インサイドセールス立ち上げを成功させる!5つのポイントと必須ツール
営業に関するさまざまな業務を効率化でき、コスト削減などの効果も期待できることから、近年インサイドセールスが注目を集めています。さらに、インサイドセールスの導入や立ち上げを検討している企業も増えています。そこで今回は、インサイドセールスを成功させるためのポイントと必要となるツールをご紹介します。
目次
インサイドセールスとは
インサイドセールスはマーケティング活動と営業活動の中間に位置する業務です。電話やメール、Web会議システムなどのMAツールを使って見込み客にアプローチし、信頼関係を構築して確度を高める役割を果たします。
インサイドセールスにおいては、まずマーケティング部門が獲得した見込み客をフォローして興味・関心を集めます。その後十分に信頼関係が高まって検討段階に移行した見込み客を営業部門に引き渡して受注に結び付ける、というサイクルで業務が進行していきます。
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なぜインサイドセールスがBtoBに効果的なのか
BtoBでは商品やサービスの額面が大きく、意思決定者が複数いるため契約までに比較的長い時間がかかります。そのため短期ではなく中長期を見据えて見込み客との関係を構築する必要がありますが、営業部門がすべての見込み客をフォローすると膨大なコストが発生します。
インサイドセールスであれば社内にいながら見込み客との関係構築をはかれるため、効率よく確度を高められるでしょう。加えて、社内でノウハウを共有できることから誰でも成果を上げやすい環境を創出できる点もメリットのひとつです。
インサイドセールスの種類
インサイドセールスには主に3つの種類があり、目的や手法が異なります。ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。
インバウンド
インバウンドは自社が所有するオウンドメディアやWebサイト、SNSなどでコンテンツを発信してユーザーの関心を集め、問い合わせがあった見込み客に対してアプローチを行う手法のことです。
認知度を高めるためには良質なコンテンツを提供し続ける必要がありますが、インバウンドでは既に自社の商品やサービスに興味をもっているユーザーにアプローチできるため成約率が高いのがメリットです。
アウトバウンド
アウトバウンドは自社が顧客リストなどを使って商品やサービスを紹介し、見込み客の関心を高めたり関係構築を促したりする手法です。テレマーケティングや担当者へのメール、飛び込み営業などが代表的です。
オンラインセールス
オンラインセールスはWeb会議システムなどを活用して、インターネット上で対面しながら商品やサービスについて訴求する手法です。
見込み客を直接訪問せずに営業活動を行えるためコストを削減でき、相手の顔を見ながら商談を行えるので電話やメールよりも安心感を与えられるのが特徴です。
インサイドセールスの立ち上げに必要な5つのポイント
営業は企業の売上に直結する重要な部門のひとつです。インサイドセールスを立ち上げるということは、営業のプロセスを大きく変えることを意味します。だからこそ、十分な準備を整えた上で導入することが重要です。
以下で、インサイドセールスの立ち上げに必要なポイントを5つご紹介します。
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役割分担を明確にする
インサイドセールスへの注目が集まっている一方で、その定義は明確なものではありません。担う役割も企業によってさまざまです。インサイドセールスのみでリードの発掘からクロージングまで完結させることも可能ですし、アポ取りの部分でのみインサイドセールスを導入し、それ以降は従来のフィールドセールスが引き継ぐということもできます。
まずは、現在の営業プロセスを洗い出した上で、どの部分にインサイドセールスを導入するのかを検討することが大切です。インサイドセールスの強みである効率の高さやコストの削減といった点を意識しながら、どのような役割をもたせるのかを検討してみましょう。
チーム・個人のKPIの設定
営業は企業の売り上げに直結するので、常に効果を測定し続ける必要があります。しかし、従来のフィールドセールスと組み合わせた分業型インサイドセールスの場合、業務が成果に直結せず、効果が見えにくいという問題が発生します。
そこで、チーム全体・個人それぞれにKPIを設定することが大切です。チーム全体としては成果率を重視し、個人では役割に合わせたアポ獲得数や作業量などを重視したKPIを設定しましょう。それぞれにKPIを設定することにより、インサイドセールスによる効果を正確に測定できるだけではなく、担当者個人を平等に評価することができます。
顧客特性別のマニュアルを用意
インサイドセールスを導入することによって営業活動を効率化できれば、より多くの顧客とコンタクトを取ることが可能となります。しかし顧客によって状況やニーズは異なり、個々に合わせたアプローチをかけなければ成果には繋がりません。また、インサイドセールスにより多くのコンタクトが取れたとしても、期待された効果がでなければ導入の意味がありません。
そこで、重要となるのが顧客特性別のマニュアルです。もちろん、適切な顧客管理ができていることが大前提ですが、マニュアル化し周知を徹底することによってアプローチの精度を高めることができます。
適切な人員配置を行う
インサイドセールスと従来のフィールドセールスでは、求められる知識やスキルも異なります。そのため、適切な人材配置を行うことが重要です。
これから新たにインサイドセールスを導入するのであれば、十分な教育を行うことや、インサイドセールスに必要なスキルをもった人材の採用なども検討する必要があるでしょう。
最終的に営業活動を実施するのは人なので、適切な教育や人員の配置ができなければどんなに優れた営業手法やシステムを導入しても活かすことはできません。
情報共有しやすいツールを導入する
適切な情報共有もインサイドセールスを成功させるための重要なポイントです。日本ではインサイドセールスと従来のフィールドセールスを組み合わせた分業型が多い傾向にあります。この場合、顧客1人に対して複数人で担当することになります。そこで重要となるのが、担当者間の情報共有です。
情報共有にもさまざまな方法がありますが、昨今はMAやSFAなどのツール導入が一般的です。企業や組織の規模や営業スタイルなどに合わせて自社にマッチしたツールを選びましょう。
インサイドセールスの運用に役立つおすすめツール
インサイドセールスの効果を最大限に活かすためには、各種ツールの導入が欠かせません。では、どのようなツールを導入すればいいのでしょうか。
以下で、インサイドセールスの運用に役立つおすすめツールをご紹介します。
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CRMツール
CRMとは「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」の略で、顧客管理に特化したツールです。前述の通り、インサイドセールスを成功させるためには高精度の顧客管理が欠かせません。CRMを導入することによって、顧客の基本情報に加えて、過去の取り引き・行動履歴・現在の状況などを分析してアプローチの優先度を導き出すことが可能です。より精度の高いアプローチが求められるインサイドセールスにおいて、CRMツールは欠かせない存在といえます。
Web商談ツール
インサイドセールスは電話やメールなどを使用するのが一般的ですが、お互いの顔が見えず、資料などの共有が難しいといった欠点があります。このような問題を解消してくれるのが、Web商談ツールです。PCやタブレットなどのデジタル端末を通じて、お互いの顔を見ながら商談ができるだけではなく、データのやりとりも同時に行えるので従来の対面営業のような感覚で商談を行うことができます。
SFAツール
SFAとは「セールス・フォース・オートメーション」の略で、営業支援を目的としたツールです。総合的に営業を支援してくれる機能が備えられていますが、インサイドセールスにおいて特に重要なのが担当者間の情報共有です。リアルタイムで営業の進捗状況などを共有できるので、分業型インサイドセールスの運用に役立ちます。前述したCRMツールと組み合わせることによって、より高度な営業戦略を立てることもできます。
MAツール
顧客ニーズの多様化とともにマーケティングに求められる要素が増え業務が複雑化したことで、急速に普及が進んでいるのがMAツールです。MAは「マーケティング・オートメーション」の略で、1.リードジェネレーション(創出)、2.リード管理、3.リードナーチャリング(顧客の検討伺い)、4.リードクオリフィケーション(抽出)といった4つの代表的な役割をもつツールです。これら4つの役割を自動化し、効率的に管理することを目的としています。
インサイドセールスを成功させるためには、マーケティングやフィールドセールスとの連携、詳細な顧客理解、効果的な顧客とのコミュニケーションが欠かせません。そのため、MAツールの活用が重要になります。
昨今ではMAツールの種類にもさまざまなものがありますが、専門的な知識がなければ使いこなせないものも少なくありません。そのため、せっかく導入しても十分に活用できていないというケースも多いようです。
そこで、専門的な知識がなくても簡単にMAツールの中核機能であるメールマーケティングの運用が可能な「配配メール」がおすすめです。メールへの反応によるセグメントや特定条件を満たす顧客への自動アプローチなどインサイドセールスに欠かせない機能が備えられています。インサイドセールスの導入に合わせてツールの選定をしている方は、ぜひ選択肢に加えてみてください。
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成果を見ながら段階的に導入するのがおすすめ
インサイドセールスの導入にはさまざまな方法があります。もちろん、一度にフィールドセールスからインサイドセールスに切り替えることも可能です。しかし、いきなり全面的な切り替えを行うとトラブルが発生したときに対応できない可能性があります。また、顧客を混乱させてしまう恐れもあります。そのため、まずは部分的に取り入れるなど段階的な導入をおすすめします。
まとめ
インサイドセールスには、コスト削減や営業の効率化といったメリットがあります。近年注目を集めていることから、導入を検討している企業も多いでしょう。しかし、営業の手法を大きく変えることになりますので、あらかじめ十分な準備が必要です。
インサイドセールスの成功には欠かせないツールの選定も含めて、着実に準備を進めるようにしましょう。