メルマガ配信は効果測定で決まる!設定すべきKPIとは?分析方法もご紹介
メルマガ配信を担当しているみなさん、ユーザーの反応が分からないまま一方的に送っていませんか?メルマガでどんな効果が出ているのか、数字ではっきりと知ることができる効果測定を導入しましょう。開封率やクリック率など、色々な角度から分析することができます。
目次
メルマガの効果測定の重要性とは?
メルマガの効果測定とは、メルマガに対しユーザーがどう反応したのかを数値化して、効果があったのか、なかったのかを確認する目的があります。メルマガがどれぐらい読まれたのか、どれぐらい商品の購入に繋がったのかを知ることは、メールマーケティングにおいて最も肝心なことです。
何の調査もせずメルマガを配信しっぱなしというのは、商品やサービスに興味を示してくれている見込み顧客を取り込むチャンスを逃しているということです。効果測定をすれば、内容や配信時間の面でもユーザーのニーズにあったメルマガを配信することが可能になります。メルマガを配信しているのに全然売れている実感がない・・・という場合でも、諦めて配信停止してしまう前に、効果測定で原因を追及してみましょう。
メルマガのKPIって?
メルマガのKPIとは、効果を測定するための指標のことです。分析するべきKPIには以下のようなものがあり、これだけおさえていればユーザーの動向をチェックするには十分です。
1.開封率
開封率とはユーザーがメルマガを開封した割合です。計測できるのはHTMLメールのみなので、テキストのみのメールはこの数字には含まれませんが、平均は15~20%だと言われています。開封率は件名や差出人名でも変わってきますし、送信日時や曜日にも大きく影響されます。開封率が分かるとユーザーの嗜好や生活リズムが分かるので、次回配信時に参考にすることができます。
2.CTR(クリックスルー率)
CTRとはメルマガ本文にあるリンクをクリックしたユーザーの割合です。クリックスルー率はだいたい開封率の1/10程度と言われています。CTRが分かると、ユーザーがどんなサイトに興味を持っているのか知ることができます。
3.CVR(コンバージョン率)
CVRとは、目的のWebページでの登録や購入、問い合わせなど、メルマガ経由でユーザーが何かアクションを起こした割合のことです。コンバージョン率はクリックスルー率の1/10程度だとされています。CVRが分かると、サイトの内容が良質なものかどうか見極めることができます。
CVRが低いということは、リンク先のサイトでユーザーの心をつかめていない、つまり商品に魅力がないか、または申し込みフォームが分かりづらいなどのWebデザインの問題も考えられます。クリックスルー率に対して一定の割合で反応があれば問題ありませんが、クリックだけされて反応がないということは商品内容やWebデザインを見直す必要があるということです。
4.不達(エラーメール)率
不達(エラーメール)率とは、c配信したメルマガが何らかの理由でユーザーに届かなかった割合のことです。ほとんどの場合メールアドレスが変更されたか、受信ボックスの容量オーバーなどが原因です。また、プライベートなメールアドレスではなく、社用のメールアドレスで登録しているユーザーもいるので、退職してメールアドレスが使用不可となり届かなくなるケースもあります。
日本でのエラーメール率は平均1.5%~2.0%程度です。エラーメール率が分かると、送信する必要のないアドレスを削除し、顧客管理がよりスムーズに行えるようになります。メルマガの登録者はどんどん増えるので、定期的に整理することをおすすめします。
5.購読解除率
購読解除率とはメルマガ登録を解除された割合のことです。メルマガ配信の担当者であれば心得ているかと思いますが、メルマガの配信には『特定電子メールの送信の適正化等に関する法律』という法律が適用され、解約方法(配信停止方法)を記載しておく義務があります。一般的なメルマガではメールの一番下に明記されていることが多く、購読解除率は0.20%~0.25%程度です。購読解除率が分かると、購読解除率の高い時期を特定した上で、ユーザーのニーズにあわなかったサービスや商品を洗い出せます。解約の際には解約理由のアンケートなどを設ける場合もあります。ユーザーからの正直な意見も受け止め改善に努めましょう。
6.メルマガ登録数の変動
メルマガ登録数は解約数と一部重なる数字なので結果が反映されにくいですが、配信する側としては登録数の変動は気にしなければなりません。なぜなら、先週は1,000人が登録していて今週も変わらず1,000人だったとしても、そのうち10人が解約し10人が新たに登録した可能性もあります。それは同じ1,000人ではありませんので、当然反応が変わってくるのです。「登録数が変わってないから今までと同じ配信方法でいいや」と思っていると、入れ替わりを繰り返しているユーザーのニーズを汲み取ることはできません。
7.直帰率
直帰率とは、「メルマガ内のリンクをクリックしたものの、遷移先で何もせずにページを閉じた人の割合」をあらわす指標です。ユーザーがメルマガの内容に興味を持ってリンクをクリックしたものの、期待した内容と実際に開いたページの内容とが食い違っていた場合などに直帰率が上昇する傾向があります。
例えば「在庫一掃セール」という内容に惹かれて記載されているURLをクリックしたが在庫の一覧ページが見当たらないといった際に、ユーザーが直帰する可能性が高くなります。
8.配信直後のアクション
配信直後の読者のアクションを確認することで、特にメールの開封率が高い時間帯やクリックされやすい時間帯などを把握しやすくなります。配信後には動向をチェックするための時間を設けて、自社のメルマガに対して読者がどのような行動をとるのかを観察してみましょう。
「いつもなら30分程度で動きがあるのに、読者からの反応が全くない」などのトラブルが発生している場合にも、配信直後のアクションをチェックしていればいち早く対処できます。
9.その他の指標
その他にしばしばチェックされる指標として、「開封デバイスの種類」が挙げられます。パソコン・スマホ・タブレット端末などのどのデバイスから開封されているのかを知ることで、より読者の環境に寄り添ったメルマガを作成できます。
例えば「9割の読者がスマホから閲覧している」といったことが分かれば、スマホから閲覧した時のデザインをより重視するなどの施策に転換できるでしょう。
メルマガ配信から顧客獲得までの流れをおさらい
(例)メルマガを1,000人に送信
↓
開封率20%とすると200人が開封
↓
その1/10の20人がリンクをクリック
↓
さらにその1/10の2人が商品購入や問い合わせなどのアクションを起こす
ROI(投資対効果)も重要な指標のひとつ
前述の指標の他に、ROI(投資対効果)も重要な指標のひとつです。メルマガ配信におけるROIはメルマガへの投資によってどれだけの利益を得られたのかをあらわす指標で、下記の計算式によって算出されます。
ROI={(売上-売上原価)-投資コスト}÷投資コスト×100 (%)
メルマガ配信にかかるコストには、メール配信システムの利用料金やメルマガ作成・管理の人件費、リスト整備にかかる費用などが挙げられます。
例えばメルマガ配信のコストが毎月3万円かかっているとすると、メルマガの投資によって毎月18万円の売上を出せればROIは300%であると算出できます。
効果測定に役立つツール
メルマガ配信・メールマーケティングで最も重要とされているのが効果測定です。
ここでは、効果測定に用いるツールやおすすめのツールをご紹介いたします。
Googleアナリティクス(GA4)
メルマガ内のリンクにパラメーターを付与しておくことで、Googleアナリティクス(以下、GA4)を用いてクリック率やCV率を分析することが可能です。
ただGA4を用いる場合、レポートを事前に作成する必要があり、効果測定をするには少々手間がかかってしまうため注意が必要です。
関連記事はこちらHTMLメールの開封確認の仕組みとは?測定方法と開封率アップのコツ
メルマガ配信ツール
メルマガ配信ツールを用いたメルマガ配信の場合、基本的にはツールが自動で各指標を集計し、簡単に分析を行うことができます。
メルマガ配信~分析までをしっかりと行っていきたい場合は、メルマガ配信ツールを導入することをおすすめします。
弊社が提供している「配配メール」でも、効果測定を簡単におこなうことができます。
配配メールでは、開封率やクリック率、コンバージョン率など重要な指標を自動で測定できるだけでなく、これらの高い順にランキング形式で表示し、成果の良かった件名や本文の傾向を一目でつかむことができます。
関連記事はこちら成果の良かったメールが一目でわかる配配メールの分析機能とは?
関連記事はこちら【2024年最新】無料で使えるメール配信システム12選!
MA(マーケティングオートメーションツール)
MA(マーケティングオートメーション)はメルマガ配信ツールより高度なマーケティング施策を行うことができるツールです。
メルマガ配信をするという点においては、基本的にメルマガ配信ツールとほとんど同じですが、MAは高度なステップメールなど配信ができる点が異なる点です。
メルマガ配信を起点により高度なマーケティング活動を行っていきたい場合は、MAがおすすめです。
関連記事はこちら【2024年最新】MAツールのおすすめ16選を比較!選び方などを比較表で簡単解説
効果測定と改善までの具体的な例
メルマガの解析を全体的に行おうとすると、確認する点は多岐にわたりますが、ここでは「メルマガの件名」に注目した場合の具体的な改善例をご紹介します。状況に合わせて改善方法は変わりますが、おおまかな流れは同じようなものになるでしょう。
メルマガの件名で効果測定を行う
一例として、メルマガの件名で大きな差があると効果測定で分かった場合を考えましょう。
メルマガを受信すると、ユーザーはメール受信箱に表示される送信者と件名を見て開封するかどうかを判断します。
重要でないと判断され、その場で読まれなかったメルマガは後日改めて読まれる可能性がかなり低くなります。同じ内容で何種類かの件名を作成し、開封率を見て以下のような差が出ている場合にはすぐに改善が必要と言えるでしょう。
①“春のお知らせ! 最新メールマガジン vol.2”
→開封率5.9%
②”開封率の差はこれだった!メルマガを学べるマガジン vol.2”
→開封率20.5%
差出人名に個人名を含める
差出人名に個人名を含めると、読者が親近感を持ちやすくなって開封率を高める効果が期待できます。特にBtoBにおいて効果が高く、営業担当者の名前などを含めると、知っている相手からのメールだと認識され、開封されやすくなります。
単に「株式会社〇〇」という名前で差し出すのではなく、「△△(個人名)/株式会社◯◯」などの形で差し出すと良いでしょう。
クリックしたくなるようなリンク配置にする
読者が思わずクリックしたくなるようなリンク配置を意識することは、クリック率を高めるために重要です。
1通のメルマガに多くのリンクを配置しすぎていたり、文章のなかに埋もれて気付きにくいリンクを設置したりすると、クリック率が思うように高まらずメルマガの効果が薄くなる可能性があります。リンクは1~2個程度の限定的な個数にしておき、「ここぞ」という部分に分かりやすく配置しましょう。
関連記事はこちらCTAって何!?CTAの設置場所とCVR上昇のための10の改善ポイントとは
画像や装飾を工夫する
画像や装飾を工夫することによって、メルマガのなかで伝えたい内容を引き立たせて印象に残りやすくなります。
過剰な装飾は逆効果ですが、適度に画像を織り交ぜながら装飾を施すと、テキストだけのメルマガよりも可読性が高まり読者の関心を惹きつける効果が期待できます。
画像や装飾を工夫するには、HTML形式でメルマガを作成します。通常、専門知識が必要となるHTMLメールですが、メール配信システム「配配メール」を使えば、直感的に動かせるHTMLエディタを使って、おしゃれなメルマガを作成することができます。
配信時間に配慮する
配信時間に配慮することで、開封率が高まりやすくなると言われています。
例えばBtoB向けのメルマガなら、勤務している平日の11時ごろや15時台は開封率が高い傾向にあります。「自社のターゲットはどの時間にメルマガを配信すれば読んでくれそうか」を考慮した上で配信時間を決定しましょう。
どの時間が自社に適しているか分からない段階においては、複数の時間帯で配信してみて、最も効果が高かった時間を採用する方法が効果的です。
メールマーケティングサービス「配配メール」では、顧客が前回メールを開封した時間に合わせて自動で配信時間を調整してくれる「メモリー配信」という機能があるだけでなく、開封率の高かった曜日・時間帯を「ヒートマップ機能」で一目で把握することができます。
関連記事はこちらメルマガの開封率に差が出る?最適な配信タイミングを考えよう
関連記事はこちらメルマガの配信時間はいつがいい?効果的なタイミングと開封率を上げるテクニック3選
更に精度を高める
上記のように件名を変えるだけでも当然大きな変化が生まれますが、ここからユーザーの行動している時間や、開封されている時間帯なども合わせて考えていくことでより精度の高いメルマガ配信を行うことが可能になります。
例えば、上の例で夜の時間帯に開封率が高いことが続けて判明した場合には、消費者をモデル化してさまざまな仮説を立ててみることも可能になります。
- 夜の時間帯はスマホからのアクセスが多いので帰宅中や夕飯の後のゆったりとした時間に見てくれている人が多いのかもしれない。
- 朝の時間帯は女性からのアクセスが意外と多いから副業をしている主婦が開封しているかもしれない。
上記のような仮説をもとに繰り返し効果測定を行うことで、常にブラッシュアップを行うことができます。
関連記事はこちらメルマガ効果UPの鍵はペルソナ⁉ペルソナ設定方法やポイントを知ろう
関連記事はこちらメルマガ効果UP!初心者でもできるHTMLメール活用法
メール記載のクリック率の測定を行う
効果測定では、メールの開封率と並んで、クリック率も重要なポイントとなります。せっかくメールを開封してもらっても、内容が読まれず、リンクをクリックしてもらえなければ十分な効果を得たとは言えません。
そこでメールに記載されたリンクのクリック率の測定を行い、効果を高めていく必要があります。
配配メールを使えば、クリック率を自動で測定してくれます。1つのメールに複数のリンクがある場合でも、リンク毎の測定が可能です。またクリック率だけでなく、「誰が」「いつ」クリックしたのかまで測定することができます。
関連記事はこちら「誰が」「いつ」クリックしたのかがわかる配配メールとは?
測定をするにあたっては、全体のレイアウトやリンクの配置、本文の長さなどに変化をつけながらメールを配信し、クリック率を比較するのが有効です。例えば、以下のような差が出ているのであれば、クリック率が高い方に改善する必要があります。
1 長いテキストのみのメールの最後にリンクを記載。
→クリック率1%
2 装飾を施した短い簡潔なメールに「詳しくはこちら」とリンクを記載。
→クリック率4%
クリック率を高めるためには?
上記のように、基本的な内容は同じメールであっても、クリック率に差が出るケースがあります。ユーザーの心理を考え、どのように改善すればクリック率を上げられるかを検討しましょう。
まず、長いテキストのみのメールの最後に配置したリンクがクリックされないということは、そのメールはあまり時間をかけてじっくりと読まれていない可能性が高いと言えます。テキストのみのメールの場合、読者に必要な情報がすぐに見つけられず、開封したものの、すぐに閉じられているというケースも考えられます。
これらの仮説は、装飾が施された短く簡潔なメールのクリック率が高かった理由にも当てはまります。じっくりとメールを読まないものの、要点がはっきりとしているので内容に興味を持ち、リンクがクリックされたという仮説が立ちます。
この仮説をもとにしてさまざまな構成のメールを作成し、「効果測定→検証」を繰り返すことで、さらにクリック率を上げることができます。
関連記事はこちらメルマガ配信の効果を最大化!活用すべきABテストの実施方法
関連記事はこちらメセグメント配信と一斉送信の使い分けとは?メールの開封率、クリック率を改善する方法を紹介します
結果をもとに改善をはかり続けよう
あなたがもしメール配信サービスを使わず自力でメルマガを配信しているのであれば、まずはメール配信サービスを導入しましょう。大量のメルマガを自力で配信するにはかなりの手間と時間を要しますし、何より効果測定が困難です。メール配信サービスの大半には効果測定機能がセットになっていますので簡単にKPIを達成できているか計測することができます。
そして、効果測定をしたら結果をもとに改善策を練りましょう。メルマガの運用には、企画→実行→分析→改善の流れを定着させることが重要だと言われています。分析して満足するのではなく、結果をふまえてKPIの目標値を設定し、それを毎回クリアすることを念頭においてメルマガを配信しましょう。
例えば、メールの開封率が低い時には下記のポイントを見直せます。
- 件名から内容を想像できるか?
- 差出人名に安心感を持てるか?
- 配信の曜日や時間帯に問題はなかったか?
- 配信頻度は適当か?
など
クリックスルー率が低い時には下記のポイントを見直せます。
- 1番重要なリンクが最上部に設置されているか?
- 1つでもクリックしてもらえるようにリンクをいくつか用意しているか?
- リンクをクリックすることでどんなメリットがあるのか明示されているか?
など
メールマーケティングでは効果測定が勝ち残りの鍵
いかがでしたか?メルマガ配信における効果測定の重要性が理解できたでしょうか。メルマガの開封率が20%未満と聞いて「たったそれだけ?!」と思った人も少なくないでしょう。しかし、現在でもメールアドレスの利用者数は非常に多く、各種SNS利用者数や他のマーケティングツールに比べても群を抜いています。利用者の母体数が圧倒的に多いので、開封率が20%でも確実につかんでおけば大きな市場となり得るのです。そして、顧客をつかんでおくために必要不可欠なのが効果測定です。
メルマガの効果測定は、メリットはあってもデメリットはないと言ってもいいでしょう。唯一挙げるとしたら有料のメール配信サービスを契約するためにかかる費用ですが、長い目でみれば高い料金ではありません。効果測定によってメルマガ配信の問題点が改善し、利益が上がり、顧客と密な関係を築けるという大きな恩恵を受けられます。ぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
関連記事はこちら業界別メルマガの開封率とクリック率の目安って?効果測定の正しい方法とは
「配配メール」は、企業の集客・販促活動に携わる方のメールマーケティング業務を支援するサービスです。
シンプルな配信操作、見やすい成果指標レポート、メールの反応による見込み客の可視化、サイト来訪通知といった機能によりメールマーケティングの実践をサポートします。
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