テレアポのアポ率が確実に向上する!効果的な3つの改善方法

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テレアポのアポ率が確実に向上する!効果的な3つの改善方法

テレアポは古くから使われている営業手法のひとつで、現在でも多くの企業や組織で行われています。そんなテレアポの効果を高める上で重要なのは「アポ率」です。そこで、今回はテレアポのアポ率を向上するための改善方法をご紹介します。

目次

    テレアポのアポ率の平均は非常に低い

    テレアポとはその名の通り、電話によってアポイントを獲得することを目的とした営業手法のひとつです。短時間で多くの顧客にアプローチすることができますので、飛び込み営業などと比較すると効率の高い手法のひとつです。

    前述の通り、テレアポの目的はあくまでアポイントを獲得すること。そのため重要となるのが、アポイントの獲得件数とかけた電話の件数に対するアポ率です。アポ率が高いほど、テレアポによって高い効果が出ていると判断することができます。

    実際のところ、テレアポによるアポ率は決して高いとはいえず「多くのスタッフによって大量のアプローチをかけたのにアポを獲得できたのはごくわずか」というケースも少なくありません。テレアポは営業の効率を高めるための手法ですが、これでは効率的とはいえず本末転倒です。そのため、テレアポを運用するのであればアポ率のアップを目指すことが重要となります。

    BtoBにおけるテレアポの平均アポ率

    企業間取引におけるテレアポのアポ率は、業界および商材によって大きく異なりますが、一般的には非常に低い水準にあります。多くの企業では、100件の架電に対してわずか1〜2件のアポイントメント獲得という厳しい現実に直面しています。この低いアポ率の背景には、ターゲット企業の多忙さ、営業担当者のアプローチ方法、そして市場の競争の激しさが大きく影響しています。特にBtoB市場では、意思決定者に直接アプローチすることの難しさ、企業の厳格な情報遮断、そして事前のリサーチ不足が、アポ率を低迷させる主要な要因となっています。

    ある調査によると、業界平均で1%程度のアポ率が一般的とされており、名刺交換など何らかの接点があったとしても10%を超えることはまれです。このような厳しい環境下では、単純な架電作業では成果を上げるのは極めて困難であり、戦略的かつ洗練されたアプローチが不可欠となっています。

    BtoCにおけるテレアポの平均アポ率

    消費者向け(BtoC)のテレアポは、企業間取引とは異なる独自の課題を抱えています。消費者の生活スタイルの多様化、プライバシー意識の高まり、迷惑電話に対する警戒心の増大により、アポ率はさらに厳しい状況にあります。一般的なBtoC市場におけるテレアポのアポ率は、業界や商材によっては1%に満たない場合もあるでしょう。

    特に一般消費者への架電では、ターゲットの興味・関心を瞬時に引き付け、短時間での信頼関係の構築が求められるため、従来型の画一的なアプローチでは成果を上げにくくなっています。また、若年層を中心としたコミュニケーション手段の変化、スマートフォンの通話拒否機能の普及、迷惑電話対策アプリの発達などが、テレアポの効果をさらに低下させる要因とされています。このような環境下では、単なる数多くの架電ではなく、高度にパーソナライズされ、顧客価値を明確に伝えられるアプローチが不可欠です。

    アポ率向上のためにはまず課題を知る

    実際にテレアポを運用しながらも、なかなかアポ率が向上せずに悩んでいるという企業も多いようです。アポ率を改善するためには、まず課題を洗い出すことが重要となります。現在行っているテレアポに問題があり、そこを解消することによってアポ率が大幅に改善するというケースは決して少なくないのです。

    ここでは、アポ率が低い原因とその改善方法をご紹介します。

    ターゲットが明確でない

    アポ率が低くなってしまう原因のひとつとして、ターゲットを明確にできていないという課題が挙げられます。いかに優秀なスタッフがテレアポを行っていても、お客さまが対象の商品やサービスに興味がない、あるいはまったく必要としてないのであれば意味がありません。たとえば、住宅を購入したばかりの人に、注文住宅の営業をかけても効果は期待できません。注文住宅を売りたいのであれば、これから住宅の購入や建て直しを検討している人に対してアプローチする必要があります。

    上記の例は少し極端ではありますが、ターゲットを絞りきれていなければ当然アポ率は下がってしまいます。反対に自社の商品やサービスに興味を持ち、購入を検討してくれる可能性の高い顧客に絞り込んでテレアポを行えば、アポ率を高めることができます。

    タイミングが適切でない

    テレアポのアポ率を高めるためには、電話をかけるタイミングも重要です。どんなに魅力的な話であっても、お客さまが忙しいタイミングではゆっくりと話を聞いてもらえません。結果として、アポイント獲得にはつながりにくくなります。反対に、ゆっくりと話を聞いてもらえるタイミングであれば、さほど関心はない話でも聞いてもらえる可能性が高くなります。

    ターゲットをしっかりと絞り、明確化できているにも関わらずアポ率が低いのであれば、タイミングが問題である可能性があります。
    ターゲットの属性を絞り込むことができていれば、ゆっくりと話を聞いてもらえるタイミングもある程度予測できるはず。まずはターゲットを明確にして、その上でタイミングを検討することが大切です。

    シナリオが設計できていない

    テレアポに限った話ではなく営業活動全般にいえることですが、シナリオ設計ができていなければ成果にはつながりません。お客さまの反応に合わせてどのように話を展開していくのかというシナリオがあれば、よりお客さまが関心を持つ情報を提供できますので、結果としてアポイントを獲得しやすくなります。また、チーム全体でシナリオを共有することによって、テレアポの品質を均一化することも可能です。

    マーケティングオートメーションとシナリオ設計については、こちらの記事をご覧ください。

    関連記事はこちらMAのシナリオ設計で効果を高めるためのポイントとは

    リソースは足りているか

    そもそもリソースが十分でなければ、アプローチすべき顧客をカバーできません。
    リソース不足により、1人の担当者が多くのターゲットにアプローチしなければならない場合、お客さま1人あたりにかけることのできる時間は短くなります。そうなるとお客さまに必要な情報を十分に伝えることができず、アポイント獲得につながりにくくなってしまいます。

    こうした事態を防ぐためにも、まずはリソースを十分に確保できているかを確認することが大切です。もし足りなければ人員の確保を検討しましょう。

    架電数が少ない

    テレアポにおける課題のひとつは、十分な架電数の確保です。多くの営業チームは、限られたリソースと時間制約の中で、効果的な架電戦略を立てにくくなっています。適切な架電数を確保できない主な理由には、人員不足、効率的な電話システムの欠如、データベースの不備、そして架電に対する心理的な障壁が挙げられます。効果的なテレアポを実現するためには、単に架電数を増やすだけでなく、質の高いターゲティング、効率的な架電プロセス、そして継続的な改善が不可欠です。

    具体的には、架電リストの定期的な更新、タイムマネジメントの最適化、架電効率を向上させるテクノロジーの活用、そして担当者のモチベーション管理が重要な要素となるでしょう。さらに、架電数を増やすと同時に、アプローチの質を高めれば、限られた架電数でも高いアポ率を達成できる可能性があります。

    強引な売り込みをしている

    テレアポにおける致命的な失敗のひとつは、強引な売り込みです。多くの営業担当者が、短期的な成果を求めるあまり、顧客のニーズや状況を無視した押し付けがましい営業スタイルを取っています。このようなアプローチは、顧客の反発を招き、企業のブランドイメージを大きく損なう可能性があります。効果的なテレアポは、顧客中心の丁寧で共感的なコミュニケーションを基本とし、相手の立場に立って価値の提供を最優先としましょう。

    具体的には、事前のリサーチによる顧客理解、傾聴のスキル、適切な質問技術、そして相手のペースに合わせた柔軟な対応が求められます。強引な売り込みの代わりに、顧客の課題解決に焦点を当て、長期的な信頼関係の構築を目指すアプローチが、真の営業成功につながるのです。

    明るすぎる・ハイテンションな話し方になっている

    テレアポにおける音声コミュニケーションでは、話し方が極めて重要な役割を果たします。多くの営業担当者は、過度に明るくハイテンションな話し方を効果的だと考えていますが、実際にはこのアプローチが顧客との信頼関係構築を阻害する場合があります。プロフェッショナルで信頼感のあるコミュニケーションは、適度な抑揚と落ち着いたトーン、そして相手の反応に応じた柔軟な対話によって実現されるでしょう。

    具体的には、過度な興奮や強引さを抑え、冷静で共感的な話し方を心がけましょう。声のトーン、話すスピード、間の取り方などの非言語的要素も、顧客の印象に大きな影響を与えます。また、専門性と親近感のバランスを保ち、相手の業界や立場に応じた適切な言葉遣いを選択すれば、より効果的なコミュニケーションを実現できます。

    テレアポを成功させる効果的な3つの改善方法

    テレアポのアポ率を改善したいと考えているものの、具体的に何をすればいいのかわからないという方も少なくないようです。
    ここではテレアポを成功させるために効果的な、3つの改善方法をご紹介します。

    顧客リストの見直し

    前述の通り、アポ率向上のためにはターゲットを明確にしてしっかりと絞り込むことが重要です。そのためには、顧客管理の精度を高める必要があります。
    顧客のステータスや状況は常に変化し続けています。顧客リストでその状況がしっかりと把握できていなければ、優先的にアプローチすべきであるホットリードを見逃してしまう可能性があります。そのため、定期的に顧客リストを見直し、かつリアルタイムでさまざまな情報を反映し、常に最新の顧客状況を確認できるようにすることが大切です。

    トークスクリプトの見直し

    効果的なテレアポを実現するためには、トークスクリプトの徹底的な見直しが不可欠です。画一的で形式的なスクリプトは、現代の複雑で多様な顧客ニーズに対応できません。理想的なトークスクリプトは、柔軟性と個別最適化を備え、顧客との対話を自然に導くものでなければなりません。

    具体的な改善アプローチとしては、まず顧客の業界や役職に応じた多様なバリエーションを用意し、事前のリサーチに基づいたパーソナライズされた内容を盛り込みましょう。また、単なる製品説明や売り込みではなく、顧客の課題解決や価値提供に焦点を当てたストーリーテリング型のスクリプト構成が効果的です。さらに、オープンクエスチョンを効果的に活用し、顧客との双方向のコミュニケーションを促進する工夫が求められます。定期的な実績分析と継続的な改善、そして実際の通話録音や成功事例からの学びを反映させれば、より洗練されたトークスクリプトを開発できるでしょう。

    担当者の指名

    架電の際に、相手の担当者名を伝え「〇〇さまはいらっしゃいますか」と指名することで、受付を突破しやすくなるテクニックがあります。

    電話の一次受付を行う担当者は、営業電話の場合は断るように言われているケースも多いですが、この方法をとれば不信感を与えずに目当ての担当者につないでもらえる可能性が高まります。

    この方法をとる場合、事前に担当者名を知っておく必要があります。過去の電話対応の記録やその他の接点で得た担当者名の情報を活用しましょう。

    質問・提案の仕方を工夫する

    テレアポにおける質問と提案は、アポ率向上の鍵となる重要な要素です。押し付けがましい質問ではなく、顧客が持つ真のニーズを引き出す対話型アプローチへの転換が求められています。

    効果的な質問技術は、単に情報を収集するだけでなく、顧客との信頼関係を構築し、深い対話を可能にします。具体的には、オープン型の質問を活用し、顧客の課題や目標、潜在的な悩みを自然に引き出しましょう。たとえば、「御社がいま困っている課題は何でしょうか?」「この分野で理想的な解決策があるとしたら、それはどのようなものでしょうか?」といった質問は、顧客の思考を刺激し、より深いコミュニケーションを促進します。

    また、質問に続く提案においては、顧客特有の文脈に即した具体的で価値のあるソリューションを明確に示しましょう。単なる製品説明ではなく、顧客の特定の課題に対する解決策を提示すれば、真の提案価値を伝えられます。

    メール配信サービスの活用

    電話のみでなく、メールを併せて活用することによって、アポ率のアップが期待できます。たとえば、メール配信サービスによって顧客リストと連動しておけば、お客さまがメールを開封し何らかのアクションを起こしたタイミングで電話をかけるといった戦略を立てることもできます。

    メール配信サービスにもさまざまなものがありますが、『配配メールBridge』であれば、同時に顧客情報の管理や情報分析も行うことができます。目には見えない潜在顧客や見込み客の可視化にも強いので、テレアポによって新たな顧客を掘り起こしたいという企業にもおすすめです。

    メルマガやメール配信サービスの費用について知りたい方は、以下もご覧ください。

    関連記事はこちらメルマガとは?10分でメルマガを説明できるようになる基礎講座

    関連記事はこちらメール配信システムの平均費用はどのくらい?費用・相場の目安を解説

    リードナーチャリング

    リードナーチャリングとは見込み客の購買意欲を向上させることを指します。すぐに直接的なオファーをかけるのではなく、中長期にわたってお客さまの求める情報を提供することによって育成し、顧客化を目指す手法です。もともとはアメリカで広く使われていた方法ですが、昨今は日本においても顧客の購入プロセスが長期化しつつある影響から注目を集めるようになりました。

    リードナーチャリングを行えば、他のチャネルを使って顧客の購買意欲を向上させながらテレアポを取り入れることによって、アポ率を高めることができます。反対に、テレアポによって掘り起こした見込み客に対してリードナーチャリングを行うことも可能です。

    見込み客の検討意欲を向上させる方法(リードナーチャリング)や、リードナーチャリングに重要なリターゲティングメールについて知りたい方は、以下をご覧ください。

    関連記事はこちらマーケター必見!メールに使えるリードナーチャリングの基本と事例

    関連記事はこちら見込み客を育成できる!リターゲティングメールの概要と活用方法

    まとめ

    数ある営業手法の中でもテレアポは古典的なもののひとつです。しかし、現在においても高い効果を期待できることから多くの企業で行われています。
    そんなテレアポの効果を高めるために重要なのが、アポ率の改善です。テレアポによるアポ率は決して高いとはいえないこともあり、「こんなものか…」と諦めている担当者の方も多いようです。しかし、現在のテレアポの抱える課題をしっかりと洗い出した上で適切な対策を講じれば、テレアポによるアポ率を高めることができます。
    アポ率の低さに悩んでいるのであれば、一度見直しを行ってみることをおすすめします。

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    この記事の執筆者

    山盛 有希子執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
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    山盛 有希子

    自動車部品メーカーで広報として3年間従事し、2020年6月にラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し、メルマガ運用やメルラボの企画・コンテンツ作成を担当。

    社内外向けにセミナーや勉強会を行い、メールマーケティングのナレッジを提供している。