メルマガを利用したマーケティングにおけるKPIの指標とは?

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メルマガを利用したマーケティングにおけるKPIの指標とは?

メルマガによるメールマーケティングは、見込み客の獲得や育成に効果を発揮するマーケティング戦略です。しかし、それらを成功させるためには効果測定が必須です。今回はKPI設定とPDCAを回す重要性、さらにはリードナーチャリングとの関係についてご紹介します。

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目次

    そもそもKPIとは?

    効果測定を行う場合、KPIの設定が重要となります。KPIはKey Performance Indicatorの略で、日本では重要業績評価指標といいます。

    マーケティングには、例えば「売上10%アップ」といった目標設定があります。しかしこの目標は最終的なゴールであって、最初からこれを目指すのは漠然としすぎています。そこで、中間目標として「訪問者数10%アップ」などゴールまでにクリアすべき業務プロセスごとの具体的な目標を定めます。この最終的な目標を達成するための中間目標が、KPIです。設定したKPIをもとにしてPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のPDCAサイクルを回していくことで、最終的な目標達成に近づくことができます。

    メールマーケティングの代表的なKPI設定

    メールマーケティングで設定されるKPIは、主に5つあります。

    CV(コンバージョン)数

    Web関連におけるコンバージョンは成果を示す言葉で、メールマーケティングでは「メールの配信によって目標が達成された回数」を指します。販促メールの場合は商品の販売点数、セミナーなどの案内メールであれば申込件数などがこれに当てはまります。CV数は、Google Analyticsなどの解析ツールやメール配信ツールなどで測定できます。メールマーケティングにおいては、CV数が最終的なKPIとなります。

    クリック数

    クリック数は、配信メールに記載されているURLがクリックされた回数です。メールマーケティングにおいてはメールを開封してもらうだけではなく、実際に商品などのページに訪問してもらわなければなりません。そのため、メールに対象商品のページへのリンクを設定しておきます。このクリック数によって、見込み顧客の興味や関心の度合いを計ることができます。CV数と同じく、ツールを使うことで解析が可能です。

    開封数

    開封数は、配信したメールが開封された件数のことです。開封数はメール配信ツールなどで計測することができますが、HTMLメールのみに対応しています。テキストメールの場合は開封数を調べることはできません。開封数は特に、タイトルや扱う題材で興味を引けているかを判断するのに役立ちます。

    到達数

    到達数は、メールが配信先まで届いた数です。メールマーケティングでは登録したアドレス宛にメールを送りますが、アドレスの変更や迷惑メールフォルダへの振り分けなどによってうまく届かない場合があります。BtoBの場合、対象者が退職していてアドレスが存在しないといったケースもあります。不達となったアドレスはリストから削除するなど、不達数を減らすことも大切です。

    送信数

    送信数は、メールを配信した総数です。ただ配信数を増やせばよいというわけではありませんが、配信数の増加はまず取り組むべき課題です。配信数が増えなければ、CV数が増えることはありません。そのため、日頃からメールの配信先である見込み顧客を多く獲得するために行動することが大切です。/p>

    KPIの設定の仕方

    メールマーケティングにおける主なKPIは、上述した5つの項目です。これらをKPIに設定して効果測定を行っていくことで、最終的な目標の達成を目指すことができます。ここで注意すべきは、KPIにどれくらいの値を設定するのかということです。目標が高すぎた場合は達成できない目標に労力をつぎ込むこととなり、必要以上の工数が割かれます。目標が低すぎた場合は目標を達成できたことに対する達成感や満足感は得られますが、実際の効果としては低くなります。メールマーケティングの効果を十分に発揮させるためには、KPIで適切な数値を設定することも大切なのです。

    KPIを設定する場合、最終的にどれくらいのCV数を目標とするかを先に決めてから逆算するのがおすすめです。一般的なKPIの指標とこれまでの配信実績を照らし合わせ、適切な値を検討します。例えば一般的に、開封率は20%程度、クリック率は開封数の25%程度、CV率はクリック数の1%~2%程度とされています。CV率1%、CV数を20件と設定した場合、クリック数の目標は2,000件、開封数の目標は8,000件、到達数の目標は40,000件となります。また、配信したメールの4%程度は不達になるとされているので、実際の配信数の目安は84,000件程度となります。

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    KGIから逆算してKPIを決める方法

    KPIを一つひとつ達成することによって最終的にたどり着くのは、ゴールであるKGIの達成です。
    つまり「KGIを達成するためにはどのような行動が必要なのか」を逆算して考えれば、おのずとKPIは決まってくるとも言えます。

    例えば「メルマガからの受注額を前年比130%にする」というKGIを設定した場合に、KPIは「1か月のメルマガからのクリック数を〇件確保する」「〇日に1回の頻度で配信する」などが考えられます。もちろん現場の状況によって適切なKPIは変わりますが、「まずはゴールを明確にして、そこから逆算してKPIを決める」という手法は効果的です。

    KPIを改善するにはどうすればいい?

    KPIを設定したものの、思うような成果が出ない場合もあります。

    メールマーケティングの場合、開封率に問題がある場合が多くあります。メールを読んでもらえなければCVにつながらないため、開封率の向上は重要なポイントです。開封率を改善するためには、次の3つのポイントに注目してみましょう。

    件名に工夫を施す

    件名は受信ボックス内で唯一メールの内容を判断できる情報なので、件名で興味を引くことができなければ開封されません。そのため、件名は開封率に大きな影響を与えるのです。メルマガの件名にこだわると、KPIの改善に効果があらわれる場合があります。長すぎるとすべては表示されないので、適度に短く、キャッチーな文言を使うことが大切です。

    また、件名はひと目で内容がわかるものに設定し、なおかつ本文を思わず読みたくなるようなインパクトをもたせましょう。
    【今だけ】【期間限定】など、「今すぐ開かなければ」と思わせるような件名も効果的です。

    配信のタイミングをはかる

    件名や内容は充実しているのに思うように成果が上がらない、という場合は、配信のタイミングが思わしくない可能性があります。
    ターゲットによって効果の高い配信時間は異なりますが、配信のタイミングを調整することによってKPIの改善をはかりやすくなります。

    配配メールでは、前回顧客がメールを開封した時間に合わせて配信時間を自動調整する「メモリー配信」機能があります。ターゲットにとっての最適な配信時間がわからないとお悩みの場合は、こういった機能を活用するのも手です。

    関連記事はこちら顧客ごとの前回開封時間に合わせてメールを自動配信する「メモリー配信」機能

    配信リストを精査する

    自社のメルマガに興味をもたないユーザーへ何度メルマガを配信しても、高い成果を得ることはできません。配信リストを精査して、効果が期待できる読者に絞り込み、ターゲットに合わせた内容のメルマガを配信することが大切です。
    特定の属性をもったグループ別にメルマガを出しわける「セグメント配信」も、有効な手段のひとつと言えます。

    関連記事はこちらうちのメルマガ開封率は低すぎる?メルマガ開封率の基準と改善方法とは?

    メルマガとリードナーチャリングの密接な関係

    メルマガのKPIとは何かということやそれを達成するための方法について解説してきました。しかし、もっと大きな視点で見た時に「なぜ、KPIを設定し達成する必要があるのか」を理解することが重要であり、ここには「リードナーチャリング」が密接に関係しています。

    リードナーチャリングとは、主にコールドリードと呼ばれる見込み客との関係性を構築して、商談や受注に繋げることを指します。近年は、長く続く不況の影響で、既存顧客からの売上が減少傾向にある企業が増えています。そのため、かつてのようにホットリードや今すぐ顧客を獲得するだけでなく、積極的なリードナーチャリングによって顧客化する必要が出てきました。

    リードナーチャリングには、セミナーやWebコンテンツの作成など、さまざまな手法がありますが、なかでも広く定着している手法がメルマガです。特にBtoB企業を相手にリードナーチャリングを行う場合には、購買プロセスが長期間に及ぶため、継続可能なリードとの接触方法は自然とメルマガに限られてきます。セミナーを開催するには莫大なコストや人件費がかかりますし、Webコンテンツを作成するにもそれなりの工数が必要です。一方、低コストで定期的にリードにアプローチ可能なメルマガは、リードナーチャリングに最適なツールだと言えるでしょう。

    PDCAを上手く回す方法と重要性

    最後に、PDCAを回す重要性について考えてみましょう。KPIの説明でも触れましたが、PDCAは、計画→実行→評価→改善という4つのプロセスを繰り返し踏むことによって、あらゆる管理業務を継続的に向上させていくフレームワークのことです。文字で見ると、たった4つのプロセスなので非常に簡単で合理的なように見えますが、実際にこのサイクルを上手く回すのは意外と難しいといわれています。

    PDCAサイクルが回らない原因としては、分析と計画に時間を費やしすぎて実行に移すタイミングを逃してしまう、また、その間に市場が変化して対応できなくなるといったことが挙げられます。そのような失敗に陥らないためには、定期的な進捗状況の確認と、レポーティングが大切です。特にKPIは具体的な数字を追っているため、しっかりとPDCAサイクルが回っていれば結果が数字に反映されるでしょう。1度で正解を出そうとせず、スピードと内容のバランスをとりながら常にPDCAを回し続けることで、目標としたKPIの達成が見えてきます。

    メールマーケティングの効果を最大限発揮させるには、効果測定を続けていくことが大切

    今回ご紹介したように、メールマーケティングにおいて効果測定は重要なポイントです。どれだけ多くのメールを配信しても、最終的な利益につながらなければ効果が出たとは言えません。しっかりとメールマーケティングの効果を発揮させるためにも、適切なKPIを設定し、測定を続けながら目標を達成できるよう工夫していきましょう。

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    メールの開封率改善にお悩みの方へ クリック率を上げるためのチェックリスト

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    記事執筆者紹介

    記事執筆者 大塚 陽生紹介
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    株式会社ラクス ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。

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