メルマガが読まれるためには欠かせない!パーソナライズの重要性
顧客の変化やSNSの登場によって、マーケティングにおけるメルマガの役割は薄くなったと感じている方もいるでしょう。従来は「同じ内容を、同じタイミングで、全員に送る」という手法が当たり前だったメルマガですが、現在では全員に同じメールを送ってもなかなか読まれないことが多くなっています。
しかしメルマガの効果は、一人ひとりの関心に合わせた内容のメールを送る「パーソナライズ」をすることで大きく変わることがあります。
そこで今回は、より読まれるメルマガにするための「パーソナライズ」についてご紹介します。
目次
メルマガの現状
SNSが普及している今日でも、メールは普段の業務から導入している会社がほとんどです。そのため、ビジネスの世界では欠かせないツールであるといえます。
こういった背景から、メールはやり方次第では重要なマーケティングの手段として活用することができます。その際に重要になってくるのが「マーケティングにおけるメールの手法、アプローチの仕方」です。
従来のメルマガは「同じ内容を、同じタイミングで、全員に送る」というものでした。しかし、そのようなマス的視点からのメルマガでは、以前ほど情報源をメールに依存していない今日の顧客に読まれなくなっている現状があります。そこでこれからのメルマガには、個々の顧客に合わせた、「パーソナライズ」の考え方が重要となってきます。
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パーソナライズの重要性
一斉送信で全員に同じ内容を配信しても、多くの顧客がその内容に興味を持つ可能性は低いと言わざるを得ません。例えば、独身男性に子供服の新作情報や、映画に興味のない顧客に今週の上映作品一覧を配信しても、望むような効果は期待できないでしょう。メルマガのもっとも重要な役割は、顧客との関係性を構築、維持することです。しかし、顧客にとって関係のないメルマガを配信し続けてしまえば、メルマガが読まれないだけではなく、企業や店舗に対してマイナスの感情を抱かせてしまう原因ともなりかねません。こうなっては、顧客との関係性を維持するために配信しているメルマガの効果としては本末転倒です。顧客に無関係な情報を送りつけないために、また同じ文面で冷たい印象を与えないために、パーソナライズされたメルマガが必要となります。
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パーソナライズメールのメリット
パーソナライズメールの最大のメリットは、それぞれの顧客に対してベストなアプローチを行うことができるという点です。どんなに素晴らしいコンテンツを作成して配信したとしても、相手のニーズに合っていなければ十分な効果を得ることができません。あまりに顧客のニーズからかけ離れたメールの配信を繰り返していると、顧客との信頼関係を壊してしまう可能性もあります。
その点パーソナライズメールであれば、顧客の嗜好やニーズを把握した上で適切な内容を配信することができます。結果として開封率も高くなりますし、同じ内容のメールであっても成果もあがりやすくなります。
顧客にとっては、常に自分の求めている情報が配信されることで信頼感が高まります。つまりパーソナライズメールは、顧客との信頼関係を築くためにも役立つといえるでしょう。
一斉送信のデメリット
一斉送信をすれば、一度に大量のメールを送信することができます。そこで「わざわざ相手を絞り込むのではなく、可能な限り多くの人に一斉送信してしまった方が効果的なのでは?」と考える方も多いようです。
一斉送信には、多くの顧客に対して一気にアプローチをかけることができるというメリットがあります。しかし、開封率やクリック率は低くなってしまいがちです。つまり、多くのメールを送信したとしても十分な成果を得られない可能性も高いのです。
さらに顧客の嗜好やニーズに関係なくメールを送りつける形になりますので、場合によっては「迷惑メール」に分類されてしまう可能性もあります。そうなれば、その顧客に対するすべての配信の効果がなくなってしまいます。
顧客は、毎日たくさんのメールを受け取っています。そのなかにはまったく開封されることのないメールも少なくありません。「見られないメール」に分類されないためにも、顧客を絞り込んだメール配信はとても重要です。
パーソナライズの種類
パーソナライズには、さまざまな種類や方法があります。期待する目的や顧客の種類によって利用するパーソナライズは変わりますので、取り入れられそうなもの、効果が期待できそうなものがあればぜひ導入してみてください。
場所
メルマガのパーソナライズに利用されるデータとして欠かせないのは、「場所」に関する情報です。場所に関する情報はいくつかあり、「会員登録時の住所」「会社の所在地」「現在地」など、目的に応じて使い分けましょう。
例えば、地域によって異なる商品の紹介や、最寄りの実店舗の紹介などもできます。この場合、「場所」がパーソナライズされていないと、顧客にとって関係のない場所に関する情報ばかりを届けてしまうことになり、関係性の構築は失敗してしまうことでしょう。場所の情報として注意しておきたい点は、会員登録時の住所と現住所が違っている可能性がある、ということです。引っ越しなどによって住所が変わり、必要な情報も変わっている可能性があります。会員情報の変更など、メルマガ内にリンクを張っておくと親切です。
属性データ
年齢や性別などの属性データによるパーソナライズは、メルマガの効果をあげるにあたって非常に重要です。企業向けのメルマガには効果が薄いかもしれませんが、アパレルなど年齢や性別によって顧客層が明確に分かれるような場合は、属性データによるパーソナライズによってメルマガの効果は大きく向上することでしょう。そのサービスや商品の需要がありそうな性別、年齢の顧客に絞って配信することで、企業にとっても顧客にとっても意味のあるメルマガになります。
メールのクリック情報
前回までに配信したメルマガのなかで、それぞれの顧客がどのリンクをクリックしたのか、どのメルマガを開封しなかったのかといったデータが蓄積されています。これらのデータを分析することによって顧客の趣味嗜好やニーズを推定し、より顧客にリーチしそうな内容のメルマガを選んで配信することが可能となります。顧客の行動履歴としては、メルマガ内のクリック率だけでなく、ECサイトでの閲覧履歴、購入履歴などを利用することもできます。「場所」や「性別」などと比べると、非常に細かなパーソナライズとなり、より高い効果が期待できます。
宛名
他の例と比べると具体的な効果は薄いと感じられるかもしれませんが、メルマガの宛名が自分の名前になっているというだけで、受け取ったときの印象は大きく違ってくるものです。先ほども触れたように、メルマガにもっとも期待する役割は、顧客との関係性を構築、維持することです。そのため「機械的に一斉配信されたメルマガ」を受け取る体験と「自分宛てのメルマガ」を受け取る体験では、企業に対する印象は変わってきます。1通1通の効果は小さいかもしれませんが、積み重なるとロイヤルティやライフタイムバリューの向上も見込むことができます。
パーソナライズを行う際によく使われる指標
メールのパーソナライズがうまくいっているかどうかを確かめる際には、次の4つの指標が使われることが多いです。指標をもとに定期的に成果をチェックすることで、より精度の高いパーソナライズを行えるでしょう。
開封率
開封率とは、「配信に成功したメールのうち、何パーセントが開封されているか」をあらわす指標です。
開封率は「メールの件名が興味をひくものになっているか」「配信時間やタイミングは適切か」「配信先のユーザーはメールを閲覧できる状態にあるかどうか」などを判断する際に役立ちます。業種にもよりますが、一般的なメールの開封率は10~20%程度だといわれています。
とはいえあくまでも一般的な割合であるため、自社のデータも加味した上でパーソナライズが成功しているかどうかを判断することが大切です。
クリック率
クリック率は、届いたメールにおいて「本文に記載されているURLがどの程度クリックされたのか」をあらわす割合です。
商品やサービスの紹介、会員登録などメールから誘導したいURLのクリック率が低い場合、コンテンツの内容がユーザーの期待に応えられていない可能性があります。このようなケースでは「ユーザーに自社が求めている行動を起こしてもらうためには、どのようなコンテンツを提供する必要があるのか」分析し、コンテンツの改善を行う必要があるといえます。
反応率
反応率とは、開封されたメールのうち、本文中に記載しているURLがクリックされた割合のことを指します。
メールを開封したユーザーに対して、お問合せや資料請求といったユーザーに取ってほしい行動を促せているかを判断できます。数値が低い場合は、件名の内容に興味を持って開封したものの、メールのコンテンツに期待する内容が入っていなかったということが考えられるため、件名に沿ったコンテンツを届けるなどのメールの内容を見直す必要があります。
コンバージョン率
コンバージョン率とは、URLをクリックしたユーザーがコンバージョンを起こした割合をあらわします。コンバージョンの種類としては、セミナーへの申込みや新規会員登録、サンプルの請求など、メールを配信する目的によって異なります。
しかしコンバージョンの種類に限らず、コンバージョン率が低い場合は商品やサービスの魅力が不足していたり、遷移後のWebサイトの導線設計が不親切だったりする可能性が考えられます。
コンバージョン率が十分でない場合は、商材やサイト設計を見直すことをおすすめします。
パーソナライズのポイント
パーソナライズを行う際は、次の5つのポイントを意識することが大切です。一つひとつに注意することで、メルマガの訴求効果はさらに高まります。
顧客について詳しく知る
パーソナライズは、顧客の特性に応じて送信する内容を変更します。そのため、相手の情報を十分に取得していなければ、一人ひとりに最適化したメルマガを送るのは難しくなります。
顧客について詳しく知るためにも、まずは相手の情報を可能な限り集めましょう。名刺やWebサイトの訪問履歴、問い合わせフォームの送信内容、セミナーの参加情報、過去の商談内容など、あらゆる情報源をもとにリストを整備することが大切です。
配信先をセグメントする
情報をひと通り収集できたら、顧客の属性に応じて配信先を振り分けます。
性別や居住エリア、役職、年収など、分けられるセグメントはさまざまですが、自社の商材を訴求する上で適した情報がどれなのかを見極めることが重要です。
関連記事はこちらセグメント配信と一斉送信の使い分けとは?メールの開封率、クリック率を改善する方法を紹介します
品質の高いコンテンツを制作する
メルマガをあまりにも頻繁に送ると「またこのメルマガか」と読者に思われてしまい、かえって悪い印象を持たれる恐れがあります。そのため、メルマガの配信回数を重視するのではなく適度な頻度で品質の高いコンテンツを配信することを心がけしましょう。
読者にとって有益ではないコンテンツが何度も続くと、配信を解除されたり、開封されないまま削除されたりする原因にもなります。
顧客の行動を分析する
顧客の行動分析は、パーソナライズに効果的な手段のひとつです。
顧客の行動によって現在の関心度合いを振り分けた上で配信内容を調整すると、スムーズに確度を高めて購入や契約につなげやすくなります。
配信のタイミングを工夫する
メールが開封されやすい時間帯は相手の属性によって異なるため、パーソナライズしたメルマガの配信時間にも気を配りましょう。例えばビジネスパーソンであれば業務開始前の朝8時頃、昼食をとる12時頃、帰宅後就寝前の家でくつろいでいる夜21時~23時頃の3回が比較的メールを確認する割合が高い時間帯だといわれています。
コンテンツの内容だけでなく配信タイミングにも注意することで、さらに効果の高いメルマガを作成できます。
とはいえ、ターゲットによっても開封されやすい時間帯はさまざまですし、さらに言えば一人ひとりメールを閲覧する時間帯は異なります。これまでのメール配信を見返して、各ユーザーがメールを開封する時間を分析し、それに合わせて配信するというのは簡単にできることではありません。
弊社が提供する「配配メール」のメールマーケティングに特化したBridgeプランでは、「メモリー配信」という顧客が前回メールを開封した時間に合わせて配信時間を自動で調整する機能があります。こちらの機能を活用することで、最適な配信時間を分析し配信設定を調整するといった作業時間を削減することができますので、ぜひご検討ください。
パーソナライズの導入事例
メルマガのパーソナライズを導入された企業のなかには、非常に大きな効果を実感されている事例もあります。こちらの企業では商品やサービスの売込みではなく「関係性の構築」を最優先にメルマガを配信することで、いざ需要が発生したときには10年ぶりに取引が再開したり、他の新規顧客を紹介されたりといった効果をあげています。
このような関係性作りのために導入されたパーソナライズの手法が、「差し込み機能」です。メール配信サービスなどに備わっている差し込み機能を利用することによって、顧客ごとの会社名や氏名、担当営業名をメール本文中に差し込むことができます。何千、何万というメールに手動で差し込むのは現実的ではありませんが、メール配信サービスの差し込み機能を利用することで、すべて自動で差し込むことができます。これにより、個々の顧客に宛てたような印象を与えることが期待できます。こちらの事例では、こうしたパーソナライズを導入することによって、平均で約30%、高いときには40%以上という開封率を維持しています。
さらに、メルマガを開封した後に「誰がどのURLをクリックしたのか」という非常にパーソナルな情報を営業チームなどと共有することで、企業全体としてよりパーソナライズされた戦略をとることを可能にしています。
まとめ
今回は、より顧客に読まれるメルマガを配信するために導入すべき、パーソナライズについてご紹介しました。顧客との距離が非常に近いSNSや、広告としての大きな効果が期待できるリスティング広告が登場した現在にあっても、昔からあるメルマガには独自の役割が期待できます。しかし、そのためには従来の「数を撃てば当たる」といったマス的なメルマガではなく、細かくパーソナライズされた、ターゲットのニーズを捉えた配信を心がけることが重要です。差し込み機能を利用した宛名の追加など、比較的手軽なパーソナライズでも効果を期待することができますので、まずは可能な範囲からパーソナライズを導入されてみてはいかがでしょうか。
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