リードジェネレーションに重要なKPIの設定方法
リードジェネレーションを実施する際は、やみくもにリードを獲得しようと動くのではなく、あらかじめKPIを設定して目標を定めておくことが大切です。そこで今回は、KPIの重要性やよく使われる指標、設定のポイントなどについて解説します。
目次
なぜリードジェネレーションでKPIが重要なのか
リードジェネレーションでは「効率的にリードを獲得すること」が最終目的であり、最重要のミッションといえます。しかしリードジェネレーションを始めたばかりの場合はまだ手法が洗練されておらず、非効率な運用になっている場合もよくあります。そのため運用しながら少しずつ改善を積み重ねて、より効果的なアプローチの方法を確立していく必要があるといえるでしょう。
そこで、KPIの設定が重要になります。KPIを設定することでリードジェネレーションの効果が数値で可視化され、理想的な運用が実施されているかを把握しやすくなります。目標に対する進捗率などもひと目で確認できるので、問題があれば早い段階で軌道修正をはかることも可能です。
このことから、KPIの設定はリードジェネレーションの状況を可視化し、さらに効率的な運用を実現する上で重要なプロセスであるといえます。
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リードジェネレーションでよく使われるKPI
リードジェネレーションを行う際によく設定されるKPIには、次のようなものがあります。利用する手法によっても適切なKPIは異なるため、自社の状況に応じていくつかピックアップすると良いでしょう。
コンバージョン(CV)数
コンバージョン数とは、「Webサイトを訪問したユーザーが具体的に行動を起こした回数」のことです。
商品の注文やフォームからの資料請求、メルマガやIDの新規登録などを行った回数が増えるほど、リードの獲得数も増えやすくなる傾向にあるといえます。例えばメルマガに新規登録する人が10人と100人では、後者の方が自社の商品やサービスに興味をもつ人が増える確率は高く、売上につながる可能性も高いといえるでしょう。
こういったことから、コンバージョン数がKPIとして用いられることは多くあります。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率とは、「Webサイトを訪れたすべてのユーザーのうち、何パーセントの人がコンバージョンを起こしたか」をあらわすKPIです。
Webサイトの訪問者数は基本的には多い方が望ましいといえますが、アクセスが多いだけでは売上にはつながらないでしょう。自社のWebサイトを訪問したユーザーが具体的な行動を起こしたいと思えるようなサイトを構築してこそ、初めて売上に結びつきます。
アクセス数は十分獲得できているにもかかわらずコンバージョン率が上がらない場合は、商品やサービスの説明がわかりにくかったり購入への導線設計が良くなかったりと、何かしらの問題を抱えているケースが多いといえます。
サイト来訪数
サイト来訪数は「自社のWebサイトにどの程度の訪問者数があったか」を計測するKPIで、「訪問数」や「セッション数」と表現する場合もあります。
どれほど良い商品やサービスを用意していたとしても、自社の存在が認知されておらず、サイトへの訪問者が増えなければリードも獲得できないでしょう。SEO対策で検索順位を上昇させたりSNSアカウントを運用してブランディングを行ったりして自社の認知度を向上させ、Webサイトへの訪問を増やすことが重要になります。
Webサイトへの流入が増加すると、商品に興味・関心をもつ人が増加する可能性は高まり、売上のアップも期待できます。このように、サイト来訪数もKPIとして活用されています。
フォーム遷移率
フォーム遷移率は自社のWebサイトを訪れたすべてのユーザーのうち「何パーセントがフォームに遷移したか」を示すKPIで、「フォーム来訪率」「フォーム誘導率」などと表現する場合もあります。Webサイトに設置してある資料請求やお問い合わせフォームにどれだけの訪問者を誘導できたかによって、フォーム遷移率が定まります。
フォーム遷移率が高ければ、それだけ自社の商品に関心をもった人が多いと考えられます。一方でアクセスに対してフォーム遷移率が低いのであれば、関心を高めるための工夫を施したりフォームへの導線を見直したりする必要があるといえるでしょう。
フォーム完了率
フォーム完了率は、Webサイトに設置したフォームに訪れたユーザーの中で、実際に必要項目を入力して送信を完了した人の割合を示すKPIです。フォームを訪れた段階で商品に対してある程度の興味があると考えられ、その状態にもかかわらずフォームの送信が完了されなかった場合、フォーム自体に何らかの問題がある可能性があると考えられます。
例えば「入力必須項目が多すぎる」「デザインがわかりにくい」「ボタンが押しにくい位置にある」などの要因が考えられるため、全体の設計を見直す必要があります。フォーム完了率が高まるとコンバージョン率やコンバージョン数が増加し、売上に直結するといえるでしょう。
リードジェネレーションのKPI設定のポイント
リードジェネレーションのKPIを設定する際は、次の5つのポイントに注意しましょう。
具体的な指標を設定する
KPIは定性的なものではなく、具体的な数値を用いた定量的なものを設定することが大切です。
「コンバージョン数100以上」「フォーム完了率80%以上」など具体的な指標を設定することでチームメンバーの認識が共有され、共通の目標に向かって行動しやすくなります。
計測しやすい明確な数値を設定する
例えば「コンバージョン率をアップさせる」ではなく「コンバージョン率15%」、「フォーム遷移率を高める」ではなく「フォーム遷移率20%以上」など、計測しやすい明確な数値を設定することが大切です。現状把握がしやすくなり、今後の行動予定を立てやすくなります。
達成可能な範囲を意識する
実現不可能な目標を設定してしまうと、チーム全体の士気低下を招きやすくなります。KPIを設定する際は無理な目標を立てるのではなく、達成可能な範囲を意識して現実的な数値を設定しましょう。
経営層が売上をアップさせたいからと高すぎる目標を提示し、現場のモチベーションを下げてしまう事例はよくあるため、注意が必要です。
目標に関連した指標を立てる
KPIを効率よく運用していくためには、目標に関連する指標を設定することが大切です。例えば「受注件数を100件増やす」という目標があったとすると、この目標を達成していくためにどのような戦略を展開していくのか、具体的な施策を講じる必要があるでしょう。
上の例の場合、「商品Aを30個、商品Bを70個増やすのか」「商品Aを10個、商品Bを90個増やすのか」によってもマーケティング戦略が大きく変化します。目標を達成するためにはどのようなKPIを設定するのが効果的なのかを慎重に検討した上で、自社の商材や目標に見合ったKPIを設定しましょう。
期限を設ける
KPIを設定する際は、その指標をいつまでに達成するのかという「期限」を設けることも大切です。「コンバージョン数を現在の150%にする」という目標を定めたとしても、期限がいつまでなのかがわからなければ具体的な行動計画を立てられないでしょう。
「1ヶ月以内」「3ヶ月以内」など期限を設定しチームメンバー全員に周知することで、目標に向かって取り組まなければならない具体的な行動が明らかになります。
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まとめ
リードジェネレーションを実施するにあたって、組織の一人ひとりが自分の役割を明確にするためにKPIの設定が重要になります。具体的な数値を採用して営業活動を可視化し、目標を達成するためには何が必要なのかを把握しましょう。
加えて、KPIを設定する際は今回ご紹介した5つのポイントに注意しながら、期限を設けて営業活動を進めることが大切です。あいまいにならないように指標を管理し、定期的に達成状況を振り返りましょう。