見込み客を育成できる!リターゲティングメールの概要と活用方法
ユーザーの行動をもとに意図的なタイミングで配信する「リターゲティングメール」は、見込み客の育成に有効です。この記事では、リターゲティングメールの基礎知識と活用法についてご紹介します。正しく理解して、メールマーケティングに役立てましょう。
目次
リターゲティングメールとは?
これまでのメールマーケティングでは、性別や年齢などの属性情報を考慮した上でターゲットを設定していました。しかし、それだけではメールの内容を読んでもらえなかったり、開封すらしてもらえなかったりなど、なかなか効果を得ることができませんでした。結果として、「メールの配信だけではターゲットに情報が行き届かない」という課題を抱える企業が多かったのではないでしょうか。
そこで役立つのが、リターゲティングメールです。リターゲティングは、ユーザーの行動を追跡しアプローチする手法です。主にWeb広告に活用されていますが、メールでも活用できます。
リターゲティングメールは、Webサイトへのアクセスやメールの開封・クリックなど、ユーザーの行動を起点に配信します。ユーザーの能動的な動きに対して効果的なアプローチができるため、メール開封率やクリック率、コンバージョン率の向上に結びつくのです。
リターゲティングメールでは、Webサイトへのアクセスやページのクリック、メールの開封といった行動情報をもとにターゲットを設定します。ターゲットがどういう感情を抱いているのか、これからどういう行動を取ろうとしているのかを予測しつつアプローチできるので、ターゲットが欲しがっている情報をリアルタイムで提供することが可能です。
例えば、「自社商品の購買を検討している」「自社商品と他社商品の価格を比較している」「自社商品のレビューをチェックしている」などの検討行動をしているユーザーの多くは、見込み客に該当します。自社で提供している商品、ひいては自社そのものに興味関心を抱いているため、積極的にアプローチすることで購買につなげることが可能です。
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リターゲティングメールの活用はこういう方におすすめ
リターゲティングメールの活用は、以下のような悩みを抱えている方に特におすすめです。
1.メールの開封率やクリック数を向上させたい方
上記でもご紹介したとおり、リターゲティングメールはユーザーの行動を起点として配信するメールです。商品やサービスに対するユーザーの関心度が高いタイミングでメールを配信できるので、通常のメルマガに比べて開封率やクリック数の向上が期待できます。
例えば、特定の商品ページにアクセスしたユーザーには、その商品の具体的な説明、あるいは関連商品の案内を送りましょう。また期間限定で使用できるクーポンを作成し、送付するのもひとつの手段です。これらの施策を行うことで、開封率とクリック数の向上はもちろん、コンバージョン率の向上や契約サービスの退会率減少も期待できます。
2.売上の低迷に悩んでいる方
リターゲティングメールは、企業の売上・成果の向上が期待できます。
例えばECサイトを運用している場合、ユーザーによってはカートに商品を入れたことを忘れていたり、特定の商品をお気に入り登録したまま放置したりすることがあります。そういったユーザーに対し、リターゲティングメールを通してカートに入っている、またはお気に入り登録している商品の情報を届けることで、購買を促すことが可能です。
リターゲティングメールのメリット
ここでは、リターゲティングメールのメリットについてご紹介します。
サイト運営を効率化できる
最初の設定を完了すれば一定の条件に基づいて自動的にメールを送信できるので、サイト運営の負担を抑えて業務を効率化できます。空いた時間でカスタマーサポートや新規コンテンツの発信、サイト改善などに注力できるようになるため、集客力の向上や商品・サービスのブランディングに集中できます。
コンバージョン率がアップする
リターゲティングメールを導入することで、コンバージョン率のアップが期待できます。単に自社の情報を一方的に発信するのではなく、ユーザーが関心を抱いている分野に合わせたコンテンツ発信が可能になるため、興味をひきつけやすくなり具体的な行動を起こしてもらえる確率が高まります。
リターゲティングメールのデメリット
一方で、リターゲティングメールの配信にはデメリットも存在します。導入を検討する際は、次の2つのポイントに注意しましょう。
重複配信のリスクがある
設定によっては、同一ユーザーに複数回同じ内容のメールを配信してしまうリスクがあります。ユーザーのアクションを基点に自動的に配信されるため、例えば「商品Aを5回閲覧した人」「商品Bをお気に入りに追加した人」などのトリガーではリターゲティングメールが重複する可能性は高いといえるでしょう。
同じユーザーへの重複配信を避ける設定項目が用意されているツールも数多くありますが、重複を避けることで訴求効果が低くなる可能性もあるため慎重な運用が大切です。
タイミングによっては逆効果になる
商品を閲覧したあとすぐにその商品のおすすめメールが配信されてきた場合、メールを受信したユーザーは「自分はターゲティングされている」と強く感じるでしょう。自分の足跡をたどられていることを悟るとユーザーは嫌悪感を抱く可能性があり、コンバージョン率が低下したり離脱率が上昇したりするため注意が必要です。
遅すぎず早すぎない、適切なタイミングを見計らってメールを配信できるように設計しましょう。
リターゲティングメールの具体的な活用方法
ここでは、リターゲティングメールの活用方法と注意点についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
見込み客をフォローして購買につなげる
見込み客を集めるだけでは、購買につながりません。丁寧にフォローアップして、商品の魅力を伝えましょう。
例えば、自社サイトから無料サンプルを取り寄せたユーザーには、サンプルを使い切りそうなタイミング(例:7日後)にリターゲティングメールを送ることで、購買まで引き上げられる可能性があります。
興味が薄れる前にもう一押しする
自社でキャンペーンを行っている場合は、「応募しようと思っていたけど、つい忘れてしまった」というユーザーにリターゲティングメールを配信しましょう。なぜなら、自社のキャンペーンサイトから離脱している間に競合他社のキャンペーンサイトを閲覧、もしくは別商品をチェックしている可能性があるからです。自社のキャンペーンに興味を示したユーザーを逃さないためにも、ページクリックから1時間後など、ユーザーの関心度が高いうちにアプローチを行いましょう。
無反応のユーザーにはインセンティブつきのアンケートメールを送る
メールを開封してくれないユーザーには、インセンティブつきのリターゲティングメールでアプローチしてみましょう。「商品券を進呈します!」「もれなく◯%OFF!」など、アクションを起こすと何らかのインセンティブがつくことを全面に押し出すことで、メール開封率を向上させることができます。
活用時に注意すべきこと
上記でご紹介した活用方法を実践する際は、以下3つの注意点を考慮しましょう。
- 深夜や朝方などの時間帯は、メールの配信を避ける
- ひとりのユーザーにメールを送りすぎないよう、配信設定に配慮する
- ユーザーが不快になるコンテンツ・文面を避ける
ユーザーが何らかのアクションを起こしたからといって、すぐにリターゲティングメールを配信してもよいというわけではありません。ユーザーの日常生活に支障をきたさないよう、23時から翌朝9時の間はメールを送らないなど、配信する上でのルールを明確にしましょう。
また「Webページへのアクセス」「メルマガ登録」など、自社で設定している配信タイミングが複数ある場合、設定を間違えるとひとりのユーザーに何通ものリターゲティングメールを送信してしまいます。例えば、特定のWebページにアクセスがあるたびにメールを配信すると、ユーザーが不快感を抱くだけでなくリターゲティング効果が落ちてしまう可能性もあります。ユーザーに寄り添ったメールマーケティングを実現するためにも、配信設定は定期的に見直しましょう。
あわせて、ユーザーを不快にするコンテンツ・文面の配信にも注意が必要です。例えば「◯◯(商品名)を購入した方には、◯◯(商品名)もおすすめ!」「このメールは◯◯(商品名)を買い物カゴに入れた方に配信しています」など、リターゲティングしていることを全面に押し出したコンテンツ・文面にすると、「何でそんなことまで知ってるの?」とユーザーが不信感を抱いてしまう可能性があります。ユーザーの興味関心を損なわせてしまわないよう、リターゲティング感や宣伝色を強調したり、購入を促す表現を使ったりすることは避けましょう。
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リターゲティングメールで見込み客を育成しよう
メールマーケティングにおいて大切なのは、“最適なコンテンツ”を“最も適切なタイミング”で、“最も欲しがっているユーザー”に届けることです。特にタイミングは重要で、自社に対するユーザーの興味関心が高いときにリターゲティングメールを送ることで、開封率やクリック率、コンバージョン率の向上につながりやすくなります。「メールマーケティングの効果を高めたい」「読まれるメルマガを配信したい」という方は、この機会にリターゲティングメールを活用してみてはいかがでしょうか。
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