起こす行動は購入であることから、「集客=購買行動が起こりやすい環境を整えること」ともいえます。
自社の商品がヒットしそうな層にターゲットを絞り込んで、最大限に魅力が伝わる施策を打ち出すことが大切です。
集客力とは
商品やサービスのもつ魅力で顧客の興味・関心を惹きつけるのが「集客」なら、その度合いがどれほどのものかを表すのが「集客力」といえます。
例えば、全国でも認知度の高い大手ファッションブランドの新規店が周辺地域にオープンすると、駆けつけた顧客で店内は盛況になります。これは、すでにそのブランドが十分な認知度の向上に成功しており、固定客を抱えているからです。一方で、新しく店を構えてもその情報が十分伝わらず、満足に顧客が入らない店舗もあります。これは顧客がその店を知らなかったり、あえてその店を訪れる価値を感じていなかったりするために起こります。
大手企業と個人が開業している店舗で認知度の差がつきやすい面はありますが、固定客を獲得するまでのプロセスの構造は基本的に同じです。
集客の基本的な考え方
まずは、集客の基本的な考え方からおさらいします。以下の点を理解した上で、最も適切な集客方法を探してみましょう。
集客の本質となる3つステップ
集客は「顧客集め」「リピーター集め」「ブランディング」といった3つのステップで展開します。これらの要素が出揃い、はじめて「集客に成功した」といえるでしょう。集客に失敗している企業の多くは、はじめの「顧客集め」でつまずいてしまう傾向にあります。短絡的かつ闇雲な集客では、その先にある「リピーター集め」「ブランディング」に繋がらず、売り上げ拡大やブランドイメージ向上が期待できません。顧客を「集める」のではなく「惹きつける」ことを意識し、集客に取り組むことが大切です。
PDCAサイクルに沿った運用
集客の基本は、トライ&エラーの繰り返しです。PDCAサイクルを回し続け、より良い成果を目指していきます。PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(確認)」「Action(改善)」の頭文字を取った造語で、継続的な業務改善活動を意味します。これを集客の考え方に応用し、「リピーター集め」や「ブランディング」に繋げます。
「Plan(計画)」では、新規顧客の獲得やブランド認知度向上など、具体的な集客目標を決めます。続く「Do(実行)」において、集客目標を達成する施策を実行します。コンテンツの見せ方や競合他社との差別化、導線の引き方を意識し、いくつかの集客方法を試してみましょう。
「Check(確認)」では、「Do(実行)」で実施した施策の効果測定を行います。例えば、ダイレクトメールならばクリック数や開封率を“見える化”し、その数字を基に「Action(改善)」で改善策を検討します。今後の方針が決まった段階で、再度「Plan(計画)」に戻ります。PDCAサイクルを回し続けるだけで、集客精度は確実に向上します。
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集客の対象となる顧客の種類
集客の対象となる顧客の種類は、主に次の5種類に分けられます。それぞれの特徴についてご紹介します。
新規顧客
新規顧客とは、これまで自社で商品を購入した履歴がなく、初めて購入に至った顧客のことです。
新規顧客へ集客のアプローチを行う目的は、自社ブランドや商品の魅力をさらに深く知って自社に愛着を持ってもらい、リピーターを獲得する(VIP顧客化する)点にあります。定期的に商品を購入してもらうことができれば、安定的な売り上げ確保につながるでしょう。
見込み客
見込み客とは、まだ自社の商品を購入したことはないものの認知はしていて、少なからず興味・関心を持っている顧客のことです。
購入検討中の段階から購入に踏み切ってもらい、新規顧客へと移行させるために「この商品をぜひ使ってみたい」と思わせるアプローチが必要になります。
潜在顧客
潜在顧客とは、まだ自社の商品やサービスの存在を認知していないものの、認知すればニーズがある(見込み客になる可能性がある)顧客のことです。
顕在顧客だけをフォローしていると市場はいずれ枯渇してしまうため、潜在顧客を発掘して新たな見込み客を獲得することはビジネスを継続する上で重要だといえるでしょう。
休眠顧客
休眠顧客とは、過去に自社の商品やサービスを購入したことがあったものの長期的に購入していない顧客や、一度は購入を検討したものの結果的に購入しなかった顧客のことを指します。
購入をやめてしまった当時は自社の商品やサービスへの関心が低くても、現在は状況が変化している可能性があるため、あらためてアプローチすることによって見込み客への転換が期待できます。
VIP顧客
VIP顧客とは、自社の商品やサービスを何度もリピート購入している顧客のことです。
安定的な売り上げ確保に欠かせないVIP顧客は、ビジネスにおいては最も重要な存在であるといえるでしょう。今後も自社の商品やサービスを購入し続けてもらうために、顧客満足度を向上させることを目的として集客を行います。
主な集客方法10選
ここではよく使われる集客方法について、オンライン・オフラインを交えて10種類ご紹介します。
チラシのポスティング
顧客になりそうな人が住んでいるエリアを対象に、チラシを郵便受けに直接投入する集客方法です。自分自身を含め、社員やアルバイトなどの自社の人員で行う方法と、業者に委託する方法があります。
【メリット】
ポスティングは人の目にとまりやすく、反応率が高いというメリットがあります。またチラシを配るエリアや規模を細かく調節できるため、リサーチ次第では顧客が望む情報を的確に届けることができ、集客へとつなげることが可能です。
【デメリット】
自分でポスティングを行う場合、その間は他の作業ができなくなるため、例えば飲食店だと店が回らなくなる可能性があります。もちろんアルバイトに頼むという方法もありますが、ポスティングには手間と時間がかかるため、作業に不慣れだと逆にコストがかかることもあります。さらに、チラシお断りの住居もあるようにポスティングに良い心象を持っていない人もおり、最悪の場合は住居侵入罪に問われる可能性もあります。そのため、ポスティングはノウハウや知識を有した専門業者に委託するのが無難です。
ダイレクトメール(DM)
商品やサービスの案内を、チラシ、カタログ、小冊子などの形で郵送する集客方法です。新規顧客や既存顧客だけでなく、離脱客にも郵送して集客をはかります。
【メリット】
一つひとつ手作業で配るポスティングとは違い、県外など遠くのエリアに住む方にも宣伝できます。また対象となる人に確実にアプローチでき、カタログや小冊子にすればより多くの情報を届けることが可能です。この他、封筒のデザインを工夫したりおまけをつけたりすることで、開封率を上げられます。
【デメリット】
宛名書きや封入作業などの労力や、印刷代や発送料などのコストがかかります。また、あらかじめ郵送先の名前や住所などを取得しなくてはならないため、会員登録やメンバーズカードの発行などで情報収集を行う必要があります。
展示会
展示会に出展し、見込み客を集客する方法です。ブースを設営して商品やサービスを紹介したり、その場で商談を進めたりできます。
【メリット】
展示会にはその分野に興味がある人が集まるため、ブースに呼び込み、うまくアピールできれば顧客になってもらえる可能性が高まります。また、他の出展企業と名刺交換をすれば人脈形成にも役立ちます。この他、既存顧客に案内状を出すことでつながりをより強固にできる他、離脱顧客とも再度つながる可能性があります。
【デメリット】
出展する会場の選定や機材の手配、ブースや装飾物のデザイン、当日の設営・運営などを行う人員の配置など、準備に手間がかかります。
無料セミナー
無料セミナーを開き、講義の後に商品を紹介する集客方法です。講義は自社内の人員か、外部から講師を招いて行います。
【メリット】
参加者の多くは興味を持って集まった人がほとんどのため、商品やサービスの成約率が高いというメリットがあります。
【デメリット】
興味を持ってもらえるように、企画内容や集客方法を工夫する必要があります。加えて講師のオファーや日程の調整、会場の選定やレンタル依頼、案内の作成・告知などといった手間もかかります。
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テレフォンアポインター(テレアポ)
テレアポは、電話で営業を行う集客方法です。自社の商品やサービスを、主に新規顧客にアピールします。
【メリット】
新規顧客の開拓に役立つ他、顧客と直接会話をするため、メルマガやWebサイトといったインターネットを介した集客方法では把握できないニーズの情報を収集できます。
【デメリット】
リストにある一人ひとりに電話をかけるので、テレアポ担当者の労力が必要です。また断られることを前提に電話をかけるため、精神的な強さも求められます。電話の際に話す内容を忘れたり、伝え漏れが起きたりしないよう、あらかじめトークスクリプトを作成しておくことも必要です。
顧客からの紹介
既存顧客に次の顧客を紹介してもらう集客方法です。契約直後のような場が温まっているタイミングで、信頼関係が築けている顧客に紹介を頼むという方法があります。
【メリット】
第三者の信用が加わることで相手と会える確率が高まる他、信頼関係が築けている顧客からの紹介なので自社にとって有益なつながりになる可能性があります。今の仕事がさらに別の仕事につながるため、切れ間なく仕事ができるというのもポイントです。
【デメリット】
信頼関係が築けていなければ、紹介してもらえる可能性は低いといえます。加えて、お願いするタイミングや頼み方を間違えると紹介してもらえないだけでなく、既存顧客との信頼関係を失う可能性もあるため注意が必要です。
メールマガジン(メルマガ)
メールアドレスを登録した人に、メルマガを送付する集客方法です。メルマガを通して、お得なキャンペーン情報を発信し、商品購入やサービスの利用を促します。
【メリット】
一般的なWeb広告とは異なり、労力は文章作成のみなので、広告費用を抑えつつ今伝えたい情報をスピーディーに一斉配信できます。また定期的に情報を送ることで、自社の商品・サービスへの理解や関心を高めることが可能です。
【デメリット】
メルマガでは送信ごとにメールの文面を作成する必要があります。発信したい情報を網羅しつつ、顧客が有益と感じられる情報も含めながら配信時期に適した構成にしなければなりません。また、読者を引きつけるタイトルをつけないと読んでもらえない可能性があるため工夫が必要です。この他、迷惑メール扱いになりメルマガが届かないといったことも起こりえます。
メルマガのデメリットをカバーするのに役立つのが、メルマガ配信システムです。配配メールでは、過去配信したメルマガの中で、開封率の高かった件名をランキング形式で確認することができます(参考:配配メールのランキング機能とは?)。そのため、自社の顧客が反応しやすい件名やキーワードの傾向を把握するのに役立ちます。また迷惑メール扱いにならずに配信できるマルチパートメールなど、さまざまな機能があるためおすすめです。
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Webサイト
Webサイトによって自社名や商品・サービスの認知度を高め、顧客を獲得する集客方法です。
【メリット】
良質なコンテンツを揃えたり、SEO施策を行ったりしてWebサイトを上位表示させれば、多くの人の目に触れやすくなり、集客を増やせる可能性が高まります。また自社で運営・管理を行えば、サーバーの管理費や人件費などはかかりますが広告費は発生しません。
【デメリット】
上位表示を狙うにはSEOの知識が必要です。また、どのようなコンテンツを発信すれば狙っている顧客層の行動を喚起できるのか、カスタマージャーニーマップを設計することも大切です。そのため、自社にWebサイト運営に詳しい人がいなければ、専門の企業に依頼する必要があります。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)
Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)など、SNSを通じて集客する方法です。SNSを使った集客方法は、SNSに広告を出稿する方法と、SNSアカウントを開設して自身のアカウントで投稿する方法があります。
【メリット】
商品を購入した顧客と密なコミュニケーションが図れる他、満足度の高い情報を発信することでリピーターになってもらえる可能性が高まります。またFacebookページに「いいね」をした人のタイムラインに投稿記事が表示されるため、来店を促すきっかけになる他、投稿をシェアしてもらうことで情報の拡散が期待できます。
【デメリット】
定期的に広告を出したり、頻繁に投稿を行ったりしなければ、ニュースフィードやタイムラインから消えてしまうため、顧客の目に触れるためにも数をこなす必要があります。
動画サイト
YouTubeを始めとする動画サイトに動画をアップロードして、商品・サービスのアピールや、自社サイトへの呼び込みなどを行う集客方法です。
【メリット】
商品やサービスによっては、テキストでの説明よりも動画での説明が分かりやすいこともあるため、顧客に効果的にアピールできます。加えてYouTubeはブラウザ検索で上位表示されやすいため、短期間で多くの人に観てもらえる可能性があります。
【デメリット】
動画作成には、ある程度の知識が必要です。自社で作成できなければ専門の企業に依頼することになるため、打ち合わせなどの時間や相応の費用がかかります。
街頭配布
ティッシュやチラシに広告を掲載したり、商品サンプルなどの配布物を製作したりして街頭で配布する手法です。広告コストは上がりますが、サンプル配布は足を止めて受け取ってくれる確率が高まるので、認知度の向上や実用性の周知には高い効果を発揮します。化粧品やコンタクトレンズなどの販売によく取り入れられています。
プレスリリース
自社が自ら新聞社や雑誌の編集部、テレビ番組の制作会社などのマスメディアに新商品や新規サービスなどのリリース情報を送付し、取材を受ける手法です。プレスリリースを打ち出したからといって確実に取材に来てもらえる保証はないものの、うまく興味を持ってもらえれば信頼性が高まり、大きな宣伝効果が期待できます。
しかしせっかく取材で認知度が向上しても、商品やサービス自体が価値をもっていなければ効果は半減してしまいます。プレスリリースはどんな場面でも使える手法ではなく、特に押し出したい目玉商品や注目のサービスに有効です。
看板
看板は、街中で思いのほか目に留まりやすい媒体です。そのため、インパクトをもたせたデザインにして伝わりやすい内容にすると、集客が期待できます。店舗であれば店内へ誘導する効果があり、商品やサービスの広告であればイメージアップをはかれます。看板にもデジタルサイネージやウェルカムボード、バナースタンドなどさまざまな種類があるので、自社にふさわしいものを選択することが大切です。
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集客のカギは顧客像を明確にすること
上記の集客方法を全て実践するのは、労力やコストを考えても現実的ではありません。また、効果的な集客方法は顧客像(ペルソナ)によっても異なるため、まずは自社が求めるペルソナを明確にすることが大切です。
顧客はどんな人かを考える
集客を増やしたいのであれば、顧客像を明確に想定しましょう。例えば、富裕層に高級な商品を売りたいと思っているのに、安さを売りにチラシでアピールしても興味を持ってもらえる確率は低いでしょう。顧客像を明確にすることで商品やサービスのコンセプトにズレが生じにくくなる他、どの集客方法でアプローチするかが定まりやすくなったり、顧客に響くキャッチコピーを考えやすくなったりします。なお、顧客像を明確化するための要素には、性別、年齢、住んでいるエリア、家族構成、職業(業界・肩書き・担当など)、年収、趣味、性格、どんな願望や悩みを抱えているかなどがあります。
自分の顧客に適した集客方法を検討する
顧客像を明確に想定できたら、それを基に顧客がどんな行動を取るかを考えます。セミナーや会合、展示会などに足を運ぶ人物なのか、どのような店に出入りしているのかなど、できるだけ詳しく行動パターンを割り出して適切な集客方法を探りましょう。顧客像がセミナーに参加するタイプならセミナー、インターネットで情報を取得するならWebサイトなどといった方法があります。
多くの方法を使い分けて効率よく集客しよう
集客において大切なことは、特定の方法に固執しすぎず、臨機応変に集客方法を使い分けることです。まずは集客の目的と求める顧客像を明確にし、自社に適した集客方法を探してみましょう。複数の方法を組み合わせるなど工夫することで、集客につながりやすくなります。状況に応じて集客方法を変えながら、効率の良い集客を目指してみてください。