キャリアメールにメールが届かない!原因や解決方法をご紹介
アプリやメンバーズカードの会員登録時に、メールアドレスを経由して手続きの承認を得ることがあります。その際、携帯キャリア(docomo、au、ソフトバンク)のアドレスにメールが届かずに登録完了できなかったり、取引先からの大事なメールをスマホで受け取りたいのに届かなかったりというトラブルは良く聞かれます。こういったトラブルの原因のひとつには、そのメールが携帯キャリア各社から迷惑メールの扱いを受けてしまっていることがあります。今回は、キャリアメールが届かない原因と、携帯キャリア別の対策についてご紹介します。
目次
キャリアメールとは
キャリアとは、自社で独自の回線を用意して電話やインターネットなどのサービスを展開する事業者のことです。国内ではNTTドコモ、KDDIグループ、ソフトバンクグループの3社が代表的で、「通信キャリア」と呼ばれるケースもあります。キャリアメールは電子メールサービスの一種で、キャリアが所有するドメインを使って管理されています。具体的なドメインは次のとおりです。
・docomo.ne.jp
・ezweb.ne.jp
・softbank.ne.jp
かつてはフィーチャーフォン向けに展開していたサービスですが、スマートフォン普及の背景を受けて、最近ではタブレットなども含めた各種端末に対応しています。
キャリアメールの特徴
キャリアメールの主な特徴は「迷惑メールに振り分けられにくい」「セキュリティレベルが高い」「MMS機能を使える」の3点です。
前述した3社のドメインは信頼性が高いため、迷惑メールに振り分けられる可能性が比較的低くなります。メールの受信を感知すると「プッシュ型機能」でリアルタイムにサウンドやポップアップで知らせてくれるので、すぐに気が付きやすいというメリットもあります。
基本的にキャリアメールの利用はスマートフォンなどの携帯型端末に限定されるため、パソコンからの参照は許可されていません。メールは限られた端末にのみ保存されるので、高いセキュリティを保ちやすいのも特徴です。
通話料ではなくインターネット通信料に含まれる「MMS(Multimedia Messaging Service)機能」を使えるのも、他のメールサービスにはないポイントです。文字数や画像サイズに上限は設けられていますが、相手のキャリアメールに対して文章や添付ファイルをパケット通信で送信できます。似た機能に「SMS(Short Message Service)機能」がありますが、こちらは相手の電話番号宛てにメッセージを送るサービスで、画像の添付はできません。
キャリアメールのメリット・デメリット
メリットとして特に大きいのは、先程も軽く触れたように「ある程度の信頼性が確保されている」という点です。通信キャリアが信頼される理由のひとつは、利用者が一定の身分を明かさなければ契約できない利用形態にあります。名前や生年月日、居住地などの個人情報をあらかじめ事業者に提供しているので、契約が成立している時点で「身元が確かな人が利用している」と判断されるのです。
誰でも自由にアカウントを作成できるフリーメールよりも信頼を得やすい傾向にあるので、ビジネスシーンで利用する際にもおすすめです。銀行など、確実に連絡を取らなければならない相手とのやり取りにも重宝します。
一般的に、フリーのwebメールなどの場合、突然サービスが停止したとしても保証は設けられていません。稼動が停止している期間は一切の連絡手段が絶たれてしまい、業務に重大な支障が出る可能性もあります。キャリアメールは余程のことがない限り高い稼働率を維持する上に、万が一の事態があっても受信したメールは端末内に保存されており、過去のメッセージも引き続き閲覧できます。
一方で、契約している端末以外からは使用できないというデメリットもあります。キャリアメールは契約中の通信事業者のドメインを利用するため、解約してしまうと同じメールアドレスを使い続けることはできません。そのため、アカウントを維持するためには他社に乗り換えずに同じ事業者との契約を継続する必要があります。
MNP(ナンバーポータビリティ)制度などを利用できないので、不便さを感じる場合もあるでしょう。新しいメールアドレスを取得すると、登録しているサービスの変更手続きや取引先への通知の手間も発生します。
キャリアメールにメールが届かない原因
会員登録の確認メールや、仕事相手からのメールが受け取れないと困ってしまいますよね。携帯キャリアのメールアドレスにメールが届かないケースには、いくつかの原因があります。
1.入力ミス
単純に、自分のキャリアメールのアドレスを誤入力してしまった場合です。特に数字の全角半角やピリオドの抜けは、見落としやすいポイントです。自分で入力する場合に再確認するのはもちろん、メールアドレスを教えた相手、事前にアドレスの中の間違いやすいポイントを伝えておくと安心です。
2.受信環境が不安定になっている
スマホやタブレットのデバイスやメールサーバーに何らかの不具合が出ていたり、場所によっては電波が不安定だったりなどで、受信できないこともあります。
3.迷惑メールとしてブロックされている
受け取りたいメールが「迷惑メール」として扱われてしまっている可能性もあります。迷惑メールと判断されると自動で迷惑メールフォルダに振り分けてしまったり、受信そのものをブロックされたりします。
なぜ迷惑メール扱いになってしまうのか
誰しも一度は、登録した覚えのないアドレスからの不審なメールを受け取った経験があるのではないでしょうか。広告宣伝メールだけでなく、ウイルスメール、チェーンメール、詐欺・なりすましメールなど、膨大な数のスパムメールが日々送信されています。
迷惑メール推進対策協議会が発行した迷惑メール推進対策協議会「迷惑メール白書2019」によると、日本国内に届く電子メールのうち、迷惑メールの占める割合は実に約44%を占めているのだそうです(2019年3月時点)。これは、2012年頃まで迷惑メールの割合が70%だったことを考えると、減少傾向にはありますが、まだまだ多く送信されている状態です。
そのため携帯のキャリアメールには、あらかじめ「迷惑メール対策」の機能がいくつか用意されています。迷惑メール関連の詳細な機能は携帯キャリアごとに異なりますが、多くは初期設定から基本的な迷惑メールフィルターが働いています。そのため、特別な設定変更をしなければ迷惑メール扱いされてしまったメールは受け取れないようになっています。
ではなぜ、自分の意思で送信者にキャリアメールのアドレスを伝えた上で受け取ろうとしていても、迷惑メール扱いになってしまうのでしょうか。
1.パソコンから送信されたメールだから
スパムメールの多くはパソコンを介して一斉送信されています。そのためキャリアメールでは、パソコンから送信されたメールを迷惑メールに分類していることが多々あります。迷惑メールフォルダに保存されていなければ、受信そのものがブロックされているものと考えられます。
2.URLが付いたメールだから
スパムメールの中には、メール内にあるURLをクリックすると有害なサイトに飛ぶようなものがあります。そのため、キャリアメールではセキュリティ設定の強度を上げると、URLリンク付きのメールはスパムメール扱いされて迷惑メールフォルダに格納されてしまうことがあります。受け取りたいメールでも、URLリンクがあるだけで迷惑メールフォルダに振り分けられ、「待っているのにメールが届かない」という状態になってしまう可能性もあるのです。
キャリアごとの解決方法
待っているメールが届かない場合は、迷惑メール関連の設定を変更することで対処できます。
基本的に、docomo・ソフトバンクなら「かんたん設定」、auなら「オススメ一括設定」で迷惑メールを一括で受信拒否することが多いでしょう。判定基準には強弱をつけられるので、「強」にするとブロックされるメールも多くなります。設定の変更方法はキャリアメールによって違うので、docomo、au、ソフトバンクそれぞれのサイトで確認してください。
しかしながら、迷惑メール対策をすべて解除して、パソコンからのメールやURL付きのメールを何もかも受け取る設定にしてしまうのはリスクが大きいです。迷惑メールへの対策はゆるめずに、特定のアドレスからのメールを受け取るという方針で手順を見ていきましょう。
docomoの場合
docomoのキャリアメールで特定のアドレスからのメールを受け取りたい場合は、「受信リスト/拒否リスト設定」で個別に登録します。登録方法は2つです。
1.受信するメールアドレスの登録
受信したい特定の相手のメールアドレスを登録し、そのメールアドレスの後半部分と一致しているかどうかで識別します。ただし、後半部分が意図せず類似した迷惑メールも受信してしまう可能性があります。
例:登録したメールアドレス「abc@docomo.ne.jp」
→「xxxabc@docomo.ne.jp」@の後ろの部分(abc@docomo.ne.jp)が一致するので受信できる
→「abcdef@docomo.ne.jp」@の後ろの部分(abc@docomo.ne.jp)が一致しないので受信できない
2.転送元・メーリングリストアドレスを登録
受信側である自分のメールアドレスを登録し、宛先のToまたはCCに指定して送られてくるもののみ受信します。Bccは受信しません。※送信元のアドレスを指定するものではありません。
受信したい特定の相手のメールアドレスを登録し、完全に一致するメールアドレスからのメールを受信します。
例:登録したメールアドレス「abc@docomo.ne.jp」
→「abc@docomo.ne.jp」すべてが一致するので受信できる
→「xxxabc@docomo.ne.jp」一部が一致しないので受信できない
参考:NTT docomo「spモードでの迷惑メール対策」
参考:NTT docomo「受信リスト/拒否リスト設定」
auの場合
auのキャリアメールで特定のアドレスからのメールを受け取りたい場合は、「迷惑メールフィルター>受信リスト設定」で個別に登録します。登録方法は3つあります。
1.特定のメールアドレスを登録
受信したい特定の相手のメールアドレスを登録します。完全一致しているかどうかで識別します。
例:登録したメールアドレス「abc@defgh.jp」
→「abc@defgh.jp」のみ受信できる
2.ドメイン(@マーク以降)を登録
受信したい相手のドメインを登録します。ドメインが一致しているかどうかで識別します。
例:登録したドメイン「@defgh.jp」
→「abc@defgh.jp」・「abc@xxx.defgh.jp」ドメインが一致するので受信できる
→「abc@klmno.jp」ドメインが一致しないので受信できない
3.キーワードを登録
受信したい相手のメールアドレスに含まれるキーワードを登録します。この場合、メールアドレスにキーワードが含まれているかどうかで識別します。
例:登録したメールアドレス「abc」
→「abc@defgh.jp」「def@abcxx.jp」など、キーワードを含むと受信できる
参考:au「迷惑メールフィルター設定」
参考:au「受信リスト設定」
ソフトバンクの場合
ソフトバンクのキャリアメールで特定のアドレスからのメールを受け取りたい場合は、「迷惑メール対策>許可するメールの登録」で個別に登録します。登録方法は4つあります。
1.特定のメールアドレスを登録
受信したい特定の相手のメールアドレスを登録します。完全一致しているかどうかで識別します。
例:登録したメールアドレス「abc@defgh.jp」
→「abc@defgh.jp」のみ受信できる
2.ドメイン=@マーク以降を登録
受信したい相手のドメインを登録します。ドメインが一致しているかどうかで識別します。
例:登録したドメイン「@defgh.jp」
→「abc@defgh.jp」・「abc@xxx.defgh.jp」ドメインが一致するので受信できる
→「abc@klmno.jp」ドメインが一致しないので受信できない
3.@マークの前を登録
受信したい特定の相手の@マークの前部分を登録します。そこが一致しているかどうかで識別します
例:登録したメールアドレス「abc@defgh.jp」
→「abc@defgh.jp」のみ受信できる
4.キーワードを登録
受信したい相手のメールアドレスに含まれるキーワードを登録します。メールアドレスにキーワードが含まれているかどうかで識別します。
例:登録したメールアドレス「abc」
→「abc@defgh.jp」「def@abcxx.jp」など、キーワードを含むと受信できる
参考:softbank「迷惑メールとは」
参考:softbank「受信許可リスト設定」
まとめ
受信したいメールが迷惑メール扱いとなって届かない場合、自分のデバイスのすべての迷惑メール設定を外してしまいたくなるかもしれません。しかし迷惑メールの対策は、携帯キャリア各社がスパム被害からユーザーを守るために構築した大切な機能です。慌てて迷惑メール設定を外してしまう前に受け取りたい送信元を受信アドレスに加えるなどの個別対応をして、セキュリティレベルを維持しながらキャリアメールを活用してください。
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