かご落ちにはメール配信が効果的?ECサイト売上アップの方法を紹介
ECサイトではメルマガの配信数を増やすより、かご落ちメールを送るほうが高い効果を期待できるのはご存知ですか?コンバージョン率を高めるなら、かご落ち対策は必須です。まだ対策をしていないのなら、その方法と配信タイミングについて学びましょう。
目次
コンバージョン率をあげるなら、かご落ち対策は必須
そもそもかご落ちとは?
ECサイトで、カートに商品を入れたままサイトを離脱した状態が「かご落ち」です。離脱したユーザーにアプローチするかご落ち対策は、コンバージョン率向上に繋がることが分かっています。ECサイトを利用しているのなら、「興味を持った商品をカートに入れたまま購入していない」経験があると思います。かご落ち率を調べた統計調査では、約7割もの商品がかご落ちしていることが分かりました。もし、1,000万円もの商品がカートに入ったとしても、約700万円分は購入する前に抜け落ちていることになります。今すぐ購入するつもりはなくてもカートに入れている、時間がなくて後回しにしている、検討・保留中といったユーザーは少なくありません。つまりカートに入る商品は「今すぐ購入するもの」ばかりではないのです。
カートに商品を入れているユーザーは、商品購入へのモチベーションが高いといえます。そのため、もうひと押しアプローチで購入に繋がる可能性は十分です。最近は自社でどれくらいかご落ちが発生しているのか確認できる無料ツールも登場しているので、一度試してみてください。自分が気づかないうちにユーザーの「購入予定」の商品が抜け落ちている、もったいない状況が数値として分かるでしょう。
次は、実際に対策を始める前に、かご落ちの対策としてどのような方法があるのかもみておきましょう。
かご落ちが起こる理由
かご落ちが起こる理由は多岐にわたるため、原因を究明し一つひとつ対策をとる必要があります。
例えば「決済しようとしたら、送料や手数料が予想以上に高額だった」「会員登録が必須で手間に感じた」「購入までの手順が多くて面倒に感じた」といったユーザーの手間になる場面は、かご落ち発生の原因のひとつです。
ユーザーが商品を購入しようとした際に想定外の出来事が起こると、決済を完了せずにショップを離脱してしまう可能性が高くなります。
加えて、「決済のセキュリティに不安があった」「商品のお届け日が遅い」「購入処理の途中でエラーが発生した」などもよく挙げられるかご落ちの理由です。
商品の購入にあたって処理がうまくいかないなど、ユーザーが購入の際に何らかの不安や疑問を覚えてしまうとかご落ちに繋がりやすくなるといえるでしょう。
かご落ち対策
かご落ちメールの配信
今回紹介しているかご落ちメールは、比較的安価にできる代表的な対策方法です。サイトから離脱したユーザーにリマーケティングすることで購入意欲を高めます。複数の商品を扱うECサイトと相性がよく、成功事例も多くみることができます。メールを使うので、広告費用が別途かかるということもありません。また、タグ設置するだけで簡単に実施できるのも大きなメリットです。
ECサイト上で、追加した商品を表示
ECサイトを利用していると「最近チェックした商品」や「おすすめの商品」などで商品を表示しています。そうすることで、ショッピングカートに追加した商品の存在をユーザーにアピールできます。ツールを独自開発するか、DMP系ツールを導入することで容易に実装可能です。
ショッピングカートアイコンに追加した商品点数を表示
こちらもECサイトを利用する方はみたことがあるのではないでしょうか。ショッピングカートに商品を追加すると、ショッピングカートのアイコン上に追加した商品点数を表示して教えてくれます。大手ECサイトでも使われる方法なので、利用するユーザーにとっても理解しやすいでしょう。ただし、実装するにはシステム開発が必要なほか、ユーザーが再度サイトへ訪問しなければアプローチできません。
商品購入にいたらなかったユーザーに広告を配信
商品購入にいたらなかったユーザーごとに、異なる広告を配信する方法です。興味のある商品と類似した商品情報を送ることで、商品購入を促します。ただし、実施にはDMP系ツールの導入とDSPの利用が必要となるほか、広告費が別途必要です。
離脱時に確認メッセージを表示
ユーザーがサイトから離脱する時に、「カートに商品が残っています」等の確認メッセージを表示する方法です。確実にユーザーの目に入れることができますが、行動を阻害するので煩わしく感じられる可能性があります。
かご落ちメール配信の仕組み
かご落ちメールを配信する方法も何通りかあります。その方法を確認する前に、まずは大まかな流れを確認しましょう。
メール配信までの流れ
基本的な流れは、「かご落ちの確認→ユーザーの特定→メールの内容設定→配信開始」という4つのステップで行われます。それぞれの工程でユーザーの履歴やメールアドレスなどの情報が必要です。メールの内容は、かご落ちした商品の購入を促すだけでなく、関連商品の情報を含め配信するとユーザーが比較・検討しやすくなります。
メール配信の方法
かご落ちメールを配信するには、次の3つの方法があります。
1.ECシステムとメール配信サービスの併用
ECサイトのシステムで、「かご落ちの確認~メールの内容設定」までを行い、配信のみを外部のシステムで行う方法です。メルマガを配信している場合、既に使用している配信システムをそのまま使うことができます。新たにソフトの使い方を覚え直す必要もなく、差し込み機能で一人ひとりに異なる文章を作成して配信することが可能です。デメリットとしては、対象ユーザーの抽出や配信などを手動で配信するケースが多いので、リアルタイムでの対応が難しくなります。
2.MAツールの利用
かご落ちメール機能を備えたMA(マーケティングオートメーション)ツールを利用する方法です。確認から配信まで全ての工程をMAで完結できます。MAツールには様々な機能がついているのでかご落ちメール以外の施策も実行可能です。ただし、設定に手間がかかる、施策がかご落ちメールのためだけだとコストが高くなるといったデメリットがあります。
3.専用ツールの利用
最近ではかご落ちメールを配信するために開発された専用ツールも登場しています。ほかの方法よりもすばやく対応できるリアルタイム性が確保できる点が魅力です。ただし、文字通り専用ツールなので単機能的なツールが多く、管理やほかの施策も考えると実現できることが限られています。導入をするのなら、事前に機能を確認してください。
関連記事はこちらトリガーメールって何?効果的な配信手法と送るタイミングについてご説明
かご落ちメールを配信する際のポイント
かご落ちメールを配信する際は、次の2つのポイントを意識することが大切です。
到達率を高める
内容が充実したメールでも相手に届かなければ読んでもらうことはできないため、到達率を高めることがかご落ちの削減にも直結すると考えられます。
メールの到達率は利用する配信システムによっても差が生じますが、宛先にキャリアメールが多い場合はデフォルトの設定で受信拒否されてしまう可能性が生じるため注意が必要です。配信エラーが多いようであれば、キャリアメールへの到達率を高めるための工夫がされている配信システムを利用することも検討しましょう。
毎回メールの件名や内容に変化をつける
かご落ちメールの件名や内容には、毎回変化をつけることが大切です。受信するたびに同じ内容のメールが送られてくると、ユーザーは「またこのメールか」と感じ、次第に開封さえしなくなる可能性が高まります。
毎回変化をつけたメールを配信する場合にはそれなりの手間がかかりますが、用意したテンプレートに少し工夫を加えるだけでも、ユーザーを飽きさせない効果が得られるでしょう。
いつ送る?成果に繋がる配信タイミング
かご落ちメールをより効果的に使うには、配信するタイミングも重要です。また、ステップメールのように2通目のメールで成果を高められることも分かっています。
かご落ちメールの効果を高める方法
かご落ちメールの効果に関しては検証が進められています。現段階でも、開封率・クリック率・コンバージョン率の全てにおいてメルマガより高い効果が期待できることが分かりました。運用のポイントとして「離脱から1時間以内にメールを配信する」ことを覚えておいてください。調査では、離脱1時間以内では14%、24時間以内では6%とコンバージョン率が倍近く変わることが分かっています。高い効果をだすためには、ユーザーの購入意欲が薄れる前に対応することが重要です。
また、1通目では購入に至らなかったユーザーでも、時間をあけて2通目のメールを配信することで成果が期待できます。離脱後すぐに反応が返ってくる場合と、少し検討が必要な場合のように、ユーザーによって購入意欲が高まるタイミングは違います。この違いが2通目のかご落ちメールの成果に繋がっているのでしょう。もし可能なら、2通目には「送料無料」の文言を加えたり「クーポン付きメール」を配信したりすることでさらに効果が期待できます。ユーザーにとって少しでもお得な情報は、積極的に組み込んでいきましょう。
かご落ちメールでコンバージョン率改善
約7割の商品が購入直前でかご落ちしています。これはECサイト運営側としては、とてももったいない状態です。メールであれば比較的安価に導入が可能ですし、効果を考えるとやらない理由はほとんどありません。まだ対策をしていない運営者は、状況を改善するためにもぜひ試してください。
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