Webのお問い合わせフォームのセキュリティ対策とは?サイバー攻撃のリスクも解説

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Webのお問い合わせフォームのセキュリティ対策とは?サイバー攻撃のリスクも解説

お問い合わせフォームには、顧客と企業をつなぐ大切な役割があります。
しかし、セキュリティ対策を軽視すると、サイバー攻撃の標的となってしまうため注意が必要です。
本記事では、Webのお問い合わせフォームの主なセキュリティ対策や、サイバー攻撃のリスクについて解説します。
セキュリティ対策における注意点も紹介するので、お問い合わせフォームを作成する際の参考にしてください。

目次

    お問い合わせフォームにセキュリティ対策は必要?

    お問い合わせフォームにセキュリティ対策を施さなかった場合、サイバー攻撃の標的となり、以下のようなセキュリティリスクが発生する可能性があります。

    • 不正アクセス
    • 情報漏洩
    • データ改ざん・消失
    • ウイルス感染などによるサービス停止
    • 企業のイメージ低下

    それぞれのセキュリティリスクがどのような影響を及ぼすのか、詳しく見ていきましょう。

    不正アクセス

    お問い合わせフォームのセキュリティリスクとして真っ先に考えられるのは、不正アクセスです。お問い合わせフォームには、顧客からの問い合わせや個人情報を収集する役割があります。不正アクセスを許してしまうと、大切な情報を盗み見される危険性が高いです。

    「SQLインジェクション」や「OSコマンドインジェクション」など、不正アクセスにはさまざまな手口があります。それぞれの手口に応じた対策方法を講じる必要があるでしょう。

    情報漏洩

    お問い合わせフォームがサイバー攻撃の標的にされると、個人情報が漏洩する可能性があります。お問い合わせフォームにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が存在すると、悪意ある第三者によってネットワークやデータベースへアクセスされてしまうためです。

    情報漏洩が企業に与える影響は非常に大きく、金銭的な損害だけでなく企業の信頼も大きく低下してしまうでしょう。定期的に脆弱性診断をおこない、新たな脆弱性をいち早く発見し、対策を講じることが大切です。

    データ改ざん・消失

    サイバー攻撃でネットワークやデータベースへのアクセスを許してしまうと、情報漏洩だけでなく、データを改ざんされたり消失してしまったりする場合があります。

    データが改ざんされた場合に考えられるリスクは、悪質なサイトへの誘導や悪意あるスクリプトのインストールです。これらはお問い合わせフォームにアクセスした人を対象におこなわれるため、企業だけでなく顧客にも被害が及びます。

    管理者権限を乗っ取られてデータが改ざんされた場合は、問題が解決するまで業務を停止せざるを得ないでしょう。データが消失した場合も復旧までに多大なコストが必要となるため、データベースは定期的にバックアップを取ることをおすすめします。

    ウイルス感染などによるサービス停止

    お問い合わせフォームは誰でも回答できるため、悪意あるスパムが届くことは珍しくありません。スパムにはワームやトロイの木馬、ウイルスなどのマルウェアが仕込まれている場合があります。安易に投稿を開いてしまうと、マルウェアに感染するリスクが高いです。

    マルウェアに感染すると、情報漏洩をはじめとするさまざまな被害が発生するため、注意しなくてはなりません。なかでもワームは、感染力が強いとされます。被害の拡散を防ぐために、サービス停止を余儀なくされてしまうでしょう。

    企業のイメージ低下

    情報漏洩やデータ改ざん・消失が起こってしまった場合、企業のイメージ低下につながる可能性があります。「セキュリティ対策を軽視しており、個人情報を適切に管理できない企業」というイメージがついてしまうためです。

    イメージ低下によって顧客からの信頼を失った場合、失った信頼を取り戻すのは容易ではありません。これまで築き上げてきた信頼を失わないためにも、徹底したセキュリティ対策とリスク管理を意識しましょう。

    お問い合わせフォームの主なセキュリティ対策

    お問い合わせフォームのセキュリティ対策は、以下の5つが一般的です。

    • 通信の暗号化(SSL)
    • 特定のIPアドレスからのアクセス制限
    • 定期的なバックアップ
    • プラグインの導入・アップデート
    • 画像認証(CAPTCHAなど)の導入

    それぞれのセキュリティ対策について、詳しく解説します。

    通信の暗号化(SSL)

    通信の暗号化は、お問い合わせフォームに適したセキュリティ対策です。フォームに投稿された回答は、特定のネットワークを経由してサーバーに保管され、そのままではデータを盗み見される可能性があります。通信を暗号化して第三者が解読できないようにすれば、安全にデータを送受信することが可能です。

    お問い合わせフォームに限らず、重要な情報をやり取りする場合は通信の暗号化を徹底することをおすすめします。また、通信を暗号化する際、改ざん検知用のデータも同時に送信しているため、データの改ざんを防ぐことも可能です。

    特定のIPアドレスからのアクセス制限

    お問い合わせフォームは、特定のIPアドレスからのアクセスを制限することが可能です。スパムを大量に送信してきたIPアドレスや、不正アクセスを試みた形跡のあるIPアドレスからのアクセスを制限すれば、セキュリティを大きく向上させられます。

    特定のIPアドレスだけを制限するのではなく、リージョン単位でアクセスを制限することも可能です。日本国外からの不審なアクセスが多い場合は、日本国内のIPアドレスのみアクセスを許可するとよいでしょう。

    定期的なバックアップ

    データベースやサーバーに保管されているデータは、不正アクセスやマルウェア感染に限らず、さまざまな要因で消失する可能性があります。データの改ざん・消失が発生しても被害を最小限に抑えられるよう、大切なデータは定期的にバックアップを取りましょう。

    多くのデータベースには、自動バックアップ機能が備わっています。バックアップスケジュールを設定して、任意のタイミングに自動でバックアップされるようにしておくのがおすすめです。

    プラグインの導入・アップデート

    WordPressには「Contact Form 7」や「MW WP Form」など、お問い合わせフォーム作成に適したプラグインが存在します。これらのプラグインを活用すれば、効率的にお問い合わせフォームを作成可能です。一方で、セキュリティ対策が完全ではないため、さまざまなセキュリティリスクが存在します。

    WordPressでお問い合わせフォームを設置する場合は、セキュリティ対策プラグインも導入するようにしましょう。たとえば「Wordfence」というプラグインを導入した場合、WAF(Web Application Firewall)やreCAPTCHA(フォームの不正アクセス防止機能)など、さまざまなセキュリティを施せます。常に最新のセキュリティ環境になるよう、プラグインのアップデートも忘れないようにしてください。

    画像認証(CAPTCHAなど)の導入

    お問い合わせフォームのセキュリティを高めたいのであれば、画像認証を導入するとよいでしょう。画像認証は「CAPTCHA」と呼ばれることが多く、先述したreCAPTCHAは、一般的なCAPTCHAよりも高度な画像認証です。CAPTCHAは無料で提供されているため、誰でも簡単に導入できます。

    画像認証はボット(機械)による自動アクセスを防止でき、とくにボットからのスパム攻撃対策において強い効果を発揮するでしょう。

    主要なお問い合わせフォーム作成ツールのセキュリティ対策

    主要なお問い合わせフォーム作成サービスには、あらかじめセキュリティ対策が施されている場合が多いです。どのようなセキュリティ対策が可能なのか、サービスごとに詳しく解説します。

    Googleフォームの場合

    Googleフォームは、Google社が提供する無料のフォーム作成サービスです。マウスを使用した直感的な操作で、さまざまなフォームを簡単に作成できます。Googleアカウントがあれば無料でフォームを作成できるため、利用者も多いです。

    Googleフォームの場合、以下のようなセキュリティ対策が施されています。

    • SSL暗号化による安全なデータ送受信
    • 24時間365日体制の脅威検出
    • 専用内部ツールを組み合わせた脆弱性管理
    • reCAPTCHAによるスパム対策
    • マルウェアスキャン機能によるマルウェア対策
    • ログイン時の2段階認証

    Googleならではのシステムを活用していることもあり、セキュリティ対策は厳重といえるでしょう。

    WordPressの場合

    WordPressの場合、Contact Form 7やMW WP Formなどの主要なフォーム作成プラグインであれば、脆弱性を修正するアップデートが頻繁におこなわれています。アップデートしていない状態ではセキュリティに不安が残るため、自動アップデートの設定は有効にしておくとよいでしょう。

    WordPressには他にもさまざまなフォーム作成プラグインが存在します。プラグインを導入する際は、脆弱性に関する表記があるか、継続的にアップデートがおこなわれているかなどを必ず確認するようにしてください。また、セキュリティ対策プラグインを導入すれば、より厳重なセキュリティを施すことも可能です。

    フォーム作成ツールの場合

    フォーム作成ツールにはさまざまな種類があり、大抵のフォーム作成ツールにはセキュリティ対策が施されています。WordPressのように追加でセキュリティ対策プラグインを導入する必要はなく、HTMLやCSSなどの専門的な知識も不要です。

    ただし、どのようなセキュリティ対策が施されているかはツールによって異なります。なかにはセキュリティ対策が万全とはいえないツールも存在するため、ツールを導入する際はセキュリティ対策の詳細をよく確認しましょう。セキュリティ対策を重視する場合は、通信の暗号化や不正アクセス対策に力を入れているツールがおすすめです。

    お問い合わせフォームのセキュリティ対策における注意点

    お問い合わせフォームにセキュリティ対策を施す際は、以下の3つのポイントに注意が必要です。

    • セキュリティ対策は複数実施する
    • ユーザーの利便性や負担も考慮して実施する
    • 導入するプラグインを絞る

    それぞれの注意点について、詳しく解説します。

    セキュリティ対策は複数実施する

    マルウェアやランサムウェア、サプライチェーン攻撃など、サイバー攻撃の手口は非常に豊富です。手口によって有効な対策は異なるため、一つの施策では対策が不十分なことも考えられます。

    そのため、セキュリティ対策は複数実施するのがおすすめです。複数のセキュリティ対策を組み合わせれば、それだけ強固なセキュリティを築けます。

    ユーザーの利便性や負担も考慮して実施する

    スパム攻撃をおこなうボットは、基本的に送信条件が複雑なお問い合わせフォームは避けています。単純な動作で送信できるフォームのほうが、攻撃に成功しやすいためです。入力項目や入力方式を複雑にすれば、スパム攻撃を抑えることができるでしょう。

    このような対策を講じる場合は、ユーザーの利便性や負担も考慮するべきです。入力の手間が増えれば、その分入力そのものがストレスになるため、フォームからの離脱につながってしまいます。ユーザーが離れてしまっては、本末転倒です。入力の負担を軽減しつつ、スパムからの攻撃も防げるような対策をおこないましょう。

    導入するプラグインを絞る

    WordPressの場合、セキュリティ対策プラグインを導入すればセキュリティを強化することが可能です。しかし、プラグインには相性が存在するため、複数のプラグインを導入すると、プラグイン同士が干渉して不具合が発生する可能性があります。プラグインが多いほどサーバーへの負荷も大きくなってしまうでしょう。

    そのため、プラグインは闇雲に導入するのではなく、必要なもののみに絞って導入しましょう。それぞれのプラグインがどのようなセキュリティ機能をもっているかを確認し、機能が重複していない選定がおすすめです。

    まとめ

    お問い合わせフォームのセキュリティを軽視した場合、不正アクセスや情報漏洩などのリスクが発生する可能性があります。これらのリスクは企業の損害や信頼低下につながるため、リスク回避のための対策を施すべきです。

    通信の暗号化や画像認証などでセキュリティ対策を徹底すれば、サイバー攻撃のリスク軽減につながり、企業の信頼を守ることができるでしょう。ただし、強固なセキュリティを築くことだけに囚われず、ユーザーの利便性や負担も考慮したうえで、セキュリティ対策を施すようにしてください。

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    記事執筆者紹介

    記事執筆者 大塚 陽生紹介
    大塚 陽生著者大塚 陽生のXへのリンク
    株式会社ラクス ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。

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