質の高い新規開拓リストを用意するには?作り方・集め方、ポイントを解説

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質の高い新規開拓リストを用意するには?作り方・集め方、ポイントを解説

新規開拓は、営業活動の中でも特に難易度が高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、質の高い新規開拓リストさえあれば、効率的にアプローチし、成約率を大幅に向上させることができます。
本記事では、質の高い新規開拓リストの重要性から、作り方、集め方、そしてリスト作成のポイントまでを解説します。

目次

    新規開拓リストとは

    新規開拓リストとは、営業活動において新たな顧客候補を特定し、効率的にアプローチするために作成するリストのことです。このリストは、企業がターゲットとなる顧客層を明確にし、その中から見込み客を抽出して営業活動を行うために重要な役割を果たします。

    新規開拓リストには、企業の基本情報、担当者の連絡先、営業の進捗状況などが含まれます。このリストを活用すれば、どの企業にアプローチすべきか、どのタイミングで営業をかけるべきかを把握し、効果的な営業戦略を立てられるでしょう。

    また、リストは単なる企業のデータ収集ではなく、企業ごとにニーズや特徴に基づいてターゲティングを行うため、リスト作成の精度が営業活動の成功に直結します。質の高い新規開拓リストを作成すれば、営業効率を向上させ、無駄な時間やコストを削減できます。

    新規開拓リストの重要性

    新規開拓リストは、企業が新しい顧客や市場にアプローチする際の基本的なツールです。このリストには、潜在的な顧客や取引先の情報が含まれており、営業活動の指針となるとされています。

    営業効率を高めるため

    新規開拓リストがあれば、闇雲に企業を探したり、ターゲット顧客を絞り込んだりする必要がなく、見込みのある企業へ効率的にアプローチできます。

    具体的には、以下のような効果が期待できます。

    アポの獲得時間を短縮

    ターゲットに合致した企業に絞り込むことで、電話やメールでのアポ獲得にかかる時間を大幅に短縮できます。

    訪問件数を減らす

    事前に情報を把握しておくことで、不必要な訪問を減らすことができ、移動時間や交通費を節約できます。

    提案内容を最適化する

    企業情報や担当者情報などを事前に把握しておくことで、より的確な提案を行うことができます。

    また、新規開拓リストを活用することで、営業活動にかかる費用対効果の向上も期待できます。具体的には、以下のような効果です。

    獲得単価を下げる

    無駄なアプローチを減らすことで、1件あたりの獲得単価を下げられます。

    売上を増加させる

    成約率が向上することで、売上を増加させられます。

    投資収益率を向上させる

    リスト作成や購入にかかる費用を回収し、利益を生み出せます。

    営業担当者のやる気を維持するため

    新規開拓リストは、営業担当者のやる気を維持するためにも重要な役割を果たします。

    新規開拓リストがない状態での営業は、アプローチ先の企業を見つけるところから始めなければならず、これにはかなりの手間がかかってしまうでしょう。営業担当者の腕の見せどころである商談に至るまでに多くの時間と労力が必要になり、担当者が疲弊してしまう可能性もあります。

    一方、質の高い新規開拓リストがあれば、時間をかけず効率的にターゲット企業へのアプローチが可能です。また、達成しやすい小目標として1日のアプローチ数に目標を設定して営業を進めていくことで、成功体験を積み重ねられます。さらに、アプローチした件数や獲得した案件数などが可視化されるため、自身の成果を確認できモチベーションを維持しやすくなるでしょう。

    このほかにも、新規開拓リストを活用することで、営業担当者は自信を高めて主体的に行動するようになるでしょう。具体的には、以下のような効果が期待できます。

    質の高い提案ができる

    リストに記載されている情報に基づいて、より的確な提案を行えます。

    断られることに対する抵抗感が減る

    リストを活用することで、断られることが当たり前だという認識を持ち、積極的にアプローチできます。

    新しいことに挑戦しやすくなる

    リストに記載されている企業の中には、今までアプローチしたことのない企業も含まれているため、担当者は新しいことに挑戦しやすくなるでしょう。

    主体的にアプローチ方法を選択できる

    リストの中から、担当者が自らアプローチしたい企業を選択できます。

    自身のペースで活動できる

    リストを活用することで、担当者は自身のペースで活動できます。

    責任感を持つようになる

    リストを活用することで、担当者は自身の成果に対して責任を持つようになります。

    新規開拓リストに含めるべき情報・項目

    新規開拓リストに含めるべき情報や項目には、主に次のような内容が挙げられます。

    企業情報

    • 企業名
    • 住所
    • 電話番号
    • ホームページURL
    • 設立年月日
    • 資本金
    • 従業員数
    • 売上高
    • 代表者名
    • 代表者役職
    • 業界
    • 業種
    • 事業内容

    先方の担当者情報

    • 氏名
    • 役職
    • 部署
    • メールアドレス
    • 電話番号

    営業ステータス

    • 未認知:まだアプローチを行っていない顧客
    • 見込み客:接触済みの顧客
    • 検討中顧客:自社の商品やサービスを検討中の顧客
    • 既存顧客:自社の商品やサービスを利用したことがある顧客

    その他の情報

    • 過去のやり取りの内容
    • 興味・関心
    • 購買意欲
    • メモ

    これらの情報をすべて網羅する必要はありませんが、自社の商品・サービスを購入する可能性が高い企業を絞り込むために必要な情報はできるだけ多く含めるようにしましょう。また、リストを作成する際には、最新の情報を使用することと、重複を排除することも重要です。

    新規開拓リストの作り方・集め方

    新規開拓リストを作成・収集するには、さまざまな方法があります。以下に、代表的な方法を8つご紹介します。

    自社データベースや名刺

    自社がこれまで蓄積してきた顧客情報や営業活動で得られた名刺は、新規開拓リスト作成の貴重な情報源となります。データベースを整理し、名刺をスキャンして取り込むことで、効率的にリストを作成できます。過去の取引やイベントで集めた名刺や顧客データベースを活用しましょう。

    自社の履歴データには既存の関係性や信頼が反映されているため、アプローチしやすい見込み客が含まれています。営業担当者がこれまでに集めた名刺や商談記録、顧客情報を精査し、再度アプローチすることで、新たなビジネスチャンスを見つけることが可能です。

    企業の公式ウェブサイト

    企業の公式ウェブサイトから情報を収集します。企業概要、ニュースリリース、コンタクト情報などが公開されています。特に「会社概要」や「お問い合わせ」ページは有用で、最新の事業内容や連絡先が確認可能です。

    さらに、ブログやニュースセクションをチェックすることで、企業の最新動向やニーズを把握し、営業トークに活かせるでしょう。

    具体的には以下の部分をチェックしましょう。

    基本情報の収集

    公式ウェブサイトには企業の基本情報が掲載されています。ここから得られるのは、企業名、所在地、連絡先(電話番号やメールアドレス)、設立年、従業員数などです。これらの情報は、新規開拓リストにおける基礎データとなります。

    製品・サービス情報

    企業の提供する製品やサービスに関する情報もウェブサイトで確認できます。これにより、どの企業が自社のターゲットに合うかを判断する材料となります。

    経営陣情報

    企業の役員や主要な経営陣の情報も、公式ウェブサイトで公開されていることがあります。

    最新情報

    企業の公式ウェブサイトには、最新のニュースやプレスリリースが掲載されていることが多いです。これらの情報を追跡することで、企業の最近の活動や戦略的な動向を把握することができます。

    イベント情報

    企業が参加する展示会やセミナー、ウェビナーなどのイベント情報もウェブサイトで確認できます。これらのイベントは、新たなビジネスチャンスを発見するための重要な場となります。

    電話帳サイトや求人サイト

    電話帳サイトや求人サイトには、企業情報や求人情報が掲載されています。電話帳サイトでは企業名、所在地、電話番号が一覧化されており、求人サイトでは求人情報を通じて企業のニーズや事業内容を知ることが可能です。これにより、ターゲット企業の組織構造や人材ニーズを把握し、効果的なアプローチが可能となるでしょう。これらの情報を活用することで、業種や規模、求める人材像などの条件に合致した企業を絞り込みやすくなります。

    四季報

    四季報は日本企業の詳細情報が網羅されたデータベースです。企業の業績、財務状況、事業内容などが詳述されており、投資家やビジネスマンにとって貴重な情報源です。これを活用することで、企業の成長性や信用力を評価し、営業ターゲットとしての適性を判断できます。

    信用調査会社のデータベース

    信用調査会社のデータベースを利用して、企業の信用情報や財務状況を確認します。これにより、信頼性の高い企業リストを作成でき、リスクの低い取引先を見つけることが可能です。

    具体的には、帝国データバンクや東京商工リサーチなどのサービスがあり、詳細な企業情報を提供しています。

    国税庁法人番号公表サイト

    国税庁法人番号公表サイトから法人番号や基本情報の取得が可能です。法人番号は企業の一意の識別子であり、基本情報として所在地や代表者名、設立年月日などが公開されています。これを利用して、確実な企業情報を得られるほか、法人番号を利用した他のデータベースとの連携も可能です。

    営業リスト購入サービス

    業界専門のリスト販売業者から営業リストを購入します。これにより、業種別や地域別の詳細なリストを短期間で入手できます。購入リストは、事前に整理されており、ターゲット企業の基本情報やコンタクト情報が含まれているため、効率的な営業活動が可能です。

    ただし、リストの精度や鮮度については確認が必要です。初回のリスト納品時には、社内でリスト内容を精査し、問題がないかチェックしておきましょう。

    営業リスト収集ツール

    自動化ツールを使ってインターネット上から営業リストを収集します。スクレイピングツールや営業支援ソフトウェアを使用することで、大量のデータを効率的に収集・整理できます。これにより、手作業での情報収集に比べ、時間と労力を大幅に削減できるとともに、データを最新の状態に保つことが可能です。

    展示会やイベントなどに出展

    自社がターゲットとする層が来場する展示会・イベントなどに出展することによって、見込みの高い顧客との直接コミュニケーションをとることが可能です。名刺をもらったり、相手のニーズを聞き出したりできれば、質の高い新規開拓リストの作成につなげられます。

    なお、営業リストを作成してアプローチする場合は、できるだけ展示会・イベントの開催から間を空けないようにしましょう。参加者が出展内容を忘れてしまった頃にアプローチしても、また一から説明することとなり、せっかくの出展が意味をなさなくなってしまいます。

    ちなみに、展示会やイベントに出展することで、同じく出展している競合他社の動向をチェックできるといった効果もあります。

    アウトソーシング

    新規開拓リストの作成には、多くの時間と労力がかかるため、アウトソーシングを活用して効率的にリストを作成する方法もあります。アウトソーシングとは、リスト作成の一部またはすべての業務を外部の専門業者に依頼することです。この方法を選ぶと、内部のリソースを節約し、専門的なノウハウを持つ業者に依頼できるため、精度の高いリストを迅速に作成できるでしょう。

    たとえば、営業リスト作成を専門に行っている企業にアウトソーシングすれば、ターゲットとする業界や市場に特化したリストを提供してもらえます。こうした専門業者は、最新のデータベースを活用し、リスト作成の際に必要な企業情報や担当者情報を効率的に収集するため、企業内部で行うよりも高い精度でリストを作成できます。また、アウトソーシングを活用すれば、営業担当者はリスト作成に費やす時間を削減し、より重要な営業活動に集中できるでしょう。

    アウトソーシングを利用する際には、業者選びが非常に重要です。信頼できる業者を選ばないと、リストの品質やデータの正確性に問題が生じる可能性があります。契約前に業者の実績や過去の成果を確認し、自社のニーズに最適なサービスを提供できるかどうかの検討が必要です。また、プライバシーやセキュリティ面も考慮し、個人情報保護がしっかりと行われている業者を選びましょう。

    このようにアウトソーシングを活用すれば、リスト作成の効率化と高品質化を実現できますが、依頼先の選定や費用対効果をしっかりと考慮することが成功のカギとなります。

    質の低い新規開拓リストのリスク

    質の低い新規開拓リストの使用には、さまざまなリスクがあります。リストが不正確であったり、不要な情報が多かったりすると、営業活動の効率が大きく低下し、企業のリソースや時間を無駄に使ってしまうでしょう。

    また、質の低いリストを使用すると、相手企業に迷惑をかけてしまうケースもあります。

    このセクションでは、質の低い新規開拓リストが引き起こす主なリスクについて詳しく解説します。

    相手の企業に迷惑をかける

    質の低い新規開拓リストを使用する最大のリスクの一つは、相手企業に迷惑をかけることです。

    たとえば、リスト内の情報が古い場合、担当者が異動していたり、企業が閉鎖していたりする場合が考えられます。こうした場合、誤った情報に基づいて営業活動を行ってしまい、企業からの信頼を失う可能性があります。無駄な営業活動が続けば、企業のブランドイメージにも悪影響を及ぼし、長期的な関係構築が難しくなるケースもあるでしょう。

    また、誤ったターゲティングによって、自社の商品やサービスの対象ではない企業に営業をかけてしまう可能性もあります。これは、単に迷惑をかけるだけでなく、営業担当者にとっても大きなストレスや負担をもたらします。

    質の低いリストを使用すると、相手企業に対する敬意を欠いてしまい、営業活動自体が逆効果となるおそれがあるのです。

    作業工程が多く営業効率が悪化する

    質の低い新規開拓リストを使用すると、営業活動における作業工程が増え、結果として営業効率が悪化します。

    リストが不正確な場合、営業担当者は情報の確認や修正作業に多くの時間を費やしてしまうでしょう。たとえば、リスト内の企業の連絡先が間違っている場合、営業担当者は何度も電話をかけたり、メールを送ったりして、正しい情報を得るために手間がかかります。このような作業は、営業活動の本来の目的である新規顧客の獲得にはつながらず、時間とリソースを無駄にしてしまうでしょう。

    また、リスト内の企業がターゲットとする市場に合致していない場合、営業活動を進めるごとに、その企業が実際には自社の商品やサービスを必要としていないことが明らかになるでしょう。この場合、営業担当者は何度もアプローチを繰り返してしまっており非効率です。営業担当者のモチベーションも低下してしまうでしょう。

    さらに、質の低いリストに基づいて営業活動を行えば、営業担当者が無駄な作業に追われるため、他の重要な営業活動に割ける時間が少なくなります。結果的に、営業チーム全体のパフォーマンスが低下し、企業全体の営業効率が悪化してしまうでしょう。

    管理面の負担が大きくなる

    質の低い新規開拓リストの使用は、管理面での負担も大きくなります。リストの情報が不完全であったり、重複していたりする場合、リストを管理するために余計な時間と手間がかかるでしょう。営業担当者は、リストを頻繁に更新し、間違っている情報を修正する作業をしなければならず、これが日常的に発生すると、営業活動に集中できなくなるでしょう。

    リストの品質を保つには、定期的な更新や見直しが必要です。しかし、質の低いリストを使い続けると、管理者はその度に手間をかけて情報を整理し直すことになります。さらに、情報の正確性を確認するために手動で調査を行う必要が生じる場合もあり、このような作業が膨大な負担となります。管理の負担が増すと、営業チームは本来の業務に集中できず、効率的に営業活動を行うことが難しくなるでしょう。

    また、リスト内の重複データを整理する作業も避けられません。重複した企業情報が複数回リストに含まれている場合、その確認や整理には多くの時間を要します。このような作業は、営業担当者の時間を浪費し、最終的には営業活動の成果を出すまでに時間がかかる原因となります。リストの更新や管理作業が増えると、営業チームの全体的なパフォーマンスに悪影響を与えてしまうでしょう。

    質の高い新規開拓リストを作成するポイントとは

    質の高い新規開拓リストは、営業活動の効率化と成約率向上に不可欠なツールです。しかし、単に企業名を羅列したリストでは意味がありません。

    質の高い新規開拓リストを作成するためには、以下の7つのポイントを意識する必要があります。

    自社のターゲットに合っていること

    自社のターゲットに合っていることは、質の高い新規開拓リストを作る上での最重要ポイントです。闇雲に多くの企業にアプローチするよりも、自社の商品・サービスを購入する可能性が高い企業に絞り込むことで、効率的に営業活動を進められます。

    そのためリストを作成する際は必ず、自社の商品やサービスがどのような企業・業界に求められているのかを整理し、ターゲット像を明確にしておきましょう。

    情報が最新であること

    情報が最新であることも、質の高い新規開拓リスト作成の重要なポイントです。

    リストの情報が古いと、記載された担当者がすでに異動していたり、企業自体が存在しなかったりする場合があります。また、ニーズや課題が変化している場合もあるでしょう。古い情報に基づいて営業活動を行うと、時間やコストを無駄に浪費してしまいます。

    最新情報を収集するためには、以下の方法が有効です。

    定期的に情報源を確認する

    企業のホームページ、官公庁のウェブサイト、業界誌などを定期的に確認し、最新情報を収集する。

    ニュースやSNSを活用する

    企業に関するニュースやSNS投稿をウォッチすることで、最新動向を把握することができます。

    ツールを活用する

    営業リスト更新ツールや情報収集ツールなどを活用することで、効率的に情報を収集することができます。

    営業活動を通して情報を更新する

    実際に企業を訪問したり、電話で営業活動を行ったりすることで、最新の情報を収集することができます。

    リスト内・リスト間に重複がないこと

    リスト内およびリスト間の重複を避けることは、新規開拓リストの品質を高めるために不可欠です。重複があると、同じ企業や担当者に対して複数回のアプローチが行われ、営業活動の効率が低下するだけでなく、企業に対しても迷惑をかける可能性があります。

    リストから重複を排除するには、以下の方法が有効です。

    • エクセルなどの表計算ソフトの重複削除機能を使う
    • 営業リスト管理ツールの重複削除機能を使う

    企業情報が網羅されていること

    新規開拓リストには、企業の基本情報だけでなく、より詳細な情報が網羅されていることが望ましいです。

    基本情報には、企業名、所在地、業種、設立年、従業員数などが含まれます。これに加えて、企業の財務状況、主要取引先、主要製品やサービス、経営陣のプロフィール、企業のビジョンやミッション、最近のニュースやプレスリリースなど、より深い情報が含まれることで、ターゲット企業への理解が深まり、より効果的なアプローチが可能となるでしょう。

    企業の詳細情報を収集する際は、「新規開拓リストの作り方・集め方」の部分で紹介した各手法がおすすめです。

    優先順位がつけられていること

    新規開拓リストにおいて、各企業に対して優先順位をつけることは、営業活動の効率化につながります。

    優先順位をつけるためには、企業の潜在的な価値や取引の可能性を評価する指標を設定することが必要です。たとえば、企業の規模、業種、成長性、現在の市場環境、自社製品との親和性などを考慮し、スコアリングシステムを導入すると効果的です。このスコアに基づいて、営業チームはリスト内の企業を「高優先度」「中優先度」「低優先度」に分類し、リソースを最適に配分できます。

    また、優先順位は固定的なものではなく、定期的に見直しを行い、状況に応じて柔軟に変更することが重要です。これにより、最も効果的な企業へのアプローチが可能となり、営業成果の最大化が期待できるでしょう。

    使用前に精査されていること

    新規開拓リストを使用する前に精査することは、リストの質を確保するために不可欠です。精査とは、リスト内の情報が正確であり、最新の状態であることを確認するプロセスです。このプロセスには、データの検証、重複のチェック、不正確な情報の修正、欠落情報の補完などが含まれます。

    たとえば、電話番号やメールアドレスが正しいかどうか、企業名や担当者名が最新のものであるかなどを確認しましょう。精査を行うことで、無駄なアプローチを避け、ターゲット企業への信頼性の高いコンタクトを確保できます。

    精査には、手動での確認作業や、自動化ツールを利用した効率的な方法があります。特に大量のデータを扱う場合には、自動化ツールを導入することで、精査作業の効率を大幅に向上させられます。

    更新・管理がしやすいこと

    どんなに質の高いリストを作成しても、定期的に更新しなければ、すぐに価値を失ってしまいます。また、管理が行き届いていなければ、必要な情報を見つけることができず、使いにくくなってしまいます。

    更新・管理をしやすくするためには、デジタルツールやCRMシステムを活用することが効果的です。これにより、情報の追加や修正が簡単に行え、最新の状態を保てるでしょう。また、リストの管理に関するルールやプロセスを明確に定めることで、だれがいつどのように情報を更新するかを一貫して行えます。

    さらに、更新履歴を記録することで、過去の変更内容を追跡しやすくし、データの信頼性を向上させることが可能です。これにより、新規開拓リストが常に最新かつ正確な状態を保ち、営業活動の基盤として機能し続けることができます。

    新規開拓リストの管理方法

    新規開拓リストを作成した後は、それを管理する必要があります。営業活動の効率を上げ、質の高いリストを維持するには、管理方法をしっかりと整備することが不可欠です。リストをどのように管理するかによって、情報の更新や活用のしやすさ、さらには営業活動の成果に大きな影響を与えるため、適切な管理方法を選びましょう。

    ここでは、代表的な管理方法としてExcelやスプレッドシートを活用する方法、また専用のツールを用いて管理する方法について解説します。

    Excelやスプレッドシートで管理する

    ExcelやGoogleスプレッドシートなどのスプレッドシートツールは、新規開拓リストの管理において非常に有用なツールです。これらは、簡単にデータを入力・編集・共有できるため、小規模な営業チームや予算が限られている場合でも活用しやすいでしょう。

    スプレッドシートを使用するメリットは、その操作の簡便さと柔軟性です。リストを作成し、必要な項目を自由にカスタマイズできます。たとえば、企業名、担当者名、連絡先、営業状況、次のアクション予定日など、必要な情報を列として追加し、リストを構成しましょう。営業チームのメンバー全員がアクセスできるようにGoogleスプレッドシートを利用すれば、リアルタイムで情報を共有し、チーム全体で最新のリストを活用できます。

    また、Excelやスプレッドシートには、フィルタリング機能や並べ替え機能が備わっており、リスト内の情報を整理しやすく、必要なデータを迅速に抽出できます。たとえば、特定の地域の企業にのみアプローチしたい場合、地域ごとにフィルタリングすれば、該当する企業だけを簡単に抽出でき、営業活動の精度が高まります。

    さらに、これらのツールでは計算機能も活用できるため、リスト内のデータを基にした売上予測や進捗の計算が簡単に行えます。営業担当者の活動記録や連絡先の履歴を入力すれば、次のアクションやフォローアップをスムーズに進められるでしょう。

    ただし、Excelやスプレッドシートでリストを管理する場合、データの量が増えてくると管理が煩雑になる可能性があります。複数のシートやファイルにわかれてしまうと、情報が分散してしまい、更新漏れや重複が生じやすくなるでしょう。こうした場合には、適切なフォルダ構造を作成して管理し、データの整合性を保つことが重要です。

    ツールを用いて管理する

    より効率的で高度な管理を実現するためには、営業リスト管理専用のツールを活用する方法もあります。専用ツールは、営業活動全体を支援する機能が統合されており、リスト管理の効率化やデータ分析を行えます。代表的なツールには、CRM(顧客関係管理)システムや、営業支援ツール(SFA)などがあるでしょう。

    これらのツールを活用するメリットは、リスト管理だけでなく、営業活動全体のプロセスを一元管理できる点です。たとえば、営業担当者が企業情報を入力する際に、その企業の過去の取引履歴や進捗状況、次回のアクションをひと目で確認できるため、営業活動の効率が向上します。さらに、顧客とのやり取りの履歴を一元化すれば、情報の漏れやミスを防ぎ、スムーズなフォローアップが可能になるでしょう。

    また、専用ツールはチームでの共同作業が容易で、情報をリアルタイムで共有できるため、営業チーム全体が同じ情報を基に行動できます。これにより、重複した営業活動や無駄な連絡を防げ、営業効率が大幅に向上するでしょう。加えて、進捗状況をダッシュボードで可視化できるため、営業担当者やマネージャーは現状を迅速に把握し、適切な戦略を立てられます。

    さらに、営業ツールには、リストのデータを自動的に更新する機能が付いているものもあります。たとえば、取引先の情報が変更された際に、自動的に更新通知が届く機能や、Webスクレイピングを使ってインターネット上の企業データを定期的に収集し、リストを最新の状態に保つ機能があります。これにより、営業担当者は常に最新の情報に基づいて営業活動を行えるようになります。

    また、専用ツールでは、データ分析機能を活用すれば、リストのパフォーマンスを定期的に評価できます。どの業界、地域、企業規模が最も反応を得やすいかなど、営業データを基にした分析を行え、次回のターゲット企業選定に役立てられるでしょう。

    ツールを用いて管理するにはコストがかかったり、導入に時間がかかったりするケースもあります。また、ツールに慣れるまでの学習期間も必要です。しかし、営業チームの規模が大きくなったり、リストが膨大になったりする場合には、ツールを活用すれば効率的に管理ができるため、長期的に見れば有益な投資となるでしょう。

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    ダウンロードした企業リストに対してメールを送る際に、資料請求フォームに遷移するポップアップを設置したお役立ちコラムのURLを載せておけば、そのコラムに流入したユーザーから見込み客の獲得が期待できます。

    ポップアップの導線は、お役立ち資料のダウンロード、問い合わせフォーム、セミナー集客などの用途に合わせて自由にカスタマイズできます。これにより、資料請求やイベント参加を促進し、新規顧客獲得やコンバージョン率向上に繋がります。

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    「Web来訪通知」と組み合わせて新規開拓の効率アップ

    Web来訪通知機能は、メール配信をきっかけとして指定したWEBページに顧客が来訪したタイミングで「誰が」来訪したかを通知する機能です。

    メールを読んでサイトに来訪した顧客は、自社のサービスや提供する情報に興味関心のある温度感の高い顧客です。そのようなアツい顧客の来訪をリアルタイムで検知できるので、架電でのアプローチの際に効果的な商談獲得が実現できます。

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    まとめ

    質の高い新規開拓リストは、営業活動の効率化と成約率向上に不可欠なツールです。

    新規開拓リストを作成・収集するには、さまざまな方法があります。それぞれの方法のメリット・デメリットを理解した上で、自社に合った方法を選択することが重要です。

    この記事で紹介した方法を参考に、ぜひ自社に合った新規開拓リストを作成してください

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    この記事の執筆者

    大塚 陽生執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
    執筆者のXへのリンク
    大塚 陽生

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。

    メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。