テレアポの成功率を上げるコツは?平均成功率や気をつけるべき点を解説
テレアポの成功率は上級者でも2〜5%程度と低めで、確率を少しでも高めるための工夫が必要です。話し方や架電するタイミングなど、気をつけることで成功率を高めることができます。
本記事ではテレアポの成功率をレベル別に紹介し、上がらない理由や高めるコツを解説します。
目次
テレアポの平均成功率は?
テレアポを始めたばかりで、なかなか成果が出ないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。テレアポの成功率は一般的に低く、電話しても断られることがほとんどです。
BtoBとBtoCを比較すると、成功率はBtoBの方が低めになります。BtoBでは決裁権のある担当者に電話を取り次いでもらえないことも少なくありません。
まずは成功率の平均を確認し、どうすれば確率を上げられるかを考えていきましょう。
ここでは、テレアポの初心者、中級者、上級者の平均成功率を解説します。
初心者の場合
テレアポ初心者の平均成功率は1%以下で、0.3%~0.5%程度とされています。1,000件かけてようやく数件の成約がとれるということです。よく話を聞かず断られることも多く、電話をかけるのが苦痛になることもあるでしょう。
テレアポを始めたばかりのころは断られて当たり前と思い、電話に慣れるための勉強をしているという意識を持つことも大切です。
中級者の場合
テレアポ中級者の成功率は、0.5%〜2%程度です。電話をかけることに慣れ、話の進め方の要領をつかめるようになったところでしょう。少しずつ成果が出てきますが、多くても2%程度で、100本かけて2件とれるか取れないかといった状況です。
電話しても断られることがほとんどですが、着実に進歩は遂げています。断られることにも慣れ、精神的な余裕が出てくるでしょう。
上級者の場合
テレアポ上級者の成功率は2〜5%程度です。上級者でも100本に数本程度しか成約できません。特に優秀なアポインターでも、10%程度にとどまります。いずれにしても、断られる方が多いのは上級者になっても変わりません。
上級者は効果的な話術を身につけ、どの企業にかけてどう話を進めるべきかがわかっています。
あらかじめ成約率の高い相手先をリストアップしてから架電するため、成功率も高くなるといえるでしょう。
テレアポの成功率が上がらない理由は?
テレアポの成功率は、単に習熟度だけの問題ではありません。まず、そもそも架電数が少なければ成功することも少なくなります。断られることを恐れずかけ続けなければ、成約にはつながらないでしょう。
ほかにも、相手が「売り込み」と感じてしまうなど、いくつかの理由があります。
ここでは、テレアポの成功率が上がらない理由を解説します。
相手が売り込まれていると感じてしまう
テレアポは相手を説得しようとするあまり、強引な売り込みをされたという印象を与えがちです。売り込みだというイメージを与えると、断られる可能性が高いでしょう。
慣れないうちは商材をアピールすることに意識が集まり、どうしても強引な印象を与えてしまいます。特に、「ご提案」「お得」「販売」などセールスを強く感じさせる言葉選びには気をつけましょう。セールスの電話だと感じ、拒否感を示す人もいるでしょう。
相手にニーズがないとわかれば、早めに切り上げることも大切です。それ以上アピールしても成約に結びつく確率は低く、さらに話を続けると悪いイメージを与える可能性もあります。
相手に都合の悪い時間に電話している
成功率が低いのは、タイミングの悪い時間に架電している可能性があります。テレアポは避けたい時間帯があり、相手が忙しい時間にかけると断られる可能性が高くなるでしょう。
適したタイミングは、ターゲットにより異なります。BtoBであれば休憩時間を避けて営業時間にかけるのが一般的ですが、業種により休憩や営業時間は変わります。
一般企業であれば「午前中は会議が多い」「昼の時間帯は休憩時間」と考え、昼過ぎに架電するのが良いタイミングです。
BtoCの場合は、昼食や夕食の時間帯、および夕食の準備をしている時間帯は避けましょう。曜日では、BtoB・BtoCともに土日は避け、BtoBは週明けで業務が忙しくなる月曜日や月末を外し、平日の営業時間内に架電するのが基本です。
事前に相手先の活動パターンを調べ、適切な時間帯に架電するようにしましょう。
関連記事はこちらテレアポ営業の時間帯は業種や個人・法人で選ぶ!タイミングを紹介
メリットを伝えるのが早すぎる
商品・サービスの良さを早く伝えたいからと、メリットを前面に押し出すのはNGです。いきなり電話をかけてきて商品・サービスのメリットを語られても、警戒されてしまうだけです。売り込まれていると思われても仕方ありません。
まずはどのような要件で電話したのかを伝えて相手の警戒をとき、自然な会話で相手の悩みやニーズを聞き出すことが大切です。その上で、ニーズを満たす商品・サービスのメリットを伝えましょう。
相手の状況に合わない話し方をしている
テレアポはただ明るく元気に話せば良いわけではありません。相手の状況を考えずに明るい口調で話しても、違和感を与えるだけです。明るい話し方が好印象を与えるとは限らず、場にそぐわない場合は警戒されてしまいます。
相手からの電話を受ける場合は、明るい対応が正解です。しかし、こちらからかけるとき、相手方は何かしていたことを中断して電話に出ています。作業を中断されたときの心理状態を考え、配慮した口調で話をする必要があります。
例えば、仕事や家事をしていて中断されたとき、明るい調子で話されては不快に感じる場合もあるでしょう。いかにも営業だという感じも与えます。まずは落ち着いた低めの声でゆっくりと話し、相手の反応を確かめるようにしましょう。
テレアポの成功率を上げるコツ
テレアポの成功率は、いくつか工夫することで上げることができます。「トークスクリプトの内容を見直す」「担当者を取り次いでもらう」といったことがあげられます。
また、担当者がいる時間帯にかけることも大切です。商品・サービスの紹介では、他社での導入事例を紹介するのも効果的です。
テレアポの成功率を高めるコツを4つ紹介します。
トークスクリプトの内容を再検討する
架電先のニーズや課題に合わせ、トークスクリプトの改善を行いましょう。トークスクリプトとは、電話での顧客対応で「どのような内容で話をするのか」などを定めた台本のことです。テレアポを行う企業では基本的にトークスクリプトを用意しており、会話の流れをまとめています。
トークスクリプトを作成することでテレアポの内容に漏れや無駄がなくなり、必要な情報を正確に伝えることができます。言葉遣いも統一できるため、顧客対応の品質を保てるのもメリットです。トークスクリプトがあることで会話中に話の進行について悩むことなく、顧客との会話に集中できます。
トークスクリプトの質を高めることが、テレアポ成功の鍵といえるでしょう。
ニーズや課題は変化するため、リサーチしながらトークスクリプトも見直しを行ってください。
なお、トークスクリプトを使うことにより画一的な会話になり、機械的な営業を与えてしまう、営業担当の個性を活かせない恐れがありますので注意しましょう。
関連記事はこちら【徹底解説】本当に使えるテレアポのトークスクリプトの作り方
相手企業の担当者を名指しして取り次いでもらう
BtoBのテレアポでは、決裁の権限がある担当者に対応してもらうことが大切です。電話口に出てもらうために、担当者を名指しして取次をお願いしましょう。
電話受付では営業電話を取り次がないよう教育を受けていることも多く、「〇〇の担当者」と名指ししても、取り次ぎを断られる可能性が高いでしょう。あらかじめ担当者の名前を調べて名指しすることで、電話口の相手には取引先の担当者という印象を与えます。不信感を抱かず取り次いでくれる可能性が高まるでしょう。
関連記事はこちらテレアポで受付突破するテクニック!営業電話の効率を高めるコツも紹介
架電する時間帯を変える
架電するタイミングが大切なことは前述しましたが、担当者がいない時間帯に電話をかけても、出てもらえる可能性は低いでしょう。担当者が忙しい時間や外出している時間は業種や職場によって異なるため、事前に必ず調べておくようにしてください。
担当者のいる時間帯がわからない場合は、一般的な会社の稼働時間に沿って架電してみましょう。不在であれば担当者名を聞き、電話がつながりやすい時間帯を聞いておくとよいでしょう。
関連記事はこちらテレアポ営業の時間帯は業種や個人・法人で選ぶ!タイミングを紹介
他社での導入事例を挙げる
商品・サービスの案内をする際、他社での導入事例を紹介するのも効果的です。他社が利用した実績があることで信頼度が高まり、「他社が使っているなら良い商品なのではないか」という印象を与えます。興味・関心を惹くでしょう。
導入事例が有名企業であれば特に効果的ですが、企業名はなく事例を紹介するだけでも、「自社の商品・サービスはさまざまな会社に使われている」ということが伝わり、信頼度が高まります。相手先企業と似た業界・業種であれば、より効果があるでしょう。テレアポ成功率の向上が期待できます。
導入事例では、売上アップやコスト削減など実際に実現できたことを数字で説明することで、より説得力が高まるでしょう。
テレアポを行う上で気をつけるべきこと
テレアポでは注意したいポイントがあります。まず、商品やサービスについての説明は簡潔に行い、話し過ぎないよう注意しましょう。相手は忙しい時間を中断して話を聞いており、話が長くなると電話を切られてしまうかもしれません。
時間をとって電話に出てくれたことへの感謝を述べ、相手の利益になる情報を端的に伝えるということを意識してください。「もっと詳しく話を聞きたい」という気持ちになってもらうようなトークを行いましょう。
ほかにも、断られたら深追いしないなど、注意すべき点があります。詳しくみていきましょう。
断られたら深追いしない
先方から断られた場合は、それ以上深追いはしないようにしましょう。拒否する相手に執拗に迫っても、良い結果は得られません。次の電話をかけることに頭を切り替え、その場は退きましょう。
「現在は必要ないようですね」と相手の状況に理解を示した上で、メールでのお役立ち情報を提供しても良いかと確認し、メールで定期的に接点を持っておくことで、将来的にニーズが出てきたときに思い出してもらえるかもしれません。
しかし、相手先に自社の商品・サービスに明らかなニーズがあると考えられる場合や、相手先が大企業など、簡単に諦められないような案件もあるかと思います。
そのような場合は日を改めてご連絡すると伝えていったん電話をきり、再度アプローチするという方法もあります。担当者を変えたり話の切り口を変えたりして、話を聞いてもらえる工夫をしてみましょう。
競合との優位性を表現する方法に気をつける
自社の優位性を伝えるため、競合他社の商品・サービスを低く表現することは避けましょう。相手先企業が競合他社の商品を使っている可能性があります。取引関係にある場合もあるでしょう。相手先企業は不快な印象を持つ可能性があります。
そのような事情がなくても、他者を貶めるような表現は印象が良くありません。商品・サービスの魅力を伝えるときは他社と比較することなく、いかに相手先企業のニーズを満たせるかを説得力のある理由で説明しましょう。
まとめ
テレアポの成功率は低く、断られることは当たり前というスタンスでのぞむ必要があります。少しでも成功率を上げるには、トークスクリプトを最適な状態にしておき、相手先がタイミングの良い時間帯に架電するといったことを心がけましょう。
また、相手先企業の担当者名を調べ、名指しして取り次いでもらうことも成功率を高めるポイントです。他社での導入事例があれば、紹介することで信用度を高め、関心を惹くことができます。
電話口に出てくれた相手への配慮も考えながら、テレアポの成功率を高めましょう。