変化する顧客の購買行動。営業に求められるものとは?

#営業手法

share

x Facebook このエントリーをはてなブックマークに追加

変化する顧客の購買行動。営業に求められるものとは?

時代とともに顧客のニーズや購買行動は変化し続けています。特にネットの普及などによって生活スタイルが常に変動し続けていることもあり、購買行動に大きな影響を与えています。このような背景から営業担当者に求められる要素も変化しています。そこで今回は、変化する顧客の購買行動やこれからの営業担当者に求められるものをご紹介します。

目次

    顧客の商品選定・顧客行動に変化が

    顧客の商品選定・顧客行動に変化が

    ここ数年で、顧客の商品選定や顧客行動は大きく変化したと言われています。これにはさまざまな要素が関係していますが、もっとも大きなポイントとなるのが「商品選定や購買行動が売り手主体から買い手主体へと変化しつつある」という点です。
    これにはネットの普及が大きく影響しています。多くの顧客がネットを利用することでさまざまな情報を得られるようになり、何かを購買する際にはまずネットで検索をかけて情報を得るという流れが一般的になっています。消費者が自分で情報を求めて自発的に商品選定を行うようになったことにより、売り手側が情報を提供して購買へと誘導するという従来の営業手法が通用しなくなりつつあるのです。

    これからの営業担当者は、この新しい顧客の商品選定や顧客行動に対応しながら営業活動を行う必要があります。

    近年の顧客行動の3つの特徴

    前述の通り、ここ10年ほどで顧客行動は大きく変化しました。現代の顧客行動に合わせた営業活動を行っていくためには、その特徴を把握しておくことが大切です。近年の顧客行動には3つの特徴があります。

    顧客とのエンゲージメントが重要な時代に

    消費者が目にする企業の広告は年々増加し続けています。1970年代には1日あたり500程度であったのに対して、2004年には10倍まで増加したという調査結果もあるほどです。その後も増加し続けており、現在では最大で1万以上になるとも言われています。

    参考:MarkeZine

    これだけ多くの広告やマーケティングメッセージを目にしているにも関わらず、多くの人がそのほとんどを意識していません。つまり、消費者側が広告や企業側のメッセージを消化できていないのです。

    そこで、これからの営業活動で重要となるのが顧客とのエンゲージメントです。顧客が求めている情報を提供することで、ただの広告から「顧客に選ばれるメッセージ」になります。

    顧客エンゲージメントについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    関連記事はこちら顧客エンゲージメントとは?注目される理由と向上のメリットを解説

    PC・携帯からスマートフォン利用の時代に

    PCや携帯からスマートフォンの時代になったことも、購買行動に大きな変化を与えました。

    もっとも大きな特徴が、瞬発的に購買行動をとる「パルス消費」が増えたという点です。昨今はスマホなどのネット端末の普及が進んだことによって、買いたいものがあれば瞬時に購買できるようになっています。かつてこういった購買行動は「衝動買い」と分類されていましたが、今やパルス消費は日常的に行われるようになっています。

    前述のパルス消費と矛盾するようですが、一方で購買プロセスが長期化しているという特徴もあります。生活に必要なものについては、瞬発的な購買行動につながります。その一方で嗜好品などについては、時間をかけて情報を集めた上で購買を検討するというケースが増えているのです。

    ここにもネット環境の普及が関係しており、検索すれば簡単にさまざまな情報を得られるようになりました。同じ商品であっても選択肢が増えたことによって、すぐに購買する必要がない商品やサービスについてはじっくりと検討するという方も増えているのです。
    この点も「何か気になることがあれば、すぐに検索して情報が得られる」というスマホ時代ならではの変化と言えます。

    商談する前に勝負はついている

    前述の通り、昨今は消費者主体の購買行動が増えたことによって、商談する前に勝負がついているというケースも増えています。

    購買プロセスには情報収集や比較検討・意思決定といったものがありますが、前半の70%近くが営業担当者と接触する前に終わっているというデータもあります。昨今はネットを通じた購買も増えていることから、そもそも営業担当者を必要としない消費者も増えています。むしろ、自分で集めた情報をもとにして、好きなタイミングで購買プロセスを進めたいと考える消費者も増えており、営業担当者に売り込まれることを嫌う消費者も増えているほどです。

    参考:MarkeZine

    変化する近年の営業に必要な要素

    変化する近年の営業に必要な要素

    前述の通り、昨今は顧客の購買行動が大きく変化したこともあって、従来の営業の常識が通用しなくなっています。では、変化する近年の営業にはどのような要素が求められるのでしょうか。以下で、いくつかのポイントに分けてご紹介します。

    お客様との接点を多く持つこと

    もっとも重要なのは、お客様と接点を多く持つこと。これからの営業に求められるのは、顧客に対して商品やサービスを売り込むことよりも「顧客を理解すること」です。
    顧客は自発的に購買プロセスを進めることが多いため「自分を理解してくれる企業から購買したい」と考えるようになりつつあります。そのため顧客のことを理解することは必要不可欠であり、そのためには接点を多く持つことが大切です。

    顧客の行動を理解しお客様に合わせた対応を

    顧客の行動理解も、近年の営業担当者に求められる要素のひとつです。購買プロセスを自発的に進める顧客が増えたため、その行動を理解した上で相手に合わせた対応をすることで営業を進めやすくなります。そのため、さまざまな顧客に対応できる柔軟なシナリオ設計も求められるようになりました。

    メルマガでの成果をあげる方法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

    関連記事はこちらOne to Oneメールで成果の出るメルマガを!具体的な作り方と成功事例

    デジタルでの関わりを考慮する

    ネット環境やスマホの普及が進んだことによって、人とのコミュニケーションもデジタル化されつつあります。「営業は顧客と対面して商談するもの」というイメージを捨てて、デジタルツールを活用して関係を構築することも重要です。
    企業として環境を整えることも大切ですが、同時に営業担当者自身がデジタルツールを使った顧客との関わりを考慮することも重要となります。

    知っておくと役立つ顧客の購買行動モデル4選

    ここでは、知っておくと役立つ顧客の購買行動モデルを4つご紹介します。

    AISAS

    AISAS(アイサス)は、「一般消費者がメディアで情報を拡散したり、商品やサービスの情報を検索したりする行動」をモデル化したものです。
    具体的には「Attention(注意や認知)」の段階で商品やサービスを認知し、「Interest(興味や関心)」で商品やサービスに関心を持ちます。その後「Search(検索)」で興味を持った商品やサービスを検索し、「Action(行動)」で実際に購買した上で「Share(共有)」のプロセスで情報を拡散するという流れをたどります。

    AISCEAS

    AISCEAS(アイシーズ)は前述のAISASがベースとなっているモデルで、AISASに「一般消費者が商品やサービスを比較・検討するプロセス」が加わっています。
    AISCEASではAISASの「Search(検索)」の後に「Comparison(比較)」で複数の商品・サービスを比較し、「Examination(検討)」でどれを購買するか検討する、といった2つのプロセスが含まれます。

    SIPS

    SIPS(シップス)はSNSに特化した購買行動をモデル化したもので、一般消費者がSNSの投稿に「いいね」をしたり情報を拡散したりする形で起こす行動を指します。
    まずは「Sympathize(共感する)」のプロセスでSNS上の投稿に共感し、「Identify(確認する)」で共感した投稿について口コミや検索でリサーチを行い、「Participate(参加する)」で情報の拡散や購買などの行動により共感をあらわします。その上で最後のプロセスとなる「Share&Spread(シェア&拡散する)」において、購買を行ったことを自ら発信するのがSIPSの流れです。

    RsEsPsモデル

    RsEsPs(レップス)は、SNSやネットでの購買行動モデルをまとめたものです。
    具体的には「Recognition(認識)」「Experience(体験)」「Purchase(購買)」のR・E・Pの3つのプロセスと、SNS上での「Search(検索)」「Spread(共有)」「Share(拡散)」が掛け合わされたものとなります。

    従来の営業手法に加えメルマガ・MAの力をフルに活用する

    これまで当たり前に行われてきた営業手法が通用しにくくなっているため、新しい手法の導入も求められています。中でも近年注目を集めているのが「リードナーチャリング」です。この手法は、従来のように見込み客に直接的なオファーを出すのではなく、相手が求めている情報やコンテンツを中長期にわたって提供し続けることによって、顧客へと転換していくというものです。消費者が主体の購買行動が中心になった現代では効果的な手法であり、近年多くの企業で導入されるようになっています。

    そんなリードナーチャリングを行う上で役立つのが、継続的に情報を提供し続けることができるメルマガです。顧客情報と連携することによって、常に相手の求めている情報やコンテンツを提供できます。

    メルマガは、メール配信やMAなどのツールを使用することによって、その効果を最大限に高めることが可能です。配配メールは、メール配信業務を支援するサービスです。一括送信などの基本的な機能を備えているだけでなく、見込み客の育成をサポートし、効果的なメールマーケティングの実施につなげます。
    メルマガの配信やリードナーチャリングに悩みを抱えている担当者の方は、ぜひ導入を検討してみてください。

    まとめ

    時代とともに消費者の購買行動は変化し続けています。特に近年は変化のスピードも速く、従来の営業手法が通用しなくなってしまうケースも少なくありません。
    そこで今回は、新しい時代に求められる営業手法や要素などについてご紹介しました。ここ最近「なかなか営業がうまくいかない」といった悩みを抱えている方は、参考にしてみてください。

    商談獲得特化型ツール
    配配メールBridge

    商談獲得に特化した「配配メールBridge」は、初心者でも簡単に新規顧客開拓を始められるMAプランです。

    シンプルな設定画面と専門知識不要の操作で、誰でもすぐに使い始められます。さらに、専任担当による無償の導入活用支援や、充実のアフターフォローで、安心してご導入いただけます。

    導入企業様の成功事例や改善要望を活かし、常にアップデートしていくことで、お客様の成果最大化に貢献いたします。

    この記事の執筆者

    大塚 陽生執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
    執筆者のXへのリンク
    大塚 陽生

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。

    メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。