テレアポリストの作り方!営業に役立つリスト作成のコツも紹介
テレアポをするときは、テレアポリストを作ることが必要です。リストを事前に作っておくことで、営業効率を高めるだけでなく、営業にかかる時間も短縮できます。6通りの作り方とコツを紹介します。
目次
営業にテレアポリストは必要
テレアポリストとは、テレアポをおこなう営業先の情報をまとめたリストです。企業名や住所、業種、担当者の名前以外にも、テレアポに役立つと思われる情報はすべて記載します。
テレアポリストがあることで、効率性の高いテレアポの実現が可能です。リストなしにテレアポをおこなう場合、テレアポ先を探しながら営業をすることになり、余計な時間がかかってしまいます。
また、営業先についての情報が不十分なまま電話をかけることになるため、電話をかけても相手がメリットを感じられる提案ができず、成果につながらないだけでなく、時間的なロスとなってしまい、営業効率をさらに下げてしまいます。
テレアポリスト作成のメリット
テレアポリストを作成してからテレアポを始めることには、次のメリットがあります。
- 効率的な営業を実施できる
- 見込み客の検討意欲の度合いを可視化できる
各メリットを具体的に見ていきましょう。
効率的な営業を実施できる
テレアポリストがない場合、営業先を探しながらのテレアポとなります。非効率な方法のため、時間がかかってしまいます。
また、営業先を見つけたタイミングが、テレアポに適した時間帯とは限りません。そのため、せっかくリストを作成しても、電話をかけるのは翌営業日以降となることがあります。
一方、テレアポリストを作成している場合、リストを見ながら電話をかけていけば良いので、無駄な時間をかけずに効率の高い営業を実現できます。リストが見込み客に絞られているものなら、さらに効率性が高まるでしょう。
見込み客の検討意欲の度合いを可視化できる
見込み客とは、将来的に契約や受注にいたる可能性のある顧客のことです。今までの関わりや相手の業務内容などから、見込み客の検討意欲の度合いを分析し、数字などで可視化しておきましょう。これらの分析データもテレアポリストに含めると、さらに効率性の高い営業を実施できます。
なお、見込み客を獲得する行為をリードジェネレーションと呼びます。リードジェネレーションについては、次の記事をご覧ください。
関連記事はこちら見込み客を獲得する方法は?リードジェネレーションの概要と手法
テレアポリストの作成方法6選
テレアポを実施する前に、テレアポリストを作成しましょう。テレアポリストの作成方法は、営業先情報の入手先によって異なります。主な方法は次の6つです。
- ハウスリストを利用する
- 専門会社から企業リストを購入する
- 四季報から作成する
- インターネットで収集した情報をまとめる
- 自社ホームページへのアクセス状況を分析する
- テレアポリスト作成ツールを使う
それぞれの方法について説明します。
ハウスリストを利用する
ハウスリストとは、すでに自社が保有している情報のことです。たとえばセミナーや展示会などのイベント参加者から受け取った情報、営業活動で収集した情報、外部イベントで知り合い、名刺交換によって得た情報など、実際に保有している情報ならすべてハウスリストです。
ハウスリストに含まれる法人・個人は、いずれも1回以上の接触があります。そのため、まったく知らない相手に営業する場合と比べると、成果に結びつきやすいと考えられます。
ただし、あまりにも古い情報の場合は、会社が移転していたり、電話番号が代わっていたりするかもしれません。テレアポリストに記載する前に、真偽を確認し、新しい情報にアップデートしておきましょう。
また、ハウスリストはテレアポ以外にも活用できます。詳しい活用方法については、次の記事をご覧ください。
関連記事はこちらハウスリストとは?メリットや作り方、活用方法を解説
専門会社から企業リストを購入する
企業に関する情報は、帝国データバンクなどの専門会社から有料で入手できます。ただし、企業数や情報の種類によって価格が異なるため、購入までに相手企業と知りたい情報を決めておくことが必要です。
専門会社から購入する情報は、正確性が高く、そのままテレアポリストに掲載できます。ただし、新聞や業界紙などに掲載された情報を転記しているものもあるため、古い情報が含まれる可能性があります。
また、知りたい内容が掲載されていない可能性もあり、独自調査が必要になるかもしれません。
四季報から作成する
会社四季報とは、東洋経済が出版している企業情報をまとめた季刊誌です。年に4回出版され、企業についての新しい情報を得られます。
会社四季報はテレアポリストにも活用できますが、主に株価動向などの投資に役立つ情報が記載されているため、知りたい情報がすべて網羅されているとは限りません。不足する情報は個別に入手するようにしましょう。
また、会社四季報にはオンライン版もあります。どちらも記載されている情報に違いはないため、利用しやすいほうを選びましょう。
会社四季報からテレアポリストを作成するには、1社ずつ必要な情報をピックアップし、1つずつ書き留めなくてはいけません。そのため、帝国データバンクなどの専門会社から入手する場合と比べると、手間と時間がかかります。
しかし、料金的には安く抑えられるため、コストを極力抑えたいときにおすすめです。
インターネットで収集した情報をまとめる
多くの企業では、自社のホームページを運用しています。ホームページ内で業務内容や新規事業、中長期計画、IR情報などを公開しているため、テレアポに活用したい情報のほとんどは無料で入手できます。
専門会社の企業リストや会社四季報を使ってテレアポリストを作成することと比べると、手間はかかりますが、人件費のみでできる点が魅力です。
また、企業のホームページを丁寧に読むことで、企業のニーズやおすすめできる自社商品・サービスも分析でき、より充実したテレアポリストを作成できる点もメリットです。時間に余裕があるときは、ぜひ一度、自力で情報をまとめてみてください。
自社ホームページへのアクセス状況を分析する
自社ホームページを運用している場合は、一度、アクセス状況を分析してみてください。自社商品やサービスを必要とする見込み客が、アクセスしている可能性もあります。
また、自社商品・サービス専用のLP(ランディングページ)やECサイトを運営している場合も、アクセス状況を分析することで、見込み客が見つかることもあります。アクセス分析ツールなどを使って、分析してみましょう。
ただし、自社ホームページやLPなどにアクセスしているユーザーが、見込み客とは限りません。競合他社が自社商品・サービスのスペックを知る目的でアクセスするケースや、就活生や中途採用希望者が求人情報を探す目的で閲覧している可能性も想定されます。
単にアクセスしたユーザーの情報を調べるだけでなく、閲覧ページや頻度も分析し、見込み客になりそうなユーザーを割り出しましょう。
テレアポリスト作成ツールを使う
テレアポ作成ツールとは、次の機能を搭載したツールです。
- インターネットから企業情報を収集してリストを作成
- 営業トークの内容設定
- 営業スケジュールの管理
- 営業の進捗管理
- 営業スタッフ間のコミュニケーションツール
ツールによっても異なりますが、リスト作成から営業後の管理までワンストップで対応できる点が特徴です。一度購入すれば何度でも利用できるため、営業先を増やしたいときも活用できます。
営業に役立つテレアポリスト作成のコツ
テレアポリストを作成することは、手段であって目的ではありません。目的はあくまでも「テレアポ営業を成功させる」ことにあるため、営業に役立つかどうかを考えながら、リストを作成することが必要です。
次の3つのコツに留意して作成すると、営業に役立つテレアポリストを作成しやすくなります。
- 適切な項目を設定する
- 情報を適時アップデートする
- 見込み客としての確度の高さを記入する
それぞれのコツについて、具体的に説明します。
適切な項目を設定する
テレアポリストに記載する項目には、特に決まりはありません。営業に役立つと思われる項目を集め、リストアップしておきましょう。少なくとも次の項目は含めておきます。
テレアポリストの基本項目
- 社名、本社住所
- 営業エリア内の支店名、支店住所
- 連絡先の電話番号
- 資本金、売上
- 社員数、拠点数
- 業種、中長期的展望
- 企業ホームページ、LP、ECサイト、オウンドメディアなどのURL
- 担当者の名前、担当者の部署
以下の情報も含めておくと、さらに営業を進めやすくなります。
テレアポリストに含めたい項目
- 想定されるニーズ、勧めたい自社商品・自社サービス
- アプローチの回数
- アプローチの日時、各アプローチで話した内容、相手側からの反応
- 提案を断られた場合はその理由
- 成約できた場合はその理由
- 次回のアプローチの予定、提案内容
- 今までの営業における反省点、改善策
紹介する自社商品・サービスによっては、さらに異なる情報も必要になります。見やすいように項目を立てて、まとめておきましょう。
また、営業効率を高めるためにも、テレアポリストには今までのアプローチにおいて話し合った内容や相手側の反応もすべて記載しておきます。そのため、アプローチを重ねる度に、書き加えることが必要です。
情報を適時アップデートする
テレアポリストは、アプローチをしたときだけでなく、適時見直して情報を確認してみましょう。たとえば本社の住所や電話番号が変わることもあります。また、担当者の部署が異動になったり、売上や資本金なども変わったりします。
古い情報では、営業時に役立ちません。特に営業先が新規事業などに取り組むときは、いち早く察知して、自社商品・サービスのニーズがないか検討できます。テレアポリスト作成後もこまめに内容を確認し、適時アップデートしましょう。
見込み客としての確度の高さを記入する
テレアポリストにリストアップする営業先は、いずれも見込み客です。しかし、サービスへの興味関心や温度感は、営業先ごとに異なります。
受注までの検討意欲の度合いについて、営業履歴や担当者の反応などから分析しておきましょう。独自の指標を決めておくと、意欲の度合いに応じた営業を展開しやすくなります。
なお、受注までの検討意欲の度合いは、見込み客としての確度の高さとも言い換えられます。確度の高い見込み客は、できるだけ間隔を開けずに、積極的な営業を進めるほうがよいかもしれません。
ただし性急に営業をしかけると、見込み客が拒否反応を示す可能性もあるため、相手の意向を敏感に察知し、適切なペースで営業することが大切です。
まとめ
テレアポ営業にリストは必須です。時間に余裕があるときは、インターネットを駆使して独自に情報を収集し、営業方針を分析しつつ、リストアップしていきましょう。
また、企業情報の専門会社や会社四季報などを活用することでも、幅広い情報の取得が可能になります。ハウスリストを使うなら、すでに面識があるため、確度の高い見込み客になる可能性があるでしょう。
いずれの入手先から得た情報も大切な情報です。無駄にしないためにも、営業先のニーズを丁寧に分析し、担当者の反応なども敏感に察知しながら営業を進めていきましょう。