メールサービスにはどんな種類がある?無料・有料ごとの使える機能とは
近年では、マーケティングにおいて法人や企業で大量のメールを送信するシーンが多くなりました。メール配信が一般的になるにつれ、配信業務の負担の大きさや、精度が課題となっている企業も多いでしょう。そんな課題を解決してくれるのがメール配信サービスです。法人・企業向けメールサービスの特徴や選び方を知り、適切なサービスを選びましょう。
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目次
メールサービスにはどんな種類がある?
現代では誰もがスマホやPCなど個人用端末を持ち、当たり前にメールが利用されるようになりました。ビジネスシーンにおいてはチャットツールやSNSなど、新たな連絡手段・コミュニケーション手段が注目されるようになりましたが、依然としてメールの利用頻度は高いままです。
そこで、メールサービスの利用を検討している方も多いはずです。まずはその種類を整理しましょう。
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フリーメール
その名の通り、無料でアカウントを作成できるのがフリーメールです。個人での利用の場合、フリーメールが選ばれるケースが多いでしょう。
複数のアカウントを作れるサービスも多いので、用途に応じて使い分けることも可能です。登録に個人情報が必要ないものもあり、気軽に使えるアカウントにもなります。
その反面、誰でも簡単に複数アカウントを取得できるため、信用面では他のメールサービスに比べて大きく劣ります。誰でも簡単にアカウントを取得できるということは、迷惑メール配信業者のように悪意のある利用者でもアカウントを開設できてしまいます。そのため、キャリアメールのアドレスに送信すると高確率でブロックされてしまうなどの弊害も出てきます。こういった背景から、フリーメールサービスはビジネスシーンなど、信用が重要となる場面での利用には向いていません。
代表的なフリーメールとして、GmailやYahoo!メールが挙げられます。
Gmailは、大手検索サイトのGoogle社が提供するメールサービスです。全世界におけるフリーメールのトップシェアを獲得しており、非常に多くのユーザーを抱えています。高精度のウイルススキャン機能やIMAPへの対応など、フリーメールとは思えないほど機能が充実しています。
Yahoo!メールは、大手ポータルサイトのYahoo!が提供するフリーメールです。優れたセキュリティや利便性はさることながら、Yahoo!ツールバーとの連携や、マウスで描いたイラストを挿入できる“お絵かきモード”といったユニークな機能を搭載しています。
なお、フリーメールの大半は、「@gmail.com」のようにドメイン名が固定されます。フリーメールで独自ドメインを設定したい場合は、別途レンタルサーバーから取得しなければなりません。
ただ、中にはGmailのように有料版に移行することで独自ドメインの発行が可能となるサービスもあります。無償ではなくなってしまいますが、使いやすさはそのままに、ビジネスなどの信用が重要となる場面でも問題無く活用ができるようになります。
プロバイダメール
ネット契約を結んだ際にプロバイダから提供されるアカウントで利用するのが、プロバイダメールです。プロバイダによって身元が証明されたアカウントなので、信用が必要となる取引で使用するアカウントとしても有効です。
ただし、一度設定すると簡単に変更することができないため、利用の際は慎重に検討しましょう。
また、あくまでプロバイダとの契約を継続しなければ使用できません。そのため、定期的にプロバイダの見直しを行っている場合、長期的に利用できない可能性があります。
セキュリティはプロバイダで管理されており、フリーメールより信頼度は高いです。
独自ドメインのメール
自由に@以降のメールアドレスを設定できるのが独自ドメインです。この独自ドメインのアドレスから送られるメールのことを指します。フリーメールやプロバイダメールの場合、@以降がサービス名やプロバイダ名で固定されているケースがほとんどで、自由に設定ができません。対して、独自ドメインを取得する場合、すでに使われている文字列でなければ自由に設定できます。企業では、自社名などをいれた独自ドメインのアドレスを使用しているケースが多いです。
ただし、独自ドメインの取得・維持には3,000円~10,000円/年ほどのコストがかかるのが一般的です。
フリーメールでも使える主な機能とは
ここでは、Gmailなどのフリーメールで使える主な機能をご紹介します。
メーリングリスト
メーリングリストとは、複数人にメールを一斉送信できる機能のことです。利用者はまず、メーリングリストに送信先のメールアドレスを登録します。利用者のメールアドレスからメーリングリストの専用アドレスに送信すると、登録メンバー全員にメールが一斉送信される仕組みです。
元々はレンタルサーバー会社の有料サービスでしたが、Gmailのように無料で利用できるフリーメールも登場しています。
メーリングリストの利点は、メールを用いた情報共有が簡単になることです。チャットツールの普及によって利用機会こそ減りましたが、ビジネスシーンにおいては頻繁に活用されています。
転送
受信したメールを、別のメールアドレスに転送する機能です。例えば、クライアントからのメールをプロジェクトメンバー全員に転送するといった使い方があります。多くのフリーメールが基本機能として備えており、無料で利用可能です。
複数アドレスの取得
先述したとおり、フリーメールはひとつのアカウントで複数のメールアドレスを取得できます。したがって、「社内用」「友達用」「ファミリー用」と、用途に合わせたメールアドレスの使い分けが可能となります。メールを頻繁に利用する人ほど重宝する機能です。
法人・企業向けメールサービスの特徴とは?
メールの種類についてご紹介しましたので、ここでは法人や企業向けメールサービスの特徴や選び方をご紹介します。
個人向けメールサービスとの違いを頭に入れた上で、選ぶことが大切です。
ドメインの信用度が高い
個人向けのメールサービスとの最大の違いはドメインの信用度です。
信用が重要なビジネスでの利用を想定するのであれば、ブロックされてしまう恐れのあるドメイン固定のフリーメールサービスの利用は避けて、企業名称を含めた独自ドメインを活用できるメールサービスを選びましょう。
因みに、プロバイダメールはドメインの信用こそ高くはありますが、プロバイダ契約と結びついていますので、何かの事情でプロバイダを乗り換える際などにドメインの変更を余儀なくされるリスクがあります。そのため、社内外の多くの方との継続的なコミュニケーションを行う必要のあるビジネスシーンでの利用には不向きであると言えます。
セキュリティが堅牢
続いて、セキュリティの強さも重要なポイントになります。メールには個人情報をはじめとした重要なデータが多く含まれています。企業や法人の場合、個人利用よりもさらにセキュリティについては考えなければなりません。外部からの不正アクセス対策はもちろんのこと、誤送信防止、ウイルス対策、さらに添付ファイルの暗号化などさまざまなセキュリティ機能が盛り込まれています。
サポート体制が整っている
最後のポイントはサポート体制です。システムは一度導入したら終わりというわけではありません。継続して運用していく必要があります。
ビジネス上の重要な連絡もメールで行われますので、システムトラブルなどによって正しく送受信できなくなると業務が滞るでしょう。法人・企業向けメールサービスの場合、万全なサポート体制が敷かれているため、安心して使用し続けることができます。
もちろん、サービスによって機能は異なりますが、法人・企業向けのメールサービスとしては、最低限でもこれらのポイントが押さえられているものを選ぶことが大切です。
ストレージの容量が多い
企業においては多くのユーザーが添付ファイルを伴うメールを送信するため、大容量のストレージを用意しておかなければすぐに容量がいっぱいになってしまいます。従業員数などによって必要な容量は変動しますが、有料のメールサービスであれば最初から多くの容量が用意されている上に不足時の追加も容易です。制限がかかるとメールを受信できなくなるなどの問題が起こりスムーズに業務を進められなくなる可能性があるため、残量には気を付けましょう。
連携機能を利用できる
有料サービスは連携機能を利用できるものも多く、業務の効率化をはかれます。例えばToDoリストなどを作成できるタスク管理ツールの内容を、利用中のスケジュール管理ツールに反映する連携機能を利用すれば、自分で内容を転記する必要がなくなり抜け漏れが発生するリスクも抑えられます。ツールの扱いやすさなども十分に検討しながら、自社に合ったものを選ぶと良いでしょう。
有料メールサービスの重要性
メールを作成して送信するだけであれば、無料のメールサービスでも問題ありません。しかし、企業活動においては安心して使い続けられるものを選ぶことが重要であり、その点において有料サービスに大きな優位性があると言えるでしょう。
無料サービスは稼働率を担保していないケースが多く、突発的なサーバー障害などが起きても復旧までに時間がかかったり、消失したデータが保証されなかったりする可能性があります。セキュリティ対策が万全に施されているサービスを選ばずに個人情報の流出などが起これば、企業としての信頼性を大きく低下させてしまい、今後の取引に重大な支障が出る可能性も否定できません。「安心かつ安定的に運用できる」という点で、有料メールサービスを選ぶことは非常に大切であると言えます。
オンプレミス型とクラウド型の違いを理解しよう
法人や企業向けのメールサービスには、オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプがあります。選定のために、それぞれの違いを理解しておきましょう。
まず、オンプレミス型はサーバーを用意し、システムをインストール・構築するタイプのものです。当然、サーバーの維持・管理などもすべて自社で行う必要があります。
システムの構築、維持にも時間やコストがかかりますが、組織や業務形態に合わせて自由にカスタマイズが可能です。さらに、顧客管理システムなどとの連動もできます。
データは社内サーバー管理となるため、自社内での管理が徹底できる体制が整備された企業や、セキュリティポリシーにて、顧客情報は自社管理が望ましいとしている企業にとって、適したサービス形態と言えます。
対して、クラウド型は、サービス提供事業者が用意したプラットフォーム上で利用するメールサービスです。すでにシステムが用意されているため、初期費用や、準備期間はあまり必要ありません。すべてネット経由で利用でき、あらゆる端末でアクセスできるのもメリットです。オンプレミスのように自社管理を維持できる人的リソースが確保しづらい、小規模企業に広く利用されています。
カスタマイズ性については、提供事業者側のサービスに依存する形になるため、オンプレミス型には劣ります。また、セキュリティは各サービスとも、非常に高度なセキュリティ基準に基づいてサービス提供をしているとはいえ、自外部のストレージにデータを保存する形になるため、セキュリティポリシー的に許容できない企業もあります。
ただし、セキュリティリスクの対策はどのサービスも非常に充実してきている背景があります。今日では、非常にセキュリティ意識が高い金融機関をはじめ規模問わず企業や法人でクラウド型サービスを利用するケースも多くなってきているのも事実です。
それぞれにメリット・デメリットの両方がありますので、組織の規模や業務のスタイル、コストなどの面まで考えて選定してください。
法人・企業向けメールサービス選びのポイントは?
最後に、法人・企業向けメールサービス選定のポイントをご紹介します。
まず、必要な機能が備えられているのかを確認します。オンプレミス型であれば、自由にカスタマイズできますが、クラウド型の場合、提供されている機能のみしか利用できません。そのため、業務上必要な機能・要件をまとめ、すべてを備えているものを絞り込み、選定します。
続いて、セキュリティです。法人・企業のメールは重要なデータの宝庫です。外部からの不正アクセス防止はもちろんのこと、ウイルスや誤送信などの人的ミスの防止ができるかどうか、二段階認証や、IPアドレスロックといった機能があるかどうかもチェックします。
法人や企業向けのメールサービスは個人向けのものよりも、より多くのチェックポイントがあります。うまくポイントを活かしながら選定すれば、自社に合ったメールサービスが見つかるはずです。
まとめ
メールは現代のビジネスには欠かすことができないツールです。そのため、メールサービス選びは非常に重要となります。今回は、中でも法人・企業向けのメールサービスの特徴や、選び方のポイントをご紹介しました。メールサービス選びひとつで、業務効率を高め、セキュリティ上のリスクを軽減することも可能です。
現在の社内の環境や、利用目的などを踏まえて、ベストなサービスを選んでください。
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