【例文あり】ステップメールは「型」で差がつく!成功の秘訣を解説
重要なメールマーケティング、「ステップメール」。しかし、メルマガとの違いがわからないため、どのように作成すればよいか苦戦していらっしゃる方も多くいます。そこで、すぐにステップメールの作成に活用できるテンプレートを紹介します。
目次
ステップメールとメルマガの違いを知ろう
まずは、メルマガとの違いを理解しておきましょう。メルマガは、企業が送りたいタイミングでその都度作成します。目的は最新商品やキャンペーン情報など、必要な最新情報を送ることです。それに対してステップメールは、メール登録や商品購入など、ユーザーのアクションに応じて自動的に段階を分けて配信します。そして、ステップメールの目的は、ユーザーが知りたい情報や知っておいてほしい情報を伝えることです。具体的には、商品・サービスの購入のお礼、便利な使用方法の紹介など、必要だと思われるタイミングを見計らい配信します。大まかな分け方をすると、「メルマガは顧客に売り込みをかける」ことに適し、ステップメールは「顧客を定着させること」に適しています。
ステップメール
配信タイミング
ユーザーが関心を持つタイミングにあわせて、段階的に自動配信
配信目的
企業が送りたいタイミングで、一斉に配信する
メルマガ
配信タイミング
ユーザーのフォローや教育に役立つ。段階ごとの目的も設定する
配信目的
ユーザーに商品やサービスなどの最新情報を知ってもらうために送る
関連記事はこちらステップメールって何?メルマガとの違いと、成功の秘訣を徹底解説!!
ステップメールのメリット・デメリット
ここでは、ステップメールを活用するメリットとデメリットをご紹介します。
メリット:効率的に見込み客との関係構築できる
ステップメール最大のメリットは、効率的に見込み客との関係構築できることです。これまでの営業活動では、確度の高い見込み客と何度もコミュニケーションを取り、相手との信頼関係を構築した上で商材を提案していました。特にBtoB市場は顧客の購入プロセスが長期化する傾向にあるため、接点の維持と信頼関係の構築が欠かせません。
しかし営業担当が全ての見込み客をフォローするのは、現実的ではありません。ステップメールを活用すれば、このような営業プロセスを自動化できます。低コストで運用できるほか、営業担当一人ひとりの業務負担も軽減できるのが魅力です。
顧客へのアピールにつながる
現在のマーケティングでは当たり前にメールが使用されるようになりました。そのため多くのユーザーが毎日大量のメールを受信するようになり、単なる宣伝広告メールやメルマガでは十分なアピールがしにくくなっています。
このような背景から、メール配信の効果がなかなか得られないことが悩みになっている企業も増えています。メール配信にはコンテンツ設計やシステムの構築・維持などである程度のコストがかかるため、顧客に対して十分なアピールができなければ意味がありません。
それらに対し、ステップメールであればそれぞれの顧客が求めている情報やコンテンツを適切なタイミングで提供できるので、顧客に対して自社の商品やサービスを強くアピールできます。
このようにステップメールは顧客へのアピールという点で強みを持っているため、多くの企業で採用されるようになっています。
デメリット:初期設定に手間と時間がかかる
一度設定すれば自動配信されるステップメールですが、シナリオ設計や配信タイミングの設定、メール作成などに時間と手間がかかります。それらの設定が完了しても、十分な効果が得られなければ設定を見直す必要があります。このようにステップメールを導入してもかなりの手間がかかってしまい、すぐに効果が得られないというケースも少なくありません。
メルマガ配信に比べると初期設定作業の工数が多くなりがちです。シナリオ設計は、ターゲットユーザーにどうなってもらいたいのかというゴールを明確にする必要があります。タイミングの設定では、初回から最終配信まで綿密なスケジュールを組み、最適なタイミングで配信されるように計画しなければなりません。このように初期設定に手間がかかることが主なデメリットとして挙げられます。
近年は初期設定が簡単なメール配信システムも登場しているため、必要に応じて導入を検討してください。
ステップメールに適しているビジネスとおすすめではないビジネス
ステップメールには多くのメリットがありますが、全てのビジネスにマッチするとは限りません。前述の通り、ステップメールの導入や維持には、通常のメルマガ以上の手間やコストがかかります。そのため商品やサービスが高額で単価が高いビジネスや、BtoBのビジネスに適していると言えます。反対に、低単価な買い切り型商品の場合は、かかる手間やコストに見合わない結果になる可能性があるためおすすめしません。
ステップメールを成功させる秘訣1~まずは目標設定・シナリオ設計~
ステップメールの成功には、段階ごとに「目的とKPI」という2本の柱を立てることが重要です。そして、目的とKPIを設定したあとは、「シナリオ設計」、つまりメールのテーマを決めましょう。優れたシナリオ設計には、ユーザー心理に基づいた発想が求められます。そこで役立つものが、「AIDMA」です。消費者の行動を、Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の5つの段階に分けたものです。Aが商品・サービスを知った段階(認知段階)、IDMが欲しいかどうかを判断し(感情段階)、そして最後のAで実際に行動に移します(行動段階)。これらを参考に、以下の表で段階ごとの設計を試しに行いましょう。
関連記事はこちらステップメールとは?作成手順5ステップとシーン別の注意点をご説明!
ステップメールを成功させる秘訣2~HTMLメールを使う・タイトルを工夫する~
ステップメールは、「HTMLメール」で作成しましょう。開封率を計測できるため、どれだけのユーザーが興味を持ったか分析することができます。さらに、開封率を高める工夫も必要です。以下のポイントを紹介します。
ポイント1 送る意義を明確にする
スパム扱いされないために、メールを送った理由を明確にしましょう。例として、「購入した商品は届きましたか?」や「キャンペーン終了まであと何日」など、具体的な文言を入れます。
ポイント2 件名で引き付ける
メールを開封してもらうには、件名の工夫も必要です。4つのポイントを意識しましょう。まず1つは、何に役立つか「有用さをアピールすること」です。次に、記号を使ったり、冒頭に重要な単語を持ってきたりするなど「目を引くこと」です。そして「緊急性が高い」ことも重要です。「〇日までキャンペーン中」など、時間を強調すると目に留まりやすくなります。最後に「具体的であること」、送る意義は本文だけではなく、件名でも強調しましょう。
ステップメールを成功させる秘訣3~販促に強いセールスライティング~
販促を目的としたステップメールには「セールスライティング」を用いるのがおすすめです。セールスライティングとは、商品やサービスを購入することで得られるメリットを提示し、ユーザーに購入行動を喚起させる文章表現の一種です。これをステップメールのコンテンツ作成に活用してみましょう。
フレームワークに当てはめて本文を作成
セールスライティングでは「PREP法」や「AIDMAの法則」、「PASONAの法則」といったフレームワークに当てはめて文章を作成します。一例として、PASONAの法則に沿ったメール本文の作成手順をご紹介します。
PASONAの法則とは、「Problem(問題提起)」「Agitation(問題に対する煽り)」「SOlution(解決策の提示)」「Narrow Down(限定性の提示)」「Action(行動)」の頭文字を取った造語です。このフレームワークに対し、ターゲットを「40代女性」、提案する商品を「美容液」と仮定し文章を作成します。順番に当てはめてみましょう。
1.Problem(問題提起)
冒頭で行うのは問題提起です。「小じわが気になる40代女性が急増」「アラフォー世代が悩まされる肌トラブルとは?」などとします。
2.Agitation(問題に対する煽り)
取り上げた問題に対し「人ごとではありませんよ」と煽りユーザーに危機感を抱かせます。
3.SOlution(解決策の提示)
煽った内容に対する解決策を提示します。「専門家が認めた○○で集中スキンケア」「有効成分の○○が小じわに効果的です!」などとします。
4.Narrow Down(限定性の提示)
「キャンペーン期間中の今だけ〇〇円」「限定〇〇名様まで特別価格だけご提供」とし、「なぜ今買う必要があるのか?」をわかりやすく伝えます。
5.Action(行動)
これまでの内容をまとめた上で、具体的な行動を訴求します。「商品をもっと知りたい方はコチラ」「公式サイトからぜひご注文を」「お早めにどうぞ」などとします。
基本の文章構造は上記となります。セールライティングを意識するだけで、論率的かつ訴求力の高い文章を誰でも書けるようになります。
ステップメールを成功させる秘訣4~データを見て改善・ユーザーファーストなメールを~
ステップメールは、ユーザーの反応を確認し、改善を行うことも大切です。より良いステップメールにするため、「ユーザーファースト」な文章にすることをおすすめします。不特定の相手ではなく、「あなた」に送っていることが伝わる工夫をしましょう。これには、「名前」を入れることが有効です。試しに、以下のテンプレートで【】で囲まれた箇所を書き換えましょう。そうすれば、誰が、誰へ、何を目的として送っているのかが明確になります。
- 件名
- 【商品名】商品購入のお礼
- 本文
- ○○【ユーザーの名前】様
××【会社・店舗名】の▲▲【担当者名】です。
このたびは【商品名】をお買い上げいただき、誠にありがとうございました。~
ステップメールを成功させる秘訣5~構成の流れはテンプレートでわかりやすく~
ステップメールは、本文の構成も段階によって使い分けることが必要です。そこでメール構成のテンプレートも紹介します。
【初回の構成テンプレート】
目標設定の入力例に書いてあった「初回配信の目的」を覚えていますか?初回メールは、2回目以降へつなげるための布石です。まずはお礼を述べ、何を届けたいかを明確にしましょう。また、ユーザーが関心を持っていそうなキーワードを入れたり、担当者がメールに込めている信条やスタンスに軽く触れておいたりすると良いです。
- 件名
- 【商品名】商品購入のお礼
- 本文
- ○○【ユーザーの名前】様
××【会社・店舗名】の▲▲【担当者名】です。
このたびは【商品名】をお買い上げいただき、誠にありがとうございました。
「興味を膨らませる文章」
~~だと思いませんか?/この商品を使いこなすことで~~になります。
「自己紹介」
私▲▲は○○様に役立つ情報をお伝えするために尽力いたします。
「目的の明記」
このメール配信では、□□【メールに届けたい情報】をお伝えしていきます。
それでは次回以降の配信を楽しみにしてお待ちください。
▲▲【担当者名】より
配信解除URL:http://www.———.com
【2回目の構成テンプレート】
2回目で送るのは、「さらにユーザーの興味を引き付ける」メールです。このメール配信を読んでいくことで、どのようなことを「達成」できるのか、それによって「何が変わる」のか具体的にイメージを伝えましょう。
- 本文
- ○○様
××の▲▲です。
「内容の再確認」
前回予告した内容、お忘れではないでしょうか。
「どう役立つのか強調」
この配信を最後まで読めば、~~が~~になります。
「問題点の提起」
~~になるために、~~に注目していきましょう。
▲▲【担当者名】より
配信解除URL:http://www.———.com
【3回目の構成テンプレート】
3回目以降は、前回までに提起してきた問題へ、具体的なアンサーを出していきましょう。ここからは段階ごとに設定した目的にあわせて、構成も個々に変えていくことが必要です。
- 本文
- ○○様
××の▲▲です。
「メインコンテンツの前振り」
※挨拶や前回のおさらいなど
「紹介したいメイン情報」
※一文にまとめると長くなりやすいため、2個~3個に分けて紹介するようにしましょう。
・コンテンツ1
・コンテンツ2
「メイン情報の活用例」
※紹介した情報が具体的にどのように使えるのかを紹介しましょう。
▲▲【担当者名】より
配信解除URL:http://www.———.com
ステップメールを作成する手順とは
手順1.目的設定
ステップメールの作成において、まずは「売りたい商材を明確にする」ことから始めます。それにあわせて、商材に関連する事例集や案内などの資料を選定します。メイン商材が決まったらシナリオ設計を行います。
手順2.シナリオ設計
ターゲットユーザーが抱える課題、その課題に対する解決策、購入意欲別の行動プロセスなどを分析し、訪問から購入に至るまでのプロセスをイメージします。それを仮説検証し、配信シナリオに取り入れます。
手順3.メールの作成
箇条書きで問題ありませんので、配信する全てのメールの構成案をまとめて作成してください。メール本文には、ターゲットユーザーが有益と感じる情報をできるだけ多く盛り込みます。商材紹介を前面に出すと押し売りのような印象を与えるため、文中では軽く触れる程度で構いません。
これらの手順でステップメールを作成しましたら、メール配信システムなどを活用し、ステップメールの配信設定を行います。最初は1日1通ずつ配信し、様子を見つつ間隔を調整するのがおすすめです。
ステップメールの具体的な活用事例
最後に、ステップメールの具体的な活用事例を3つご紹介します。これからステップメールを使ってみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
有限会社AIC JAPAN
オーストラリア専門のワーキングホリデー・留学エージェントであるAIC JAPANでは、これまでフォローメールを作成するために毎回2~3時間を費やしていました。
個別の宛名つきメールを毎回200通ほど作成する手間に限界を感じ、個別のメール配信からステップメールによる自動化に切り替えたところ、メール作成の手間がなくなった上に留学に必要な知識の提供を自動化でき、二重のメリットを実感しています。
エコノス株式会社
Webクローラーツールを手がけるエコノスでは、自社独自のプログラムによるメール配信システムを利用していましたが、配信に時間がかかり非効率な運用になっていました。そこで初心者でも扱いやすい配配メールを導入し、セミナー集客やリードナーチャリングの強化に取り組んでいます。
自動差し込み機能やステップメールなどを活用してお客様の関心を高める工夫を凝らし、メール経由で毎回平均50社ものセミナー申し込みを獲得するとともに、One to One配信の開封率は50%以上を達成しています。
トライオン株式会社
コーチング英会話のプログラム「TORAIZ」を展開するトライオンでは、さまざまな理由で入会に至らなかったお客様が休眠顧客となり、アプローチできない状況が続いていました。インサイドセールスを活用してお客様へのアプローチを試みたものの一定の成果以上には至らず、効率の悪さが課題となっていました。
そこでコンテンツマーケティングの実施を検討しましたが、十分な時間が取れないと考えたトライオンでは、無料カウンセリングに来店した直後にステップメールを送る施策を取りました。具体的には、1日1通×1週間の自社プログラム紹介に取り組んだところ全体で40%の開封率を計測し、お客様の満足度を高めることに成功しています。
ステップメールをうまく活用しよう
ステップメールはユーザーの関心を引き付けるために、有効な手段です。ここで紹介してきたテンプレートを参考にして、ユーザーに役立ち、読み続けたいと思えるメールを作成しましょう。
関連記事はこちらメルマガのテンプレートはラインが重要!デザインの秘訣を紹介
「配配メール」は、企業の集客・販促活動に携わる方のメールマーケティング業務を支援するサービスです。
シンプルな配信操作、見やすい成果指標レポート、メールの反応による見込み客の可視化、サイト来訪通知といった機能によりメールマーケティングの実践をサポートします。
また、機能の提供だけではなく、ナレッジ提供や個社の運用に踏み込んだ手厚いアフターフォローにより、お客様の販促の成功に向け伴走します。
メール配信の初心者から本格的なメールマーケティングの実践を目指している方まで、どなたでも安心してお使いいただけるサービスとして、お客様に長く愛され、98%の継続利用率を維持しています。
記事執筆者紹介
人気記事
- 【2024年最新】メールの一斉送信を効率化するメール配信ソフト12選!活用方法も紹介 2024年08月07日
- 一斉送信メールのマナーとは?複数送信のBCC・CCの使い分けを解説 2024年08月23日
- メルマガとは?5分で基本知識から効果的な配信方法がわかる基礎講座 2024年09月13日